気管支学
Online ISSN : 2186-0149
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ISSN-L : 0287-2137
8 巻, 4 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1986 年 8 巻 4 号 p. Cover1-
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1986 年 8 巻 4 号 p. Cover2-
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1986 年 8 巻 4 号 p. App1-
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    1986 年 8 巻 4 号 p. Toc1-
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    1986 年 8 巻 4 号 p. Toc2-
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1986 年 8 巻 4 号 p. App2-
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 人見 滋樹
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 405-406
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1986 年 8 巻 4 号 p. 407-408
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1986 年 8 巻 4 号 p. 409-410
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1986 年 8 巻 4 号 p. 411-
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 人見 滋樹
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 412-420
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    呼吸器疾患の診断法としての各種生検法に関する25年間の経験を述べた。硬生気管支鏡, 開胸肺生検, 経気管支的肺生検, 胸腔鏡検査, 縦隔鏡下胸腔鏡検査, 気管支ファイバースコープ, Transbronchial lung biopsyなどである。硬生気管支鏡は, 電球式からグラスファイバー式へと進歩し, ことに小児用としては, ストルツ社製のものが優れている。肺末梢限局性病巣の生検では, 気管支ファイバースコープの開発により, 診断率が飛躍的に向上した。しかし, 直経1.5cm以下の病巣では経皮的針生検, 胸腔鏡下生検や審査開胸を要することもある。びまん性肺疾患に対する開胸肺生検の年次推移は昭和38年から次第に増加し, 49年にピークになった。以後, TBLBの開発により, 開胸肺生検は次第に減少し, 55年には年間1例となった。しかし, TBLBの適応と限界が次第に増加し, 55年に年間66例となり, 以後, 開胸肺生検の再増加により, やや減少傾向がみられる。371例のびまん性肺疾患に対するTBLBの成績と115例のびまん性肺疾患に対する開胸肺生検の成績についても述べた。383例の胸腔鏡検査の経験を述べた。これら各種の肺生検法の長所, 短所を述べ, その成績と生検以外の検査成績との対比から, より侵襲の少ない診断法の展望を行なった。
  • 池田 貞雄, 松原 義人, 小鯖 覚, 八木 一之, 塙 健, 榎堀 徹, 住友 伸一, 二宮 和子, 畠中 陸郎, 船津 武志, 桑原 正 ...
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 421-431
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    我々はNeville人工気管を臨床例に使用して合併症が発生することを知り, Marlex meshを人工気管の周囲に接着する改良を試みた。その結果, Neville人工気管は可撓性と伸縮性がなく, 周囲組織と親和性に欠けるため, 吻合部の離開と肉芽形成, それに続いて人工気管の逸脱が起こるメカニズムを明らかにした。この問題点を解決する目的で, 新たに桂型人工気管の開発を試みた。すなわち, 柔らかいシリコンゴムを材料として, モデル1はリブが平行のもの, モデル2はリブがスパイラルのもの, またモデル3はモデル2を改良して, さらに両端部を10mmと長くしてstentの機能を持たせたものである。実験的研究の結果, 吻合部の離開の点は未解決であるが, 人工気管の逸脱と吻合部の肉芽形成は防止することができた。我々はこれらの人工気管を12例の気管あるいは気管分岐部の再建を必要とする症例に用いたが, その遠隔成績は未だ満足すべきものではない。現在のところ, 人工気管は端々あるいは端側吻合が不可能な悪性腫瘍の症例と切迫窒息を防ぐ目的の症例に限定して使用すべきと考えている。
  • F. G. Pearson
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 432-434
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 明
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 435-
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 河野 通雄
