日本血栓止血学会誌
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21 巻, 5 号
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特集「血友病のインヒビターを考察する」
特集「血栓止血の臨床―研修医のために―」
  • 田中 一郎
    2010 年 21 巻 5 号 p. 506-508
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/10/18
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    (1) 活性型プロトロンビン複合体製剤(activated prothrombin complex concentrate:aPCC)はインヒビター保有先天性血友病患者もしくは後天性血友病患者のバイパス止血療法に用いられる.
    (2) 通常,急性出血に対してはaPCC 50~100単位/kgを8~12時間間隔で1~3回静注するが,1日最大投与量は200単位/kgを超えない.
    (3) 重症出血や手術時にaPCCを連用する場合は,止血効果のモニタリングとともに血栓症マーカーによるモニタリングが必要になる.
    (4) aPCCの有効率は64~96%と報告されているが,その有効性は個々の患者で差があり,同じ患者でも出血の部位や重症度,時間経過などにより異なることがある.
    (5) DICや心筋梗塞等の血栓症の発生はaPCC 10万回の使用で4.05~8.24件と報告されている.このうち,多くはaPCCの過量投与や肥満,高脂血症などの危険因子を持つ患者である.
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