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原稿種別: 表紙
1984 年 6 巻 4 号 p.
Cover1-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 表紙
1984 年 6 巻 4 号 p.
Cover2-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 付録等
1984 年 6 巻 4 号 p.
App1-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
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原稿種別: 目次
1984 年 6 巻 4 号 p.
Toc1-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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フリー
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螺良 英郎
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
393-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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フリー
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原稿種別: 付録等
1984 年 6 巻 4 号 p.
394-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
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螺良 英郎, 安岡 劭, 尾崎 敏夫, 島田 久夫, 河野 知弘, 大串 文隆, 土居 裕幸, 林 秀樹, 新居 康生, 前田 道彦, 藤沢 ...
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
395-404
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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フリー
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安岡 劭
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
405-417
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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気道分泌液, 正確には気道液は気道壁の分泌細胞とリンパ球, 血液, 肺胞被覆層と起源を異にする水分, 電解質, 粘液糖蛋白, 蛋白, 脂質等の諸成分から構成されており, 全体として粘弾性を示す。気道液は本来気道, 呼吸器疾患の発症や進展を防ぐ役割を果しており, 粘液一線毛運動はその代表的機序である。気道疾患が成立すると, 種々の機序により一般に気道分泌が亢進し, 気道液の量の増加と質的変動が起こり, 喀痰, 咳, 呼吸困難などの臨床症状の原因になる。気道疾患の発症防止法やその治療法の開発のためには, 正常時と病態時の気道液の差違, 気道液の生物学的ならびに物理学的特性などの問題が物のレベルで, すなわち生化学的に解明される必要がある。ここでは, 気道一肺胞洗浄法による気道-肺胞系の各レベルによる生体防御成分の差違の追求と, 慢性気管支炎における気道液の変動の機序や喀痰の物理学的特性の背景となる構造上の特徴などを追求するうえでの問題点を述べた。
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前田 昌純
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
418-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
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成毛 韶夫
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
419-420
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
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多田 弘人, 田辺 秀幸, 池田 義和, 古武 彌宏, 宮内 昭, 前田 昌純
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
421-426
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
気管吻合における縫合糸の役割を検討する目的で, 4-0 Dexon Plusを用いて成犬の気管吻合を行なった。術後吻合部を採取して, 抜糸後の気管吻合部抗張力を測定すると術後3週目には約1kg/cmの張力に耐えるようになっていた。一方, 抜糸したDexon糸の抗張力は術後2週で約700g, 3週でほぼ0となった。吻合部の組織学的検索では, 術後1∿3週にわたり吻合部周囲の気管軟骨の脆弱化が推察され, 4週目ごろよりその修復機転が認められた。また, Dexon Plusの吸収過程を走査電顕で観察し, 気管外膜側に早く吸収がすすんでいることが認められ, その形態学的変化をとらえることができた。以上より, 術後気管軟骨の脆弱な時期には縫合糸に大きな抗張力は必要としないものと思われ, 張力のかかる気管吻合においても吸収性縫合糸は安全に応用しうるものと考えられた。
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菊池 功次, 深井 志摩夫, 石原 恒夫
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
427-431
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
気管の端々吻合術における吻合部治癒過程を解明するために, 成犬を用いて気管の端々吻合を行ない, 吻合部の血管構築, 抗張力, 組織のコラーゲン量の変動および組織学的な所見について検索した。血管構築の面から組織の修復をみると7日から14日にほぼ完成し, 抗張力は7日を越えると急速に増加していた。これに対し組織のコラーゲン量は7日を過ぎると大きな変動はみられなくなった。これは組織の修復期に増量したコラーゲンが, 架橋形成や型変換によってより強固なコラーゲンに変わっていくためと考えられた。またコラーゲンの増生を組織学的に検討した結果, 吻合部のコラーゲン線維の増生は粘膜下層や外膜側に比較して軟骨膜周辺に強かった。
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坪田 紀明, 中村 和夫, F. G. Pearson
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
432-436
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
