(1) この種の機械では, 従来精度管理の困難であフた15枚以下120枚以上の歯車を, 特別の研摩室, 定電圧装置なしで研削できるようになった.この理山は, 商川電源と無関係に, 内蔵の発振器により速度を管理でき, かっ1個の発振器から出るパルスをディジタル処理してワークと砥石を運転するシステムを選択したこと, および発振器の周波数を制御して砥石を無段変速できるようにしたために, 適正な研削条件を容易に選択できるようになったためと考えている.
(2) 更に平歯車を研削する場合は, その都度換え歯車を変えなくとも, ある範囲の歯車をディジタルスイヅチの操作のみで, 何種類も容易に研削できる等, 操作性がよくなったので, 効率的な歯車生産が可能となった.
(3) しかしながら, 強力研削を行なったときの精度, はすば歯車研削時の段取り等に更に改善を加える余地があり, 今後の研究を進めたいと考えている.
(4) 本報告には記載しなかったが, 電気油圧パルスモータによるならいシステム等, 種々の方式を検討したが.現状では, 部品精度, 設計裕度を十分にとった同期電動機による開制御が最茜と考えている.
(5) 本研究は広範囲の基礎研究を必要とし, これの進行度と機械の要求にマッチしたシステムを組むのに苔労したが, 長期多岐にわたる研究にもかかわらず, 終始寛容をも一.て本研究を支持いただいた関係各位に本稿を借りてお礼申し上げます.
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