日本血栓止血学会誌
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18 巻, 1 号
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総 説
平成18年度 日本血栓止血学会 学術奨励賞
原 著
  • 泉田 美知子, 永井 正規, 仁科 基子, 柴崎 智美, 太田 晶子, 石島 英樹
    2007 年 18 巻 1 号 p. 53-60
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/04/10
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    特発性血小板減少性紫斑病患者の初期の臨床症状と,その時間的変化が,性・発病時年齢別に明らかになった.
    発病初期に認められる出血症状は,小児(15 歳未満) では頻度の高い順に紫斑,鼻出血,歯肉出血であり,成人(15 歳以上) では紫斑,歯肉出血,鼻出血であった.これらの結果は過去の報告に合致していた.
    発病初期に認められる3 番目に頻度の高い出血症状は,15 歳以上全体では鼻出血であったが,15-39 歳の女では月経過多,65 歳以上の男では下血であった.
    紫斑・歯肉出血・鼻出血の有症者割合は,発病初期に最も高く,発病後2-4 年までに急激に減少して発病初期の1 / 2 以下となり,発病後4-5 年以降には大きな変化はなかった.この出血症状の時間的変化は,性・発病時年齢にかかわらず概ね一致していた.
    ここで明らかにした性・年齢別の発病初期の臨床症状の有症者割合とその時間的変化は,本研究で初めて明らかになったものである.
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