以上のプラスチックに対する2次元切削実験の結果を総括すると次のようになる。
1) プラスチックの種類によつて切り屑の生成機構が異なる。
2) 切削角,切削速度,切込みの関係によつて,流れ型切削と亀裂型切削とが行なわれる。
3) アクリル樹脂・ナイロンの場合,切削角を大きくして切削すれば,切削速度と切込みの大小に関係なく流れ型切削となる。
4) エポキシ樹脂・ナイロン・アクリル樹脂は,切削角を小さく切削速度を上昇し切込みを増大すれば亀裂型切削こなりやすい。
5) 亀裂型切削を行なうと切削抵抗は減少する。この原因は,切削面積の減少と亀裂が入ることによると考えられる。
6) 亀裂型切削が行なわれるときの切削状況を顕微鏡で観察すると,被削材料に亀裂が入りこれが成長して行なわれることがわかつた。
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