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 436-437
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 曽根 脩輔, 渡辺 俊一, 今井 豊
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 438-444
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    ルーチンの胸部X線像は, 胸部全般にわたって病変の見落しを少なくする画質のものが適当であり, この場合に縦隔構造の読影も可能になる。このために高圧撮影が行なわれるが, その効果を十分に利用するためには, 散乱X線の除去や, 使用するX線フイルムと増感紙の選択, 適当な現像処理などが重要である。ただし, このような方法による気管や主気管支などの縦隔構造の見え方の改善には限界があると考えられる。撮影時にX線フィルタを使用することをすすめたい。気管や気管支の読影法の最近の知見を簡単に紹介したが, 肺門部リンパ節については, 解剖学的検討に基づいて作成したシェーマを示し, 葉間リンパ節腫大像などのX線所見を例示した。
  • 柴山 麿樹
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 445-452
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    CaWO_4およびrare-earth増感Screenに特殊な色素材料を使用して, 肺野部と, 肺門部・縦隔部との感度補償移行部がgradationalな濃度傾斜を有するように加工した胸部感度補償増感Screenを開発した。この新開発Screenはwider-latitudeの胸部専用フィルム, CR等による画像描出能と比較しても勝るとも劣らない実験的ならびに臨床的結果を得た。ことに, このScreenの使用による特徴は, 肺野部の描出能の劣化を招来することなく, しかも肺門部気管支影, 気管支壁の描出, 縦隔部の分析などには, 従来の高圧胸部X線像に比べ, いずれも70%以上の著明な描出能の改善を示した。本法は, 煩雑さがなく今後, 肺癌検診などを含めた肺野・肺門部病変のスクリーニング検査法として, 有用性が高く, cost-performanceにも優れ, routine使用も可能である。
  • 上村 良一, 高島 力, 伊藤 広, 渡辺 洋宇
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 453-461
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    FCR画像の特徴としては, 広いダイナミックレンジをもち感度が優れていることや, 高度の画像処理機能を有し目的陰影により最適画像を選択しうることなどの特徴をもつが, ことに胸部診断領域での臨床的有用性が高い。今回, 気管支病変におけるFCRの有用性および限界について, トモグラフィーを中心に検討した。気管では特にFCR側面トモで胸郭上方の障害影が少なく, 読影可能範囲が広がり, 有用であった。気管支病変では, 54例の肺癌例を対象としたが, FCR右画像で病変が明瞭になる例が多く, 有用性が高いと考えられた。さらに, 気管支陰影を明瞭にすることを目的に解剖学的気管支軸に断面を一致させた腹臥位傾斜断層撮影の試みについても述べた。気管支病変のスクリーニング法としては, 単純胸部X線が主体となるが, この点についてもFCRは有用である。今回, dual energy subtraction法における気管支影の評価を行なった。今後の技術改良により, 気道病変のスクリーニングの価値も期待される。
  • 前田 尚利, 石井 靖
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 462-468
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    核医学手法を呼吸器系の検査に応用する方法として, 局所呼吸機能検査, エロゾル吸入検査, 局所換気血流比分布測定について述べた。局所呼吸機能検査法では, Tc-99m平板線源による透過法およびXe-133による連続吸入法を用いて, 核医学心プールの位相解析法を応用した呼吸同期法について述べた。エロゾル吸入法は, その沈着のメカニズムと強制呼出負荷法について述べ, おわりにSPECTを用いた局所換気血流比分布の3次元分布測定法について述べた。
  • 松尾 導昌, 河野 通雄
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 469-474
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    MRIでは, 冠状断, 矢状断, 斜断像などが容易に得られ, X線CTのように横断像のみによるよりも情報の把握がより適確になることは多くの報告をみる。しかしながら, 気管, 気管支系のMRIにおいては, 呼吸と心拍によるMotion artifactが直接影響する部位であり, 呼吸同期, 心拍同期なくしては精度の良好な画像描出が困難であるといえる。ここにわれわれは, 気管, 気管支系のMR撮像において基本的な問題である呼吸同期法, 心拍同期法の種々の試みを試行し, ルーチンワークとしての撮像法を検討したので報告した。
  • 大島 駿作, 田村 昌士
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 475-
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 阿部 庄作, 岡崎 望, 山口 悦郎, 牧村 士郎, 小笠原 英紀, 本間 行彦, 川上 義和
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 476-482
