日本緑化工学会誌
Online ISSN : 1884-3670
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21 巻, 2 号
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  • 橋本 良二, 青木 亨宏
    1995 年 21 巻 2 号 p. 101-113
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
    林冠木の伐採による急激な光環境の変化がコナラ前生稚樹の成長反応に及ぼす影響を明らかにするため, 光環境の異なる4試験区 (林内区, 大小の林冠ギャップ区および林外区) に, 成長期前の4月と成長期途中の7月にポットに移植した前生稚樹を配置し, 葉群形成や葉の光合成光反応曲線について調べた.4月に配置した稚樹では, 大ギャップ区と林外区のもので二次伸長が起こり, それぞれ一次葉の1.5および2倍の二次葉が形成された.一次葉の光飽和光合成速度 (Pmax) は, 林外区を除けぼ, 相対日射量の上昇にともない増大したが, 光反応曲線の初期勾配 (∅) の変化は小さかった.林外区の一次葉の∅ とPmaxは, ギャップ区のそれに比べ低く, 強光阻害を受けていた.二次葉のPmaxは高く, 大ギャップ区では一次葉の1.4倍, 林外区では2.2倍の値を示した.7月にギャップ区に配置した稚樹では, 二次伸長は起こらず, Pmaxの増大も小さかった.また, 林外区の稚樹では, 一次葉の脱落とそれに続く新葉の再生が起こった.稚樹の成長量は, 相対日射量の上昇にともない増大し, そこでは光合成能力の高い二次葉や再生葉の出現が新たな光環境下での高い生産性に大きく関与していた.
  • 韓 慶民, 角張 嘉孝
    1995 年 21 巻 2 号 p. 114-123
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
    5月から10月までリンゴ (Malus pumila Mill.var.dulcissima Koidz.) とニセアカシア (Robinia pseudoacacia L.) 苗木の光合成・蒸散の日変化及び季節変化を測定した.潅水量によって, りんごとニセアカシアの土壌水分を3段階に設定した.ニセアカシアとリンゴの純光合成は土壌含水比が低い場合, 低い値を示したことが多かった.土壌水分が低い場合, ニセアカシアの蒸散が日中低い値を示したことは多かった.1日の総同化量・蒸散量及び水利用効率は顕著な季節変化を示した.2樹種とも, 土壌含水比が低い場合は総同化量および蒸散量は減ったが, リンゴの場合は低い日水利用効率を示して, ニセアカシアの場合は高い日水利用効率を示した.これは樹種によって1日の総同化量と蒸散量の減少の割合が異なるためである.同じ土壌水分条件で2樹種の耐乾性を比べると, ニセアカシアのほうがリンゴよりすぐれていることがわかった.
  • 沙漠の立地特性
    吉川 賢
    1995 年 21 巻 2 号 p. 124-133
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
    沙漠は乾燥した厳しい環境の土地であるが, 決して不毛の土地ではない.厳しい環境要因の元でも植物たちは適応し, 生活を続けているし, 動物は植物と密接な関係を保ちながら生存している, そうした乾燥地の環境特性を明らかにすることは, 沙漠化の原因やその対策を考える上で必要なことである.そこで, 今回は乾燥地の環境条件として降雨量, 温度, 相対湿度, 風土壌条件についてまとめてみた.
  • 西澤 睦博, 大澤 和幸, 岡田 拓
    1995 年 21 巻 2 号 p. 134-140
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
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