術前照射が気管の端々吻合部に及ぼす影響を20頭の犬を用いて実験的に検討した。方法 : A, B, C, Dの4群, 各4頭にはおのおの3, 000, 3, 500, 4, 000, 5, 000radsを3週間で頸部気管に照射した。コントロール群の4頭には頸部気管2リングを切除した後緊張のない状態で端々吻合が施行された。A, B, C, Dの各群には照射終了後, 3週間を経てコントロール群と同様の手術を施行した。結果 : コントロール群, A群, B群の計12頭は無症状で, B群の1頭に軽い狭窄の発生をみた以外に異常はなく, 吻合部は細い1条の線となって治癒した。C群では3頭に, 5, 000rads照射のD群には4頭すべてにstridor, wheezing等の症状が現れ, 気管支鏡検査にてC群の1頭, D群の2頭に高度の吻合部狭窄を認めた。病理組織学的検査では狭窄の因となって内腔に突出している肉芽は過剰な毛細血管の増生と結合組織より形成されているのが判明した。我々の教室で施行された31例の気管気管支形成術のうち術前照射例が2例含まれた。2例とも術後順調に経過しているが4, 000rads照射後に右上葉sleeve lobectomyの行なわれた1例は術後3ヵ月を経ても吻合部に浮腫が残っているのが判明した。以上の結果より3, 500∿4, 000radsの照射を受けた症例に対して気管気管支形成術を行なう場合には吻合部に狭窄の発生する危険があり, 特に4, 000rads以上の症例には充分な注意が必要である。
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池田 高明, 酒井 忠昭, 岩塚 迪雄, 井手 博子, 神前 五郎
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
437-442
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
気管形成術で, 食道を合併切除することは, 吻合部の血行の問題, 膜様部を保護していた食道がなくなることによる吻合部への影響等種々の未解決な点がある。食道癌3例, 気管支原発の粘表皮癌1例に対して, 食道を切除後, 3例には気管分岐部の再建を, 1例には気管の端々吻合を行なった。気管分岐部再建した2例は5カ月と10カ月生存したが他の2例は, 1例は呼吸不全, 1例は腎不全で術後早期に死亡した。気管と食道を同時に切除を必要とする症例は, 腫瘍の進展が高度なものが多く, 手術適応は特に慎重に決定すべきである。
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藤村 重文, 近藤 丘, 今井 督, 新田 澄郎, 仲田 祐, 赤荻 栄一, 池田 道昭, 萩原 昇, 宇野 顕
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
443-449
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
気管気管支外傷14例に対する気管気管支形成術を呈示し, とくに胸部外傷における同術式の術後管理上の問題点に関して検討した。鈍性胸部外傷による気管外傷においては, 複合外傷の有無にかかわらず緊急手術が要求され, 術後長期間の人工呼吸が必要となることがある。縫合不全に対処するために完全な縫合法が要求される。胸部外傷に伴う呼吸不全に対しては, 術後約1週間は極めて重篤であるため, とくに集中的な呼吸管理を行なわなければならない。吻合部の縫合不全の防止のために, 該部の感染にも留意する必要がある。また, 気管支形成術においては, 無気肺の持続した症例においては, 術中あるいは術後の再膨張性肺水腫の発生を予測し, 術中二腔気管内チューブの使用も考慮すべきであろう。
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露口 勝, 大下 和司, 山下 恭治, 三木 仁司, 開発 展之, 加藤 逸夫, 原田 邦彦, 井上 権治, 森田 純二
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
450-456
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
甲状腺癌に対する気管形成術の術後管理上の問題点と対策について述べた。術後管理上, 最も問題となる合併症として, 自験5例のうち3例に両側反回神経麻痺による気道狭窄が発生し, これに対する緊急の呼吸管理を必要とした。術後早期に気管切開を行なった1例は, 手術創が安定していないため広範な創感染を来し, その治療に難渋したので, 以後われわれは経鼻挿管による呼吸管理を行なうことにした。手術中に気管吻合を終えた後で経鼻挿管を行ない, 気管チューブのカフは気管吻合部の末梢側においた。術後2∿3日目に抜管して呼吸困難がなければ問題はないが, もし両側反回神経麻痺による気道狭窄があれば, 再挿管して術後1週間は頑張り, 手術創が安定した時点で呼吸困難が強ければ気管切開をおくようにした。本法は甲状腺癌に対する気管形成術後の呼吸管理法として, 極めて有用な処置であると考えられた。
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綾部 公懿, 川原 克信, 母里 正敏, 富田 正雄
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
457-463
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
昭和59年3月までに経験した肺癌に対する気管支形成術症例は52例であるが, 肺癌気管支形成術後の管理について, 特に術後合併症に対する対策を中心に検討した。術後合併症のうち頻度の高いものは痰喀出障害(15%), 無気肺(10%)であり, 閉塞性呼吸障害, 縦隔リンパ節郭清, 気管支切断などが肺癌の気管支形成術後の気道分泌物喀出障害の原因となることからその処置は形成術の術後管理上重要である。気管カテーテル, 気管支ファイバースコープによる痰の吸引により8例中7例は改善したが, 特に気管支ファイバースコープは気道分泌物の吸引に有用であった。このほか気管支吻合部の肉芽形成を9例(17%)にみたが7例は縫合糸, 肉芽の除去により改善した。吻合部狭窄, 閉塞, 縫合不全, 気管支肺動脈瘻, 吻合部癌再発などの合併症については術中の適確な気管支切離線の決定, 吻合操作により予防することが重要であるが, 出現した場合の処置についても述べた。
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石原 恒夫
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
464-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
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小野 良祐
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
465-466
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
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荒井 他嘉司
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
467-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
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中野 昭, 荒井 他嘉司, 木村 荘一, 稲垣 敬三, 山本 記顕, 大谷 直史, 加瀬 昌弘, 吉村 宏, 平田 正信, 松田 美彦, 田 ...