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    サ症と農夫肺症におけるGaシンチグラフィー, BALF中のリンパ球数とTBLBによる病理組織学的所見との関連性について検討した。TBLBによる肉芽腫の検出率はサ症で50%, 農夫肺症で40%であった。肉芽腫の検出率とGaシンチの肺野集積性は相関した。BALF中のリンパ球比率とTBLBによる胞隔炎の検出率は相関した。BALF中のリンパ球比率は喫煙の有無で左右されるため, リンパ球比率が中等度の増加を示すとき, BALF中のリンパ球実数で検討することが望ましく, 臨床的に活動性を評価するうえでより有用と考えられた。
  • 武内 健一, 田村 昌士, 冨地 信和, 毛利 孝
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 483-490
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    農夫肺について, TBLBによる組織学的所見と診断率, 病理組織学的所見とBAL所見との対比, 沈降抗体陽性無症候性酪農夫のBAL所見などについて検討した。同時に特発性間質性肺炎, サルコイドーシス, びまん性汎細気管支炎についても検討した。農夫肺のTBLBによる診断率は65.4%であった。一般に肉芽腫は発症より生検までの期間の長い例で多くみられ, 短い例では胞隔炎が強く, マッソン体が多い傾向がみられた。BAL所見では, 総細胞数の増加とリンパ球比率の高値が特徴的所見であった。リンパ球サブセットでは, OKT4^+/OKT8^+の上昇が約半数に認められた。胞隔炎の程度のやや強い例でリンパ球比率, OKT3^+比率が高い傾向がみられた。OKT4^+dominantの例では, すべてに肉芽腫が認められた。沈降抗体陽性無症候性酪農夫のBALでは, 総細胞数は健常者と差はないが, リンパ球比率が有意に上昇し, 農夫肺発症との関連性について, 経過観察が必要であると思われた。
  • 佐藤 篤彦, 谷口 正実, 早川 啓史, 山崎 晃, 渡辺 孝芳, 岡野 昌彦, 源馬 均, 秋山 仁一郎, 本田 和徳
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 491-500
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    CVD肺病変にIPFを対比し, BAL, TBLBの診断, 病態における有用性に検討を加えた。また, 肺病変の進展と予後およびステロイド療法の反応性を両検査と^<67>Gaシンチと対比検討した。対象はCVD53例(RA42例, PM-DM6例, PSS3例, SLE2例)とIPF34例であった。CVDのTBLB像はIPFと類似しており, 胞隔の線維増生と小円形細胞浸潤を示す胞隔炎と一部にloose connective tissueを認めた。細胞浸潤はリンパ球増加と相関する傾向にあり, 胞隔の線維化は好中球増加と関連がみられた。肺病変のないRA, SLEではリンパ球高値で, PSS, PM-DMでは好中球高値であった。OKT4^+/OKT8^+はCVDに一定の傾向を認めなかった。胸部X線所見の軽度群はリンパ球高値で, 高度群は好中球高値の傾向があった。予後判定因子としてリンパ球, ^<67>Gaシンチが有用であり, loose connective tissueは臨床経過と相関していた。ステロイド療法はリンパ球高値例に反応を示した。
  • 門 政男, 泉 孝英, 長井 苑子, 北市 正則, 平田 健雄, 大島 駿作, 藤村 直樹
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 501-508
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    びまん性間質性肺疾患(サルコイドーシス, 過敏性肺臓炎, 特発性間質性肺炎, 膠原病性間質性肺炎)にBALとTBLBを施行し, 鑑別診断における有用性を検討した。BALF中のalbumin, IgG, ACE, lysozyme, CEA, immune complexおよび活性化T, Bリンパ球の解析から, サルコイドーシス, 過敏性肺臓炎はT-lymphocyte alveolitisに, 特発性間質性肺炎, 膠原病性間質性肺炎はB-lymphocyte alveolitisに分類された。また, リンパ球サブセット(OKT4^+/8^+)を測定することにより, これら4つの疾患は鑑別可能であり, BALはびまん性間質性肺疾患の診断に有用と考えられた。BALF中の液性成分, 細胞成分に対する喫煙の影響は, 疾患群ではほとんど認められなかった。TBLBによる確診率は, サルコイドーシス43.6%, 過敏性肺臓炎5.6%, 特発性および膠原病性間質性肺炎1.1%であり, サルコイドーシス以外は低率で, 特に特発性および膠原病性間質性肺炎ではTBLBの有用性は認められなかった。
  • 吉川 正洋, 古瀬 清行, 北谷 文彦, 山本 暁
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 509-514
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    5年間に, 当院で取り扱った胸部X線写真上, 瀰漫性陰影を呈する108症例を対象に, TBLBを行ない, うち29例には, BALを施行した。TBLBにより確診を得られた症例は12.4%で, その内訳は塵肺症7例, 肺胞蛋白症2例, 混合性肺炎2例, 結核2例, 癌性リンパ管症1例であった。次に, 補助的診断としての有用性を大いに認め, 診断を可能にしたものは48/108(44.4%)で, これらの内訳は, 過敏性肺臓炎15例, DPB13例, PIE8例, サルコイドーシス5例, 膠原病に合併した間質性肺炎5例, LIP, BIP各1例である。また, IIPの可能性あり(山中のA_3)と診断しえたものは13例(12.0%)であり, 残る33例(30.5%)については, 診断不能に終った。BALについては, 補助的診断としての有用性を論ずる段階ではない。
