静脈経腸栄養
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28 巻 , 3 号
選択された号の論文の25件中1~25を表示しています
特集
  • 大村 健二, 辻仲 利政, Peter SOETERS, Alastair FORBES, Ruben VISSCHERS, Wim Van ...
    2013 年 28 巻 3 号 p. 699-737
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    ジャーナル フリー
  • 三木 誓雄, 濵田 康弘, Enrico Fiaccadori, Vladimir Teplan, Cano Noël, Dani ...
    2013 年 28 巻 3 号 p. 739-764
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    ジャーナル フリー
  • 田部井 功, 望月 弘彦, Andre Van GOSSUM, Francisca JOLY, Michael STAUN, Loris P ...
    2013 年 28 巻 3 号 p. 765-794
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    ジャーナル フリー
    在宅静脈栄養 (home parenteral nutrition; 以下、HPNと略) は特に先進国で施行され、必要な栄養を経腸ないし経口摂取できない患者が適応となる。良性疾患では短腸症候群が80%を占め、5年生存率は75%程度であり基礎疾患、年齢などの要素に影響される。終末期癌患者でも適応となり得るが、予後が短い場合は推奨されない。平均寿命は3ヶ月ぐらいで、疾患の病期や悪性度に依存する。
    HPNに対するトレーニングやモニタリングは在院ないし在宅でも行われ、正式なガイドラインはないが専任の専門家によるチームが担当し、このような教育および観察はカテーテル関連感染症も含め各種合併症を減少させ、生活の質 (Quality of Life; 以下、QOLと略) の改善に寄与する。HPNにおける代謝的合併症には多くの要因が関連し、発症の頻度も高いが、注意深い観察や専門的知識で解決できることが多い。しかしさらに改善するには腎、骨そして肝臓における合併症の理解を深める必要がある。訪問の間隔は安定した状態の患者なら2~3ヶ月おきで、身体計測や生化学検査を施行する。微量元素、ビタミンや骨密度は6~12ヶ月おきに測定する。
    静脈のアクセスルートは患者の状態に応じて個別に選択する必要がある。またルート挿入時や挿入後の管理における無菌手技は最も重要な感染症対策である。合併症はESPENガイドラインを参照する。
    消化管機能不全、静脈栄養 (Perental Nutrition; 以下、PNと略) に起因する肝不全や浸潤性腹腔内類線維腫は小腸移植の絶対的適応であるのに対し、中心静脈カテーテル関連合併症や残存小腸が極端に短い患者に対する予防的ないし対症療法としての小腸移植が適応となるのは限られた症例のみである。慢性消化管機能不全患者で治療開始3ヶ月後でもPNより50%以上離脱できないことが予想される場合、早期に小腸移植などが検討されるべきである。
  • 長浜 雄志, 佐藤 格夫, Annemie Schols, Michael Steiner, Christophe Pison
    2013 年 28 巻 3 号 p. 795-818
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    ジャーナル フリー
    COPDはこれまでは呼吸器疾患としてとらえられていたが、現在では全身の系統的炎症を伴っていることが明らかになった。このためエネルギーバランスがマイナスになりやすく、早期から筋肉量の減少が生じ、筋肉量の減少は全身状態の悪化の危険性と関連している。
    体重減少が予後に関連する重要な因子であることが明らかになっているが、筋肉量減少はタンパク質を主体とした栄養補給を行い、サイトカイン産生コントロールを目的とした治療も考慮することで、栄養学的に改善しうる可能性がある。これまでの臨床試験では栄養サポートの効果を証明し得たものはないが、呼吸リハビリテーションなどを合わせて行うことで効果的な方法であることが期待される。
原著
  • 小茂田 昌代, 赤熊 秀介, 小原 脩平, 小藤 あずさ, 青野 史, 倉橋 祥子, 杉山 奈津子, 石井 直子, 野田 康弘
    2013 年 28 巻 3 号 p. 819-825
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    ジャーナル フリー
    【目的】重曹シュガー軟膏は胃瘻造設患者における瘻孔からの胃液漏出による皮膚炎を改善することをすでに報告した。今回は重曹シュガー軟膏の中和能力、製剤の安定性、吸水性、展延性の検討を行った。【方法】中和能力は軟膏に漏出した胃液を想定したpH3.5の希塩酸溶液を加えて混和し、pHを測定した。また、調製6週間にわたって中和能力を測定し、製剤の安定性を検討した。吸水性については飽和塩法により、展延性の検討は、スプレッドメーターを用いて検討を行った。【結果】重曹シュガー軟膏は希塩酸溶液を中性付近まで中和した。調製後4週間まで中和能力は安定し、有効期限は4週間が適当と考えられた。また8時間経過後の吸水率は0.7%と低かったが軟膏の延びは小さく塗布部位への保持力にすぐれ、また降伏値の結果より塗りやすいと考えられた。
