広い温度範囲における熱電対材料の熱物性データベースを構築するため,K型熱電対の正脚材料であるクロメルと負脚材料であるアルメルの定圧比熱容量を入力補償型示差走査熱量計によって温度範囲304K~574Kで測定した.はじめに,最適な昇温走査速度を検討するためにα-Al
2O
3の比熱容量測定を行った.次に,最適な熱容量比を検討するために,また本熱量計の測定精度を評価するために高純度銅の比熱容量測定を行った.最後に,これらの結果で決定した最適操作条件のもと,クロメルとアルメルの比熱容量測定を行った.測定した比熱容量データを諸家のそれらと比較,検討した.また,アルメルのキュリー温度と本測定データに対するKopp-Neumann法則の適用性も検討した.
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