  • 河野 知弘, 中西 嘉巳, 土居 裕幸, 田村 正和, 尾崎 敏夫, 安岡 劭
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 515-522
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    IIPを中心にびまん性間質性肺疾患の1)疾患自体の診断, 2)病態・病期の診断, 3)予後の診断, についてBALとTBLBの有用性とその限界を検討した。T cell subsetの分析を含むBAL液細胞の分析結果と臨床像を組み合わせることにより, サルコイドーシス(Sar)で87%, 過敏性肺炎(HP)でほぼ100%の診断率が得られた。また原因不明のびまん性間質性肺炎(IIP)と膠原病肺(CVD)では好中球が4%以上かつ好酸球が2%以上を示す症例が多く, これが特徴的であり, このcriteriaで診断するとそれぞれ40%, 25%が診断できた。IIPでBAL液中の免疫炎症細胞の増加と肺機能の低下とはよく相関し, リンパ球の%の多い例は発症1年未満にのみみられ予後良好であった。TBLBではIIPの95%にinterstitial pneumonia, fibrosisの所見が得られたが, 疾患の特異性に乏しく, compatibleとしか評価できなかった。TBLBによりIIPでは確診できた症例はなかったが, 臨床像を組み合わせることにより, Sar, HPではそれぞれ50%, 67%が確診できた。以上の成績より, 1)IIPの疾患自体の診断に対してはBAL, TBLBともに決め手となる診断法ではないが, 有力な補助診断法になる, 2)IIPの活動度, 病期, 予後等の判定ではBALはTBLBより有用である, と考えられた。
  • 小林 英夫, 松岡 緑郎, 岡田 光子, 倉富 雄四郎, 石原 照夫, 北村 諭, 角田 尚久, 斉藤 建
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 523-528
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    特発性間質性肺炎(IIP)におけるTBLBとBALの適応と限界について検討した。対象は未治療の33例のIIP症例で, ほぼ同時期(平均14日以内)に両検査をのべ34回施行した。TBLBでは, 確定診断を得ることは困難であったが, 臨床と病理との緊密な情報の交換により, 62%の症例がIIPに合致する病理所見と評価された。TBLBは組織学的情報を入手するための第一段階としての検査と思われる。BAL所見からは, 診断特異性のある成績は得られなかった。しかし, 多形核白血球分画高値群, リンパ球分画高値群は予後が不良であった。特に, リンパ球高値群では2年以上の生存例がみられず, 予後推定の指標としての意義について今後さらに検討されるべき所見と考えられた。さらに, 各種臨床検査との総合的な検討が, より正確な予後の評価に重要と考えられた。
  • 藤田 明, 金子 昇, 斎藤 学, 長尾 啓一, 椙田 隆, 栗山 喬之, 渡辺 昌平, 大和田 英美
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 529-536
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    サルコイドーシス, 原因不明の肺線維症(IPF), 膠原病に合併した間質性肺炎・肺線維症(CVD), 過敏性肺炎(HP)などのびまん性肺疾患77例について, BAL細胞成分とTBLBの診断的価値を検討した。TBLBによる診断率は, サルコイドーシス35例(未治療例)中20例57.1%, IPF13例中3例23.1%, CVD14例4例28.6%, HP5例中5例100%, 好酸球性肺浸潤(PIE)症候群4例中3例75%であった。BALによるサルコイドーシスの診断基準を, リンパ球比率≧20%かつOKT4/OKT8比≧2とした場合は, .sensitivity74%, specificity 90%であった。TBLB陽性またはBALの基準を満たしたサルコイドーシスは32例91.4%であった。IPF, CVDのBAL所見は診断上の有用性に乏しかった。HPでは, 全例でBAL液中の総細胞数, リンパ球比率が著増し, OKT4/OKT8比は1未満で, PIE症候群では, 全例でBAL液中の好酸球比率が増加していた。サルコイドーシスの診断率はTBLBとBALの併用で向上し, HP, PIE症候群では, BALのみでも診断上有用であると思われる。
  • 永井 厚志
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 537-543
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 於保 健吉
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 544-545
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 荻原 正雄, 井田 徹也, 三宅川 登, 濱田 道康, 服部 晃, 佐藤 哲夫, 田井 久量, 早川 和男, 堀口 正晴
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 546-555
