熱物性
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15 巻, 4 号
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論文
  • 栩谷 吉郎, 藤本 雅則
    2001 年 15 巻 4 号 p. 230-236
    発行日: 2001/10/31
    公開日: 2009/03/03
    ジャーナル フリー
    あまに油,とうもろこし油,大豆油,菜種油,綿実油,落花生油,ぬか油,紅花油,やし油,パーム油の合計10種類の植物油について比熱容量を測定した.測定は,試料をできる限り均一に加熱する目的で加熱と攪拌を同時に行えるように設計した回転型ヒータをもつ断熱型熱量計で行われた.圧力は大気圧下,温度範囲は常温付近から約440Kまでとした.各試料に対する比熱容量の近似式が,温度の関数として作成され,提示されている.
  • 藤井 智晴, 高橋 毅
    2001 年 15 巻 4 号 p. 237-243
    発行日: 2001/10/31
    公開日: 2009/03/03
    ジャーナル フリー
    ガスタービンの燃焼器や動静翼に使用される遮熱コーティング(Thermal Barrier Coating : TBC)の遮熱性能を、定量的に評価するため、TBCの原料であるプラズマ溶射粉末の平均粒径、形状、成分をパラメータとした6種類のTBCを試作し、初期材と熱処理した劣化材に対して、熱物性測定および組織分析を行った。その結果、劣化材の熱伝導率は初期材の2~3倍となり、その原因は、加熱によるTBCの結晶構造変化と、TBC内部に存在する非溶着部の減少であることが判明した。これらの結果から、TBCの熱伝導率変化を、初期気孔率、結晶構造、加熱時間、加熱温度により表すことができた。
  • 小宮 敦樹, 円山 重直
    2001 年 15 巻 4 号 p. 244-249
    発行日: 2001/10/31
    公開日: 2009/03/03
    ジャーナル フリー
    物質拡散係数を短時間で高精度に測定する新しい測定法として対向流型拡散セルを考案し計測を行った。本測定法に用いた拡散セルは、濃度の異なる溶液を上下から注入し、その中心部で衝突させる仕組みになっており、初期濃度分布をほぼステップ状に与えることが可能である。本セル内に形成される微小濃度拡散場をリアルタイム位相シフト干渉計を用いて測定し、得られた非定常濃度拡散場から約20秒の測定で物質拡散係数を導出することができた。298Kにおける塩化ナトリウム水溶液を用いた実験結果は文献値と良く一致した。さらに塩素酸ナトリウム、Lアラニン水溶液の物質拡散係数の計測を広い濃度範囲で行った。
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