熱物性
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21 巻, 4 号
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論文
  • 宮野 則彦, 宮野 秋彦
    2007 年 21 巻 4 号 p. 193-199
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2008/10/27
    ジャーナル フリー
    日本の伝統的な構造壁体としての和壁の熱伝導特性に関する測定結果の報告は極めて少ない。土壁の伝熱特性に関する過去の研究で系統的な実験計画に基づいた研究成果としては,木下正夫および清水定吉両博士による報告が見られるのみである。本報では,各工程毎に作成した7個の土壁下地試料と代表的な8種類の和壁の仕上塗部分の熱伝導特性について報告する。
  • 薩本 弥生, 村山 周子, 竹内 正顯
    2007 年 21 巻 4 号 p. 200-206
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2008/10/27
    ジャーナル フリー
    本研究では肌着の温熱的快適性を物理的側面から表すと考えられる衣服内気候に暑熱環境下で肌着素材の吸湿性が過渡的にどう影響するか発汗サーマルマネキンを用いて検討した。不感蒸散条件で吸湿性の効果を見るため、吸水·速乾ポリエステルPET100 およびPET に吸湿合繊(MAS)の混紡割合を変えて試作した2試料PET85、PET70の計3種の肌着で比較した。MASの混紡割合が高いほど衣服内湿度の低下が大きかった。PET70 と公定水分率が同等の綿100%(COT100)とで衣服内湿度を比較するとCOT100 でより急激に湿度が低下し短時間で元の湿度に戻った。両者の元に戻るまでの湿度低下の積分値は概略同じだった。試料の初期条件として30°Cで0%RHの「絶乾」と、30°Cで65%RH の「中湿」の状態とで比較すると、「中湿」条件では「絶乾」条件の3分の1弱の湿度低下が生じた。発汗条件でも素材の吸湿性の効果で湿度低下が見られたが、不感蒸散条件より短時間で元の湿度に戻った。濡れた肌着が皮膚面上で乾燥する過程で公定水分率の高い肌着ほど衣服内の湿度の上昇と温度の低下が見られた。放湿吸熱が起きたと示唆される。
  • 江田 拓朗, 小澤 俊平, 安達 正芳, 白鳥 英, 尺長 憲昭, 日比谷 孟俊, 渡邉 匡人
    2007 年 21 巻 4 号 p. 207-211
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2008/10/27
    ジャーナル フリー
    浮遊液滴振動法による表面張力測定において,液滴のm = ±2 振動周波数と,楕円変形した液滴の回転周波数との識別は困難で,測定結果の不確かさの要因の一つとなっている.上方から観察した浮遊液滴の,観察平面内における最大直径が作る偏角の時系列データを位相接続することで,従来は困難であったm = ±2 振動周波数と回転周波数との判別が可能となる.本提案手法の有効性はテストデータを用いて検証した.
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