以上の結果をまとたると,次のようになる.
(1)研削比の向上には極圧添加剤の効果は大きい。すなわち,研削比はSの場合が最も大きく,そしてP,C1の順である.
(2)SUS304の場合,研削条件が過酷になると凝着を起こし,本実験の場合いかなる添加剤でもそれを防げなかった.しかし,それを軽減する効果はSが最も大きかった.
(3)仕上面粗さの向上には,いずれの被削材に対してもPの効果が大きい.
(4)研削抵抗はSUS304,SUS440Cのいずれに対しても,P,C1,Sの順に小さくなる傾向があり,特に法線研削抵抗にその傾向が顕著に現れる.
(5)本実験条件の範囲内では,SUS440CはSUS304ほど難削材ではない.
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