日本血栓止血学会誌
Online ISSN : 1880-8808
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23 巻 , 6 号
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特集「巨核球・血小板の細胞運命制御機構」
原著論文
  • 足利 朋子, 山下 敦己, 武藤 真二, 長江 千愛, 秋田 美恵子, 鈴木 典子, 山崎 哲, 高山 成伸, 立浪 忍, 瀧 正志
    2012 年 23 巻 6 号 p. 571-579
    発行日: 2012/12/01
    公開日: 2012/12/27
    ジャーナル フリー
    ステロイドパルス療法時,血栓症予防目的にヘパリンを併用することがあるが,根拠は乏しい.ステロイドパルス治療家兎モデルを用い,トロンビン生成試験で凝血学的変化を検討した.対照と比較し,メチルプレドニゾロン(m-PSL)パルス療法後では,lag timeの有意な短縮,ETP,peakの有意な増加が観察され,顕著なトロンビン生成能亢進を認めた.凝固検査では第 VII因子活性上昇を認めた.トロンビン生成能亢進は,m-PSL添加で認められず,遺伝子組換え型活性化第 VII因子添加で認められたことより,この変化は主に第 VII因子活性上昇によると示唆された.しかし,SFや D-dimerの増加は認めず,本治療単独では血栓症を発症するほどの凝血学的変化はみられなかった.以上より,ステロイドパルス療法時のヘパリン併用は,基礎疾患に血栓症発症リスクを伴う場合は臨床的に妥当性があると判断された.
診断・治療・技術講座
トピックス
凝固・線溶・血小板タンパク質の機能発現機構
  • 西村 仁, 平井 秀憲, 宮田 敏行
    2012 年 23 巻 6 号 p. 594-598
    発行日: 2012/12/01
    公開日: 2012/12/27
    ジャーナル フリー
    (1)凝固XI因子は内因系で働くホモ2量体のセリンプロテアーゼ前駆体であり,IX因子を活性化する.
    (2)XI因子の立体構造は,“cup(セリンプロテアーゼドメイン)& saucer(4個のアップルドメイン)”構造であり,活性化に伴いドメイン間に大きな空間的再編成が起こる.
    (3)XI因子の2量体化は,(i)XI因子の細胞内における成熟,(ii)XI因子の活性化,(iii)XIa因子によるIX因子の活性化,に必要である可能性が高い.
    (4)血小板の濃染顆粒から放出されるポリリン酸は,XII因子の活性化を通して凝固系とキニン系を活性化する.
    (5)トロンビンによるXI因子の活性化は,XI因子欠損症患者の出血症を説明する.ポリリン酸と活性型V因子は,この活性化反応の補助因子として機能する.
研究四方山話
第5回 Daiichi-Sankyo Symposium for Thrombosis Update
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