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    現存の慢性気管支炎の診断基準は, 喀痰という症状を主体としたもので, 理想的でない。この点を改善するために, 従来の診断基準にX線, 呼吸機能などの検査で総合的に慢性気管支炎と判断された27症例について気管支鏡検査を施行し, 以下の成績が得られた。1)気管支鏡像の類似した所見を示す例をグループ分けして, 4つのタイプ, すなわち, 腫脹型, 肥厚型, 移行型, 萎縮型に分類しえた。これら型間には多少の所見の混在がみられたが, ほとんどの例は典型的所見を示した。特に萎縮型の所見は, 気管支鏡像でよく説明しうる所見である。よって気管支鏡像は本疾患の診断上重要である。2)慢性気管支炎と早期気管支癌の気管支鏡像を比較検討した。その相違はほとんど見出し難いが, 気管支の粘膜, 分岐部, 縦走ひだに多少の違いをみた。すなわち, 慢性気管支炎では, 硬く, こわばりの所見, 癌では柔軟な所見が鑑別となった。しかし, 多くは生検で確認する必要があった。
  • 倉澤 卓也, 久世 文幸
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 556-563
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    最近7年間に経験した53例(21歳&acd;85歳, 男性15例, 女性38例)の気管支結核症の内視鏡所見および臨床像, 治療経過につき検討した。初発症状としては咳嗽が最も多く, 喀痰, 発熱もみられたが, 入院時には喘鳴, 嗄声, 呼吸困難など, より病状の進展した症状も多くみられた。入院時の胸部XP所見では, 無気肺45.3%, 浸潤影39.6%などのほか, 肺野陰影のない例も13.2%であった。病巣部位は, 気管13例, 右主気管支16例, 左主気管支15例, 右上葉支15例, 中幹支11例, 中葉支10例, 左上葉支10例などであり, 小野分類による最も高度な病変部の所見は, 潰瘍肉芽型が41例と大部分を占めた。多くの例では, 種々の型の病変が混在してみられ, また, 潰瘍肉芽型の多くは, 本症に特有の"白苔"に覆われ, その診断は容易であったが, 増殖浸潤型, 潰瘍肉芽型やリンパ節穿孔例の一部では, 肺癌との鑑別に苦慮した。化学療法の排菌陰性化の効果は良好であるが, 長期にわたり病巣が残存したり, 治療経過中に狭窄の進行を来す例もあり, 長期間の観察が必要と考える。
  • 永元 則義, 斎藤 泰紀, 今井 督, 佐藤 雅美, 太田 伸一郎, 菅間 敬治, 佐川 元保, 薄田 勝男, 須田 秀一, 橋本 邦久, ...
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 564-572
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    胸部X線写真無所見肺癌の切除例のうち, 連続ブロック切出し法による組織学的検索で, 独立した上皮内癌とされた7例および長径8mm以下の微小浸潤癌6例の気管支鏡所見を検討した。上皮内癌には所見の乏しい例が多く, 微小浸潤癌よりも局在診断に難渋した。無所見例は上皮内癌で3例, 微小浸潤癌で1例あった。13例中5例はspurとは離れた部位に発生しており, spur以外の部位もおろそかにできない。spur発生例でもspur全体ではなく, ごく一部分に変化が限局していることが多かった。一般にspurの肥厚と表現される例も詳細に検討すると, spur中央の小水疱状の微小隆起, spur前半にある浮腫状で微細顆粒状の微小な半球状隆起, spur中央の腫脹, spur辺縁部の蒼白な微小隆起, のような所見を呈していた。小さな病変では扁平上皮化生との鑑別が困難な例も多く, 積極的に擦過, 生検を行なって診断をつける必要がある。
  • 雨宮 隆太, 平良 修, 永井 完治, 雨宮 裕子, 鍾 富明, 松島 康, 於保 健吉, 早田 義博, 山田 隆一
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 573-583
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    日本肺癌学会の新しい「気管支鏡所見分類(1986年)」を用い, 気管支鏡所見より臨床病期, 手術適応と術式, 予後を推測することが可能である。内視鏡的臨床病期 : T因子は「肺癌取扱い規約」のTの規定を用いる。N因子は肺門発生肺癌においては, リンパ節圧排による壁外型所見を除き推測することが困難である。末梢発生肺癌は各組織型の増殖形態を基にN因子の推測が可能であり, 粘膜主体型では, 葉支より中枢側に病的所見を示すものをN_2, 病期IIIとし, 区域支より末梢側に病的所見を示すものをN_1ないしN_2, 病期IIないしIIIとする。粘膜下主体型では, 区域支より中枢側に病的所見を示すものをN_2, 病期IIIないしIVとし, 亜区域支より末梢側に病的所見を示すものをN_1ないしN_2, 病期IIないしIIIとする。内視鏡的手術適応と術式 : 肺門発生肺癌は主幹に病的所見を認めても肺摘除, ときにsleeve肺葉切除による手術可能例がある。末梢発生肺癌は粘膜主体型が葉支より末梢側, 粘膜下主体型が区域支より末梢側に病的所見を認める例を手術可能と考え, それより中枢気管支に病的所見を観察する例では, 手術不能か肺摘除ないし困難な肺葉切除が必要となる。末梢発生肺癌は気管支鏡的に明らかな病期III・IVと推測した例の半数が肺摘除となる。予後 : 表層浸潤型肺癌は長期生存が期待できる。末梢発生肺癌の粘膜下主体型を示す例のうち病期III・IVと推測したものは, 長期生存を期待できない。
  • 岡田 慶夫, 石原 恒夫
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 584-585
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 田垣 茂, 大道 光秀, 三嘴 雄, 片岡 賢治, 加藤 誠也, 今井 純生, 本田 泰人, 常松 和則, 浅川 三男, 鈴木 明, 池田 ...