    【結論】今回の基礎的検討により、重曹シュガー軟膏は瘻孔漏出液を中和する軟膏として適正な製剤であると考えられる。
  • 武内 海歌, 鞍田 三貴, 福尾 惠介, 中山 環, 大石 幸男, 初田 和由, 林 清二
    2013 年 28 巻 3 号 p. 827-832
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    ジャーナル フリー
    1990年代に肺結核患者の約20%が低栄養であると報告されているが、近年の肺結核患者の栄養状態に関する報告はない。肺結核は栄養関係の診療報酬が得られない疾患であり、適切な栄養管理が成されているか疑問である。本研究は肺結核患者の入院時栄養状態や栄養補給法の実態を明らかにすることを目的とした。近畿中央胸部疾患センターの肺結核患者374名を対象に、入院時栄養状態及び食事摂取状況、栄養補給法を検討した。
    入院時血清アルブミン3.5g/dL未満患者は38%、3.0g/dL未満は20%であった。3.0g/dL未満患者は他の栄養指標も低値を示した。また、日本人の食事摂取基準に対する食事摂取率は50%であり、PN施行例は53%にみられた。過去の報告から20年が経過し、NSTが普及した現在においても栄養不良患者の割合に変化はなかった。適切な栄養スクリーニング及び栄養管理が成されているとは言い難く、結核は栄養サポートが必要な疾患であることが明らかとなった。
  • 村田 和弘, 長 卓德, 境 銀子, 西田 美千子
    2013 年 28 巻 3 号 p. 833-838
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    ジャーナル フリー
    【目的】経鼻経管栄養法 (CNG) は使用頻度が高いが、逆流性肺炎の危険性が高いと考えられる食道上部に達する酸逆流については明らかとなっていない。八女リハビリ病院 (当院) でCNG患者における上部食道への酸逆流の頻度および程度を測定した。
    【対象と方法】当院のCNG患者19名 (男性5名、女性14名) で、センサーが胃内と25cm離れた上部食道内にあることをX線で確認し24時間のpHを計測した。上部食道のpHが4.0未満の時間帯が5%以上ある場合と上部食道pHが4.0未満となった時間が30秒以上続く場合を酸逆流ありと判定した。【結果】3名 (15.8%) に上部食道まで酸逆流がみられた。逆流群の年齢は85歳、チューブ径は12Frで、留置期間は47日であった。非逆流群の年齢は84歳、チューブ径は13Fr、留置期間は47.5日であった。【結語】CNG中の上部食道までの酸逆流を認めたのは15.8%で、上部食道までの酸逆流と逆流性肺炎発症リスクとの関連性については今後の検討が必要である。
症例報告
  • 福田 容久, 滝沢 直歩, 大久保 正一, 中安 知何, 栗並 美保, 永田 克己, 仲道 孝次, 水田 博之, 松本 修一, 松林 直
    2013 年 28 巻 3 号 p. 839-842
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    ジャーナル フリー
    症例は虚血性心疾患による慢性心不全とFletcher-Hugh-Jones分類IV度の慢性閉塞性肺疾患 (Chronic Obstructive Pulmonary Disease ; 以下、COPDと略) で治療中の74歳男性である。肺炎を罹患しCOPD急性増悪を生じ、人工呼吸管理を含めた集中治療を行った。抜管後に末梢静脈栄養に加え経口摂取と経鼻胃管による経腸栄養を試みたが、嚥下機能や呼吸状態の悪化のため栄養管理および呼吸管理の両立が困難であった。呼吸管理を行いながら栄養管理を実施するために、経皮内視鏡的胃瘻造設術 (Percutaneous Endoscopic Gastrostomy ; 以下、PEGと略) を施行した。経胃瘻的経腸栄養で十分な栄養管理が可能となり呼吸管理も順調となり全身状態は改善した。最終的には、経口摂取のみによる栄養管理が可能となり胃瘻チューブを抜去し独歩で退院した。
  • 正木 裕児, 梶谷 伸顕
    2013 年 28 巻 3 号 p. 843-846
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    ジャーナル フリー
    既往歴として胃切除術がある85歳、男性。脳出血後遺症による嚥下障害に対してPTEGが実施された。約10ヶ月後にPTEG瘻孔より大量出血があり、頚部造影CT検査で左総頸動脈に直径1.8センチの仮性動脈瘤が認められた。血管内治療を選択し、コイル塞栓とステント留置にて治療を行い良好な結果を得た。PTEGは超音波下に頸部食道を穿刺するという手技を用いるため、実施時には頚部血管損傷、気管損傷や反回神経麻痺など、内視鏡的胃瘻造設術 (PEG) とは異なる合併症が報告されている。一旦安全に実施されたPTEGはその後長期にわたり使用可能であるが、時にその解剖学的理由から、本例のような重篤な合併症を引き起こす可能性も秘めている。本例はPTEGの晩期合併症として念頭に置いておくべき病態と思われる。
日本静脈経腸栄養学会認定地方研究会
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