静脈経腸栄養
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22 巻 , 1 号
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特集:栄養管理実施加算を考える
  • 大谷 順
    2007 年 22 巻 1 号 p. 3-9
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/08/23
    ジャーナル フリー
    今回の栄養管理実施加算新設に伴い、わが国における医療施設での栄養管理は大きく変わる可能性がある。本加算取得の条件として多職種協同による栄養管理システムの構築が求められるが、依然マンパワーは不足している状況で、より有効な栄養管理を実現するためには、様々な工夫が必要となる。本加算取得にあたっての当院での取り組みを紹介するほか、本加算の意義、将来像について栄養管理に携わる医師の立場から論じる。
  • 伊東 七奈子, 小川 哲史, 田中 俊行, 町田 忠利, 大内 邦枝, 池谷 俊郎
    2007 年 22 巻 1 号 p. 11-16
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/08/23
    ジャーナル フリー
    当院では、2003年5月から全科型のNSTを稼動し、多職種による栄養療法を行っている。今回、栄養管理実施加算が新設されたことに伴い、2006年6月から当院で加算を開始した。それにより、今までNSTによる栄養管理を必要としていなかった患者も含め、全入院患者を対象とした栄養管理計画書を作成した。その結果、日々患者に接する看護師の栄養に対する関心や責任感が高まったが、実際に加算をした患者は、全入院患者の73.6%と加算率は低く、そのうちNSTが栄養管理を行った患者は6.3%であった。加算後は、NST管理の患者は減少した。今回、栄養管理実施加算の現状と問題点を検討した。
    看護師が行う栄養管理の領域は非常に幅広い。そのため栄養管理に関する専門的な知識や技術の習得が必要である。今後、栄養管理実施加算の導入に伴い、今まで以上に高度な専門性が必要となるため、看護師自身が専門的知識と情熱を持ち、チーム医療による質の高い栄養管理体制を整えることが重要と考える。
  • 内田 英子
    2007 年 22 巻 1 号 p. 17-21
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/08/23
    ジャーナル フリー
    昨年の改訂で、病院給食関連の特別管理加算をはじめとする従来の加算の多くが廃止され、給食部門は多大な減収となった。
    しかし、栄養サポートチーム(NST)加算とも言われている「栄養管理実施加算」が診療報酬として認められるようになった。この加算に必須の職種として「管理栄養士」があげられており、管理栄養士の果たす役割に対する期待も大きいと思われる。
    病院では経営上の観点から、給食業務の外部委託も増加しつつあるが、管理栄養士はこの加算を契機に、キッチンから臨床へ、さらにNSTの中心職種となって活動するチャンスであると考える。
    今回は急性期病院におけるNST活動について管理栄養士の立場から紹介する。
  • 二村 昭彦, 東口 高志, 伊藤 彰博
    2007 年 22 巻 1 号 p. 23-27
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/08/23
    ジャーナル フリー
    2006年度診療報酬改訂における「栄養管理実施加算(NST加算)」の新設は、入院医療の栄養管理の標準化の推進を求めるものであり、今後のNST活動の質の保証が要求される時代に入ったといえる。多職種共同による適切なNST活動を展開していくなかで、薬剤師は薬物療法を支援し、かつ静脈栄養に限定した知識・技術だけでなく経口・経腸・経静脈栄養と一貫した形での専門性を生かした高度な栄養管理の実践が求められている。今後、NST活動のアウトカム評価の向上を獲得するうえでも、スタッフの教育やチーム体制の確立は、早急に取り組まねばならない課題であると思われる。
  • 畑中 徳子
    2007 年 22 巻 1 号 p. 29-33
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/08/23
    ジャーナル フリー
    2006年4月から新設された栄養管理実施加算は、当院のNSTに新時代をもたらした。当院での栄養管理実施加算導入後のNST活動を紹介するとともに、臨床検査技師の立場から栄養管理実施加算の意義を考えた。
    栄養管理実施加算は臨床検査技師にとって、チーム医療に参画しやすい環境を提供してくれたものとしての意義が大きい。これまで臨床検査技師は検査に関する知識や検査技術だけでなく、精度管理、情報処理、システム化する能力をなど検査室の中で発揮してきた。しかしこれらの能力はチーム医療に参画し、チームの中で大いに活かされるべき力であると考えている。臨床検査技師は、事務処理、システム整備、検査結果の提供など様々な部分を契機に積極的にNSTに関わっていくべきである。
    そして臨床検査技師のNSTにおける役割としてもっとも重きを置くべきは、やはり栄養評価に効率の良い検査選択とその解釈など、検査に重点を置いた活動を展開していくことであると考える。
原著
  • 青山 高, 山下 亜依子, 今滝 修, 井上 尚美, 阿部 義明, 萩原 將太郎, 川上 公宏
    2007 年 22 巻 1 号 p. 35-39
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/08/23
    ジャーナル フリー
    当センター造血幹細胞移植科において2003年1月から2005年6月までの2.5年間に同種幹細胞移植療法を受けた10例を対象とし、栄養療法パスの有用性を検討した。対象症例の内訳は、男性2名、女性8名で平均年齢は38歳。対象疾患は急性白血病7例、骨髄異形成症候群1例、非ホジキンリンパ腫2例であった。移植日を基準として好中球減少は-5~20日目、口内炎、嘔気・嘔吐の消化器症状はそれぞれ4~7、0~11日目まで悪化し、以降は改善傾向を示した。なお、有熱期間は4~18日目までの14日間。このような治療の経過を検討し、栄養に関連する3つの現象 (1)移植後2週間目までの体重の変化、(2)4~18日目の発熱によるエネルギー消費量の増加、(3)2週間目以降の食事摂取量の回復、が明らかになった。これに基づいて、栄養学的介入を移植後3、20、30日目とし、それぞれの時期において治療に関連した症状を中心に経口摂取維持のための啓発と献立の個人対応を行った。
  • 岡田 晋吾
    2007 年 22 巻 1 号 p. 41-51
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/08/23
    ジャーナル フリー
    ゼリー用食品“イージーゲル®”について各種経腸栄養剤(医薬品)及び流動食(食品)に対する固形化特性を調べ、PEGなどを介した固形化栄養療法におけるイージーゲルの有用性を評価した。その結果、イージーゲルは室温で栄養剤(ラコール)と混合して10分後にはほぼ安定したかたさと粘度を持つ固形物が得られ、一部の栄養剤(エンシュアリキッド、インパクトなど)を除き、ほとんどの栄養剤をヨーグルト状もしくはプリン状に増粘及び固形化することが可能であった。また、イージーゲルを添加する栄養剤使用量の増減や水での希釈を行うことにより固形物のかたさや粘度を自由に調節することが可能であった。
    以上の結果から、イージーゲルは、一部の栄養剤を除き、多くの経腸栄養剤や流動食を混合するだけで簡単に増粘・固形化が可能であり、しかも栄養剤量を加減することで自由にかたさを調節できることから、PEGチューブなどを介した固形化栄養療法における栄養剤の増粘・固形物の提供などに臨床上有用であると評価された。
臨床経験
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