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 586-592
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    気管支鏡所見の一つに血管怒張があるが, この怒張した血管は, 単に気管支の既存血管が拡張したものと考えられている。ところで気管支壁には, 気管支動脈性の血管のみならず静脈性の血管も存在していることが明らかにされており, 我々は僧帽弁狭窄症や上大静脈閉塞例において気管支鏡下に気管支静脈と考えられる怒張血管を認めている。そこで, 仮にこのような怒張血管が気管支動脈性の血管である場合があるとすると, 気管支動脈が発達した病態で認められるのではないかと考えて気管支動脈造影上, 気管支動脈の拡張, 増生の著しい症例の内視鏡像を検討した。いずれも血管怒張は認められず, 気管支動脈の発達は気管支鏡で血管怒張を呈することとは無関係であることが明らかになった。今後このような怒張血管が気管支静脈である可能性を念頭において, 個々の症例について検討する必要があると思われる。
  • 鈴木 隆, 玉井 誠一, 酒井 章次, 細田 泰弘, 石原 恒夫
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 593-598
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    犬を用いた実験で術後の気管支の虚血が気管支吻合部の治癒を妨げる主要な因子であることが知られている。われわれは気管・気管支形成術後に気管支循環障害を促す原因となる病変が, 成人ヒト気管支動脈にあらかじめ存在するかどうかを観察するために以下の研究を行なった。検索は14例の切除肺を対象に行なった。対象症例の年齢は36歳から83歳であった。気管支のブロックは実体顕微鏡下に分岐の次数を確認しながら採取した。組織学的検索では気管支動脈にfibroelastosis, 内弾性板の断裂, 閉塞の所見が数多くみられた。また, 気管支動脈の末梢では縦走筋の肥厚のために, 内腔が狭窄・閉塞している所見もしばしばみられた。これらの気管支動脈は機械的刺激によって循環障害を来しやすいものと考えられた。肺移植や, 気管・気管支形成術では気管支動脈の切断を余儀なくされることが多いが, これに加えて気管支動脈に塞栓術を行なったり, 気管支動脈を大きく結紮することは, ヒト気管支動脈が狭窄しやすい病変をもっていることを考慮すると可能なかぎり避けるべきであると思われた。
  • 川原 克信, 富田 正雄, 綾部 公懿, 君野 孝二, 太田 勇司, 長谷川 宏, 橋本 哲, 伊藤 重彦, 岩本 勲, 謝 家明
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 599-605
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    気管支形成術後の気管支動脈の再生における大網, 有茎心膜, 有茎および遊離胸膜による気管支吻合部の被覆の効果, 肺動脈血流量減少の影響, steroid剤の影響, 更に最近関心の高まっている肺移植後の気管支動脈の再生について, 犬でpostmorten bronchial arteriographyを用いて実験的に検討した。気管支形成術後, および肺移植後の気管支動脈の再生は, 術後3日目よりみられ2週目に完成するが, 再生の度合が最も早いのは大網被覆群で, 4日目より末梢側気管支動脈の完全な造影がみられ, 最も遅れたのは遊離胸膜被覆群であった。肺動脈狭窄は, 気管支動脈の増生を促し, steroid剤投与群は, 非投与群に比べ, 気管支吻合部の炎症所見が軽度であった。同種肺移植の場合cyclosporine投与群の方がazathioprine投与群より再生の度合, 吻合部の治癒は良好であった。
  • 藤野 昇三, 井上 修平, 松本 鉄也, 高橋 憲太郎, 山中 晃, 加藤 弘文
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 606-612
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    バイオメディカル・サイエンス社製の電解式組織血流量計(RBF-1)を用いて, 経内視鏡的に気管支粘膜血流量を測定した。臨床例58カ所について測定したところ, 健常部の血流量に比較して, 炎症症例のそれは有意に高く, 非活動性肺結核症例のそれは有意に低く, また癌浸潤部では高い傾向がみられた。いずれも肉眼的な発赤, 蒼白, 血管怒張などの所見を裏書きする値であった。一方, 気管支形成術後の気管支粘膜の血流の回復過程を検討したところ, 吻合末梢側の血流は, 3日目頃から既に回復の徴を示し, 約2週間後には術前値に復した。ただし, 色素注入法によれば, 気管支動脈の再開通がみられるのは1週間目頃からであった。これらの結果から, 吻合末梢側の気管支の血流は, 気管支動脈からの固有の血流が回復する以前に, 肺動脈系などの血流のシフトにより比較的早期から代償されると考えられる。
  • 小林 幹夫, 加藤 士郎, 大井田 史継, 原沢 寛, 中元 隆明
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 613-621