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
468-475
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
気管支内視鏡検査で確診された1975年1月から1983年12月までの気管支結核92例(男32, 女60)の直視所見を, その臨床像, 生検組織像, 菌検索結果と対比検討した。初発症状は咳痰, 発熱, 血痰, 喘鳴の順に多く無自覚の例も8%あった。胸部X線所見はほぼ異常なしから軽微なものまでが48%を占め, 無気肺が37%にみられた。気管支鏡所見分類はI(充血浮腫)型, II(粘膜内結節)型, III(肉芽)型, IV(瘢痕)型の4型で, 特殊型としてIII型に随伴するリンパ節穿孔のLN型がある。既往のない初回の61例ではIII型, 結核既往で今回気管支病変を認めた再発の31例ではIV b型が多い。罹患部位は左肺では主気管支が圧倒的に多く, IV b型では女13対男4であった。全体としてII b型13%, III型47%, IV b型40%で, III型のうちの+LN型は約12%であった。化学療法3∿4ヵ月でほぼ菌陰性化するが4∿6ヵ月後35%に瘢痕狭窄(IV b)化がみられる。気管支病変が疑われる場合は早期に局在診断が必要で, 肺癌浸潤との鑑別上からも菌検索および生検による確定診断が不可欠である。
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田中 満
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
476-482
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
われわれは, 初めて2mm以下の末梢気道を直接, 観察, 撮影することができる極めて細い気管支ファイバースコープ(BF-1.8T)を開発した。そのBF-1.8Tを, 細気管支炎, サルコイドージス, 慢性気管支炎, 川崎喘息の各疾患に使用して2mm以下の末梢気道を観察, 撮影した。その結果, 細気管支炎では発赤, 壁の凹凸, 閉塞, 分泌物過多が, サルコイドージスでは高度の発赤, びまん性の小隆起, 壁の凹凸, 分岐部肥厚が, 慢性気管支炎では2mmの気管支を境にして異なる所見が, いわゆる川崎喘息では普通の気管支喘息とは異なる気管支粘膜の光沢の消失, 色素沈着の所見が得られた。これらの所見すべてが, 末梢気道に共通してみられるわけではない。
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田垣 茂, 大道 光秀, 岡田 春夫, 片岡 賢治, 小場 弘之, 常松 和則, 名取 博, 浅川 三男, 鈴木 明, 数井 暉久, 草島 ...
