熱物性
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11 巻, 2 号
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論文
  • 金山 公夫, 李 相一, 馬場 弘
    1997 年 11 巻 2 号 p. 34-38
    発行日: 1997/04/30
    公開日: 2009/11/30
    ジャーナル フリー
    ソーラーポンドの熱媒体として用いられるNaCI水溶液の分光透過率測定データを用い、0~3mの範囲内で太陽光の天頂角(本文ではエアマスに変換して考える)を考慮した、各塩水濃度に対するポンド水深の全透過率の積分計算を行った。それに基づいて、全透過率に対するポンド水深、エアマスおよび濃度の影響を検討し、これら三つの変数を含む全透過率の計算のための簡便式を提案した。エアマス1~5、塩水濃度0~25%、ポンド水深0~3mの範囲での計算を行い、分光透過率から波長積分で得られた正確な計算結果と比較し、簡便式によりほぼ5%以内の誤差率(平均誤差率3.2%)で計算できることを確認した。
  • 久保 真治, 秋野 詔夫, 秋山 光庸, 杉山 均
    1997 年 11 巻 2 号 p. 39-45
    発行日: 1997/04/30
    公開日: 2009/11/30
    ジャーナル フリー
    温度と共に色を変化させる“サーモクロミック物質”について,物質の温度とその色光の相関を定量的に測定した.試料温度のコントロールと色光の測定が,同時に可能な実験装置を製作した.色光の定量化に分光測光器を用いた.測定した試料は3種類で,温度と共に発光強度が変化する有機系蛍光体,金属錯体溶液,および,典型的なサーモクロミック物質であるカイラルネマチック液晶である.その結果,それぞれの試料において,試料の温度とその分光分布曲線の関係は特徴的に変化した.更に,測定した分光特性から,それぞれの試料の変色を定量的に表現しうる変色パラメータを定めた.これによって,試料の変色を温度と変色パラメータの相関として整理した.今回用いた試料は,温度と変色パラメータの問に明確な相関があり,これらの物質を応用した温度測定法が開発可能なことが示唆された.
  • 高畠 信也, 小林 武
    1997 年 11 巻 2 号 p. 46-52
    発行日: 1997/04/30
    公開日: 2009/11/30
    ジャーナル フリー
    薄膜試料が密着した基板部分と参照用の基板だけの部分の光音響信号を比較することにより,基板の熱特性等を測定することなく薄膜試料の熱拡散率が測定できることを示す。基板の前面に薄膜試料がある場合と,後面にある場合の2つの測定法について示す。基板,試料を変えて測定した結果,基板を変えても測定される熱拡散率は試料のバルクで測定されている文献値[28]と試料の厚さ測定の誤差範囲で一致した。
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