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    水素ガスクリアランス法を経気管支鏡的に応用し, 基礎的検討として雑種成犬および臨床応用として呼吸器疾患患者の気管支粘膜下組織血流量(Bronchial Mucosal Blood Flow : BMBF)の測定を行ない, 以下の成績を得た。動物実験(雑種成犬10頭)について計20回のBMBF測定を計4カ所で行なったが, 各部位において連続測定した値の間には, 有意の正の相関があり, 本法による測定値の再現性は良好であった。また, 雑種成犬15頭を用い左右主気管支と左右横隔葉入口部で測定したところ, 測定部位による差は統計学的には認められなかった。臨床応用として呼吸器疾患患者16例について内視鏡的粘膜色調所見により発赤群と非発赤群の2群に大別し, 両群のBMBFを対比したところ, 発赤群は非発赤群に比し統計学的に有意に高値を示し, さらに気管支粘膜の色調所見を, RED, GREEN, BLUEの波長スペクトル分析から客観的評価を行ない, 赤の色調強度比率(%RED)と同部位におけるBMBFとの関係をみたところ, 統計学的に有意の正の相関が得られた。以上の成績により, 本法は局所の気管支粘膜下組織血流情報を得る方法として有用と思われた。
  • 青木 稔, 和田 洋巳, 乾 健二, 山崎 文郎, 人見 滋樹
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 622-629
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    レーザードップラー法(LDV)により犬気管支粘膜の血流測定を行ない, 本法の有用性について検討を行なった。LDVは測定手技が容易であり再現性が高く, 短時間で繰り返し測定が可能であった。犬右主気管支を切断後再吻合を行ない, 術前後に気管分岐部, 右上葉分岐部, 右中葉分岐部で粘膜血流の測定を行なった。実験群を気管支吻合部血流の状態が異なると考えられる3群に分けた。A群では気管支の剥離を最小限にし気管支動脈や周囲結合織からの血流を可及的に温存したがB群では気管気管支を広範に剥離し気管支への血流を遮断した。C群では広範剥離を行ないさらに気管支吻合部に有茎性大網の被覆を行なった。A群では術前の血流が術後も良好に保たれていたがB群では著明に低下し, C群ではB群に比べ血流の改善が明らかであった。また, LDVにより得られた術後血流値は, 気管支吻合部の治癒状態と密接に関連していた。LDVは, 気管支形成術後の気管支粘膜の血流状態の客観的評価や, 種々の気管支病変における血流の研究において有用な手段となりうると考えられた。
  • 村上 真也, 渡辺 洋宇, 小林 弘明, 佐藤 日出夫, 岩 喬
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 630-635
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    高頻度ジェット換気法(HFJV)による気道粘膜線毛の変化を走査電顕にて観察した。実験には雑種成犬を用い, HFJV装置にはHFO-Jet Ventilator(泉工医科社製)を使用した。1.気管内挿管チューブに直結してのジェット方式によるHFJVでは, 軽度に線毛の方向が乱れるのみであった。2.insufflation方式のHFJVにおいては, 駆動圧1kg/cm^2では, 線毛は不規則にもつれあい, 互いに癒合していた。2kg/cm^2では, 1kg/cm^2と比較して線毛は著しく乱れ, 強度に癒合していた。同じ駆動圧では線毛の乱れの程度は, 駆動回数とは相関しなかった。駆動圧2kg/cm^2のHFJVで破壊された線毛は, 24時間後には脱落し, 2日後にはmicrovilliが認められた。3&acd;4日より線毛は再生し始め, 10日ではほぼ完全に回復した。以上の結果から, 気管・気管支形成術に際して, 1kg/cm^2前後の低い駆動圧でのHFJVを使用する場合では, 気道線毛障害は臨床上問題にはならない程度か軽微なものにとどまるものと考えられた。
  • 林 清二, 荒井 六郎, 久保田 馨, 児玉 長久, 鶴田 正司, 河原 正明, 清田 俟子, 古瀬 清行, 小西池 穣一, 山本 暁
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 636-641
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    Tracheobronchopathia osteochondroplasticaは稀な疾患とされていたが, 近年気管支ファイバースコープの普及とともに報告症例数が増加してきている。我々の施設において, 過去10年間に6, 600例の気管支鏡検査が施行され, 4例(0.05%)の本症が確認されている。症例1は, 62歳の男性で, 主訴は咳嗽, 症例2は, 47歳の男性で, 主訴は喀血, 症例3は, 81歳の女性で, 主訴は咳嗽, 喀痰, 症例4は, 30歳の男性で, 主訴は喀血であった。いずれの症例も, 気管支鏡検査により本症が発見され, 本症に特微的な肉眼所見を呈していた。症例3を除く3例は, 組織学的に本症との確診を得た。
  • 成島 道昭, 金重 博司, 秋沢 孝則, 戸野塚 博, 田中 一正, 国枝 武文, 中神 和清, 鈴木 一, 野口 英世, 雨宮 謙太, 羽 ...