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
483-488
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
気管支循環系と肺循環系は静脈性に密接に交通しており, 心肺血行動態の変化(特に左房負荷)は気管支血管にも反映される可能性がある。そこで我々は気管支-肺病変を有しない心疾患患者11例に気管支鏡を施行し, 気管支粘膜下の血管変化に着目して観察した。11例中10例に非拍動性の粘膜下血管拡張を認めた。血管拡張像は主に気管支の長軸方向に強く, 両側主気管支遠位部に最もよく認めた。6例の僧帽弁狭窄症例の検討では, 右心カテーテル法による肺動脈楔入圧の高いものほど血管拡張像は高度であった。また3症例に手術前後で内視鏡像を比較しえたが, 術後左房負荷の軽減とともに血管拡張像は改善していた。左房負荷症例で観察される気管支粘膜下の拡張血管は, 気管支-肺循環の血行路から考えて気管支静脈と推測された。心疾患における気道出血の原因の1つとして, 左房負荷の結果拡張した気管支静脈の破綻を考慮すべきと思われた。
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玉井 精雄, 劉 震永, 酒井 直道, 松井 薫, 根来 俊一, 高田 実, 福岡 正博, 菊井 正紀, 森野 英男
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
489-497
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
肺門部早期癌24例の気管支鏡所見と, そのうち胸部X線無所見であったRoentgenologically occult lung cancer 14例(重複早期癌1例含む)の局在診断について検討し, また表層浸潤型早期癌10例の気管支鏡所見と病理組織学的所見の対比検討を行なった。肺門部早期癌の気管支鏡所見は, ポリープ状腫瘤11例, 結節状腫瘤2例, 表層浸潤5例, spurの肥厚のみ6例, ポリープ+表層浸潤1例であった。Roentgenologically occult lung cancerは全例, 気管支ファイバースコープにより局在診断されたが, 肉眼的に腫瘍の局在部位を決定することが困難であった5例(3例が上皮内癌)は, 各区域支のselective brushingまたはbiopsyによって2∿3回目に確診することができた。この5例の内視鏡像は, 全例spurの肥厚のみの所見であった。表層浸潤型早期癌(全例X線無所見)の気管支鏡所見と腫瘍の深達度に相関がみられたが, 全例にspurの肥厚の所見を認めた。また腫瘍の発生部位が気管支分岐部であったことより, 表層浸潤型, 特に上皮内癌の局在診断にあたっては, spurの肥厚を指標とすることが有効と考えた。
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児玉 哲郎
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
498-505
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
肺門部進行肺癌例の内視鏡所見と組織所見の対比のために, 気管支生検材料および術中迅速診断材料の検討を行ない, 以下の結果を得た。(1)経気管支生検で肺癌の確診の得られなかった例の多くは, 組織片が小さいためであったが, 同時施行の細胞診で癌の確診が得られており, 検査時には両者の併用が重要であった。(2)気管支生検組織でも, 肺癌各組織型に応じた増殖, 進展像が見出された。扁平上皮癌は腫瘍の気管支腔内露出あるいは上皮内進展が多いのに比べ, 小細胞癌, 腺癌, 大細胞癌は上皮下での増殖を示した。(3)術中迅速診断材料で気管支断端陽性を示したものは, 過去7年間で39例あったが, 気管支生検材料と同様, 気管支壁内の腫瘍の局在部位と組織型との間に相関があった。腺様嚢胞癌は, 殊に外膜側で陽性となっていた。気管支壁内では, 肺癌の各組織型に応じた増殖, 進展形式があるので, 内視鏡的観察には, 常に腫瘍の組織型を考慮することが必要である。
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檀原 高, 松岡 緑郎, 渡辺 秀一, 荒井 達夫, 吉良 枝郎
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
506-511
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
肺の癌性リンパ管症23症例を対象に, TBLB, 気管支生検・剖検材料を用いて, 肺野末梢と中枢側気管支粘膜下のリンパ管侵襲について, 対比検討を行なった。本症の診断は末梢肺間質内リンパ管への広汎な癌侵襲によって確定されるが, 気管支粘膜下リンパ管への癌侵襲も同時に認められた。TBLBと比べ非侵襲的な気管支生検でも, 左右気管支より複数検体を採取すれば, TBLBにほぼ匹敵する率でリンパ管病変を検出しうる。以上の成績は, 気管支粘膜下リンパ系は, 血管周囲・気管支周囲・小葉間間質のリンパ系と密な関連を有し, 気管支周囲リンパ系の側副路として機能していることを示唆する。
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泉 孝英
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
512-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
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近藤 有好
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
513-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
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三上 正志, 能登屋 久志, 雨夜 和俊, 小笹 晃太郎, 名取 博, 浅川 三男, 鈴木 明
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
514-520
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
