日本血栓止血学会誌
Online ISSN : 1880-8808
Print ISSN : 0915-7441
ISSN-L : 0915-7441
16 巻, 4 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
総 説
原 著
  • ―凝血学的マーカー,血中サイトカイン濃度に対する影響―
    久保 杏奈, 朝倉 英策, 表 美香, 荒幡 昌久, 門平 靖子, 前川 実生, 御舘 靖雄, 林 朋恵, 山崎 雅英, 森下 英理子, 吉 ...
    2005 年 16 巻 4 号 p. 372-377
    発行日: 2005年
    公開日: 2007/05/15
    ジャーナル フリー
    lipopolysaccharide(LPS)誘発ラットdisseminated intravascular coagulation(DIC)モデルに対して,PGI2誘導体であるベラプロストナトリウム(BPS)を投与することに伴う病態への影響を検討した.Wistar系雄性ラットを用いて,LPS 5.0 mg/kgを尾静脈より4時間かけ点滴静注し,LPS誘発DICモデルを作成した.BPS単独とLPS+BPS投与群については,BPS 0.2 mg/kgをLPS投与開始30分前から投与し,LPS投与終了まで4.5 時間持続点滴した.その結果,BPSはLPSによる血小板数およびフィブリノゲンの低下を有意に抑制し,thrombin-antithrombin complex(TAT)およびD-ダイマーの上昇を有意に抑制した.また,肝,腎障害も有意に改善した.同モデルにおいては血中tumor necrosis factor-α(TNF-α)およびinterleukin-6(IL-6)濃度の上昇がみられたが,BPS投与により有意に抑制された.以上より,LPS誘発ラットDICモデルに対するBPSの投与は,炎症性サイトカインの抑制,及びDICの改善効果が確認された.
  • 河嶋 洋平, 山崎 雅英, 森下 英理子, 朝倉 英策, 長谷川 稔, 大竹 茂樹
    2005 年 16 巻 4 号 p. 378-385
    発行日: 2005年
    公開日: 2007/05/15
    ジャーナル フリー
    現在我が国では2社((株)MBL社,(株)Cosmic corporation社)においてホスファチジルセリン依存性抗プロトロンビン抗体(aPS/PT)測定ELISAキットが開発・治験されている.これらのキットを用い全身性エリテマトーデス(SLE),原発性抗リン脂質抗体症候群(PAPS),強皮症(SSc)の各疾患群に分けて抗体価を測定し,2社間の抗体価の相関性について解析を行った.その結果,SLEおよびPAPS群では2社の測定値間には有意な相関性が認められた(SLE:r=0.99,p<0.0001,PAPS:r=0.99,p<0.0001)が,SSc群では有意な相関性は認められなかった(r=0.070).抗プロトロンビン抗体にはサブクラスが存在することが報告されているが,今回の結果より2社のaPS/PT測定キットでは基礎疾患により異なった結果が得られる可能性が示され,様々な疾患でaPS/PTを測定する際には注意が必要である.
技術講座
トピックス
第2回「先進医薬フォーラム」
feedback
Top