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 642-648
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    肺癌をはじめとする肺野腫瘤状陰影の診断に際し, Fluorotomography機構を付加したX線装置(日立MEDIX-210, 特型)の使用経験を得た。本装置の特徴は, 従来の断層撮影装置と異なり, 一振幅するだけで任意の断層面を瞬時にTV画面に映し出すことができ, 検査時間の短縮, 被曝量の減少に役立つことにある。また, 従来のX線TV透視下では部位確認困難な症例において経皮針生検にて検討を行ない, 十分応用できるものと考えられた。さらに, 生検針と腫瘤の位置を直ちに把握し, 補正を行ない速やかに生検針を腫瘤に命中させることができた。合併症の出現率は従来の方法とほとんど変わらず, また体位変換困難な老人・下半身麻痺の患者などにも応用でき, 本法は臨床上有用な検査法と考えられた。
  • 沖津 宏
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 649-657
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
    食道癌の縦隔転移リンパ節の増大による気道浸潤14例(気管12例, 左主気管支2例)につき, 臨床的特徴を検討するとともに内視鏡的Nd-YAGレーザー治療の有用性を評価した。14例のうち外科療法後の症例は11例で, 他の3例は非手術例であった。外科療法例において術後気道浸潤診断までの期間は2カ月&acd;4年9カ月(平均1年5カ月)であった。手術時, 組織学的進行度がstage0.Iという比較的早い時期の症例が4例で, 外科療法後の合併療法の重要性が示唆された。気道浸潤形態を内視鏡所見より3型に大別した。気道粘膜に被覆されるが明らかに壁内浸潤を示す所見をI型, I型所見の有無にかかわらず, 粘膜上皮下の広範な癌性リンパ管炎型転移を中心とした所見をII型, 粘膜を破壊し結節状腫瘤が気管内腔を著明に狭窄する所見をIII型とした。I型は3例, II型は3例, III型は8例であった。このことは肺癌の縦隔リンパ節転移と比較して, 食道癌ではより気道狭窄を呈しやすく, 食道癌の臓器特異性が示唆された。III型所見例を中心に, 高度の換気障害を有する9例に対して, 内視鏡的Nd-YAGレーザー治療を施行した。9例のうち5例は窒息死の危険が迫っているため, 救命救急的な気道開大を目的とし, 他の4例は姑息的気道開大を目的とした。全例に所期の目的を達成し, 特に救命救急的に気道が確保された症例は重篤な換気障害が消失し, 放射線治療および化学療法に引き継ぐことが可能となった。レーザー治療例の予後は2カ月&acd;1年2カ月(平均7カ月)であり, 救命救急を目的とした5例の中で, 6カ月以上の生存が4例にみられたことは, 本法が救命救急的手段としてのみならず, 気道浸潤食道癌集学的治療の中の初期治療として評価されるべきと考えられた。
  • 雨宮 隆太
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 658-659
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1986 年 8 巻 4 号 p. 660-
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 橋本 省三
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 661-
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
  • 岩井 直路, 藤沢 武彦, 木村 秀樹, 門山 周文, 山川 久美, 光永 伸一郎, 柏谷 淳子, 渋谷 潔, 山口 豊
    原稿種別: 本文
    1986 年 8 巻 4 号 p. 661-
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2016/09/15
    ジャーナル フリー
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