気管支肺胞洗浄液(BALF)に含まれる細胞成分の分画像は, 各種肺疾患の活動性や治療決定の指標として重視されつつある。このBALF細胞分画の分析法として従来, 主にcytocentrifuge法とsedimentation法が用いられてきた。我々は, この2法にさらにsmear法を加えた3法を用いて対象30例のBALF細胞分画標本を作製しそれぞれの多形核白血球値, リンパ球値, 肺胞マクロファージ値を算定し, 比較検討した。さらに, 多形核白血球値が低値(<1.0%)を示した16例に対し, 総細胞数算定の際に用いた血球計算盤上の小型細胞の占める比率と, smear法を用いて作製した細胞分画中のリンパ球値とを比較検討した。その結果, smear法に比べ, 他の2法を用いた場合には, リンパ球値が有意に低下することが明らかになった。また, smear法にて作製, 算定した細胞分画も, リンパ球値をかなり過小評価している可能性が示唆された。今後さらにBALの普及が予想される現在, BALF細胞分画を正確に評価できる分析法が要求される。
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長井 苑子
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
521-527
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
サルコイドーシス症例のBALFリンパ球についていくつかの検討を行なった結果以下の所見がえられた。(1) BALFリンパ球が著増しているサルコイドーシス症例で必ずしも末梢血リンパ球の著減は認められないことから本症における肺内でのTリンパ球の増殖過程が推定された。(2) サルコイドーシスでは, OKT4^+, OKIa1^+細胞の著増が認められたが, Tac^+細胞の増加は認められなかった。(3) BALFリンパ球のIL-2に対する反応性は末梢血リンパ球より低くかつ健常人とサルコイドーシス症例の間に有意の差はなかった。サルコイドーシスのBALF活性化Tリンパ球について得られた検討成績からは, 必ずしも肺内で従来示されてきたような活性化Tリンパ球の所見は認められないものであった。このことは, サルコイドーシスにおいて, 自然寛解の多いこと, およびself limitingな炎症であることの反映であるのかもしれない。
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佐藤 篤彦, 秋山 仁一郎, 岡野 昌彦, 谷口 正実, 早川 啓史, 千田 金吾, 本田 和徳, 今井 弘行
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
528-535
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
BALによる心肺機能の経時的変動を測定し生体に及ぼす影響を検討するとともにTBLBとBGの成績と比較した。対象例は45人で各検査症例は64例, その内容はBAL21人(22例), TBLB24人(28例), BG13人(14例)であった。BALによるPaO_2低下の程度は, 術中20 Torr前後, 15分後16 Torr前後, 2時間後6 Torr前後の低下を認めた。同一症例の検討からBALはTBLBよりPa_<O2>低下は大であった。Pa_<CO2>は変化なく, 血圧と脈拍数は検査中変化していた。膠原病に伴う間質性肺炎など回収率の悪い症例ほどPaO_2低下が遷延していた。Pa_<O2>低下の原因は, 気管支肺胞腔内に生食水を充填することおよび気管支ファイバースコープ挿入による気管支攣縮による低換気と考えられた。したがって低酸素血症例のBAL中は, 酸素化の対策が必要と考えられた。
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藤村 政樹, 原田 実根, 松田 保, 服部 絢一
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
536-542
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
フリー
骨髄移植後の間質性肺炎(post-BMT IP)の診断と病態の把握を目的として, 同種および自家骨髄移植13例を対象として気管支肺胞洗浄(BAL)を行なった。post-BMT IP発症時には, BAL液のリンパ球比率は8例中7例で増加を示し, BAL液のウイルス培養によって7例中4例でサイトメガロウイルス(CMV)が分離同定された。BAL液のリンパ球比率は, 肺病変の増悪, 軽快を反映して増加, 減少を示した。BAL液からCMVが分離された例とされなかった例とには, その細胞成分の比率に差を認めなかった。移植前にBALを施行した5例において, 移植前のBAL液のリンパ球比率が増加していた3例は, post-BMT IPを早期に発症し, 致死的であった。post-BMT IPにおいてBALは1)リンパ球比率がdisease activityを反映する, 2) 原因微生物とくにCMVを検出できる, 3) 移植前のリンパ球比率の増加はpost-BMT IPの危険因子となりうる, という点で有用と考えられる。
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中俣 正美, 近藤 有好
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
543-548
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
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塵肺症の診断は通常自他覚症状, 胸部X線, および肺機能所見などによって行なわれているが、これらは原因物質を直接証明する方法ではないが, BALを用い, BAL液中の肺胞マクロファージに貪食された異物を分析電子顕微鏡などを用いて分析することにより, 原因物質を明らかにすることが可能であった。石綿作業従事者については原因物質の定量化を試み, 臨床像との比較検討を行なったところ, 肺胞マクロファージに貪食された石綿小体の数と%D_<LCO>との間には有意の相関関係が認められ, また, ラ音の聞かれる例では石綿小体の数は有意に多かった。その他の塵肺症においてもBALにより, 肺胞マクロファージに貪食された異物を検出し, 原因物質を明らかにすることができた。この方法は, 従来の胸部X線所見, 肺機能, 自他覚症状による方法と異なり直接原因粉塵を証明する方法であり、塵肺の診断のうえで有用であると思われた。
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川並 汪一, 宮下 正夫, 山本 達也, 松田 健, 相原 薫, 田中 満, 佐藤 勝, 尾仲 章男, 加茂 隆, 河合 健, 新井 俊彦, ...
