日本血栓止血学会誌
Online ISSN : 1880-8808
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23 巻, 5 号
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特集「血栓止血分野における遺伝子解析と遺伝子関連検査の現状とその展望」
総説
  • 林 辰弥, 鈴木 宏治
    2012 年 23 巻 5 号 p. 481-493
    発行日: 2012/10/01
    公開日: 2012/11/09
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 隆史
    2012 年 23 巻 5 号 p. 494-505
    発行日: 2012/10/01
    公開日: 2012/11/09
    ジャーナル フリー
    第IX因子インヒビターには,先天性第IX因子欠乏症(血友病B)患者に発生する同種抗体としての,いわゆる血友病Bインヒビターと,自己抗体として非血友病者に発生するインヒビター(後天性血友病B)に分けられる.前者は第IX因子製剤の補充療法中の血友病B患者の1.5〜3%に発生するが,これは血友病Aの20〜30%の発生率にくらべて極めて低い.その発生と時期を同じくして第IX因子タンパクに対するアレルギー,アナフィラキシー反応がみられることも血友病Bインヒビターの特徴である.第IX因子インヒビター発生の基礎ならびに臨床研究は第VIII因子インヒビターに比べて,その症例数の少なさゆえに遅れている印象がある.ここでは第IX因子インヒビターの臨床とインヒビター発生におけるさまざまな危険因子と治療(止血療法,免疫寛容療法など)に関わる最近の知見を交えながら解説する.
診断・治療・技術講座
トピックス
凝固・線溶・血小板タンパク質の機能発現機構
  • 秋山 正志, 平井 秀憲, 宮田 敏行
    2012 年 23 巻 5 号 p. 516-519
    発行日: 2012/10/01
    公開日: 2012/11/09
    ジャーナル フリー
    Points
    (1) ヒトの閉構造プラスミノーゲン(PLG)全長の結晶構造が決定され,PLGはダイヤモンド形の分子構造であることが明らかにされた.
    (2) 分子表面に露出したクリングル(KR)1ドメインのリジン結合部位が,PLGとフィブリンの相互作用の開始点であると考えられる.
    (3) 2個のCl−イオンがプラスミノーゲンの閉構造を安定化させている.
    (4) 活性化の際に切断されるArg561-Val562結合は,複数の構造要因により切断されにくい構造をとっている.
    (5) PLGはKR1ドメインのLBSを介してフィブリンのC末端リジン残基に結合しフィブリン血栓に動員される.さらに,安定性の低いKR5ドメインがPApドメインから離れ,PLGは開構造へとコンフォメーションを変化させ切断を受けて活性化する.
研究四方山話
報告 第34回日本血栓止血学会学術集会報告
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