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
549-557
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
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正常ラット肺に3∿5回連続的にBALを施行して得られたそれぞれの回収液中の細胞分画比(FBAL)の変動をみるとFBAL-I, II, IIIと, 回収総細胞数が5.4×10^5から2.5倍まで漸増し, マクロファージは83.6%から97.4%に増大, 好中球は著明な漸減傾向を示した。モルモットも同様な傾向を示しFBAL-IV, VはIIIとほぼ同一であった。生理的状態では急性炎症細胞は気道中心性に, マクロファージは肺胞優位でリンパはほぼ全域に分布すると推察された。エンドトキシン投与モルモットのFBAL-I, II, IIIは互いに近似し, BALの平均細胞分画比に類似した。組織学的にも炎症細胞は全域にみられた。喘息患者のBAL平均細胞分画比はアトピー型で好酸球優位, 非アトピー型で好中球優位を示した。しかし各症例のFBAL-Iで好酸球, 好中球とも著明に高くFBAL-IIIと大きく異なった。これはTBLB組織内分布様式を裏付け気道系中心の病変を示唆した。このFBAL法は末梢肺野病変を気道系病変から鑑別するのに役立つことと思われた。
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尾崎 敏夫, 中山 正, 林 秀樹, 河野 知弘, 大串 文隆, 安岡 劭, 螺良 英郎
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
558-565
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
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肺胞領域と気道領域に局在する生体防御成分の差異, これが気管支肺胞洗浄液(BALF)の成分分析に及ぼす影響などを検討する目的で, 正常志願者, 限局性肺病変を有する対照患者および特発性間質性肺炎(IIP)患者のBALFおよび気管支洗浄液(BLF)の細胞成分と液性成分に関する検討を行なった。3群ともBALF中では肺胞マクロファージが最も多く, IIP患者では, 好中球, 好酸球の軽度増加がみられた。BLFでは, 好中球の割合が多く, 正常者に比し対照患者, IIP患者でこの傾向が大であった。正常者のBLF, BALF中には好中球遊走活性が認められ, 特にBLF中には, 補体C5由来の好中球遊走因子(NCF)が認められた。また, IIP患者では, BALF中にC5由来のNCFの存在がみられた。以上のことより, BALF中の細胞・液性成分量は肺胞の病態に関連した好中球をはじめとする細胞やNCF等の液性成分の増減を示すものであるが, 気道領域の成分の混入により修飾される可能性が示唆された。
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武野 良仁, 日野原 正, 斉藤 誠次, 高山 乙彦, 螺良 英郎
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
566-570
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
ジャーナル
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原稿種別: 付録等
1984 年 6 巻 4 号 p.
570-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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瀧 俊彦
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
571-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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松井 薫
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
571-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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津川 力, 木村 健, 松本 陽一, 村田 洋, 松村 千恵
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
571-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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千原 幸司, 寺田 泰二, 伊藤 元彦, 松延 政一, 外村 聖一, 清水 慶彦
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
571-572
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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西尾 浩, 佐久間 貴彦, 中村 慎一郎, 宝来 威, 池上 晴通, 松田 実
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
572-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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黒田 直明, 倉沢 卓也
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
572-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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石原 享介, 片上 信之, 坂本 廣子, 李 英徹, 岩崎 博信, 梅田 文一, 中井 準
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
572-573
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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門 政男, 松井 祐佐公, 佐々木 義行, 大島 駿作, 黒住 真史, 岩永 迪孝, 杉本 幾久雄
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
573-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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久保 裕一, 石井 理江子, 藤田 悦生, 岩崎 剛和, 大川 健太郎, 奥村 二郎, 東田 有智, 幸田 友子, 高木 洋, 中島 重徳
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
573-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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村木 宏要, 竹田 秋郎, 佐藤 友信, 倉田 昌彦
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
573-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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福岡 正博
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
573-574
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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高田 佳木
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
574-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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古瀬 清行
原稿種別: 本文
1984 年 6 巻 4 号 p.
574-
発行日: 1984/12/25
公開日: 2016/09/15
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