熱物性
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29 巻, 1 号
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  • 小林 義宏, 髙橋 智, 阿子島 めぐみ
    2015 年 29 巻 1 号 p. 13-18
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/09/01
    ジャーナル フリー
    遮熱コーティング(TBC)用のセラミックトップコートの熱伝導率を組織と関連付けて調べた.プラズマ溶射法によって,組織が異なる数種類のトップコート試験片を作製した.さらに一部の試験片には熱時効処理を施した.トップコート内の気孔は,画像処理によって定量的に評価した.室温,大気中における熱伝導率は,熱拡散率,比熱容量,かさ密度から算出した.トップコートの熱伝導率は,全気孔率に加え,個々の気孔の形状や大きさに強く依存することが明らかになった.熱伝導方向にほぼ垂直なスプラット間き裂は,熱伝導率の低減に有効である.しかし,熱時効は,トップコート内の局所的な焼結や結晶化を促進し,熱伝導率を高める.
  • 雨宮 邦招, 福田 大治, 沼田 孝之, 田辺 稔, 座間 達也
    2015 年 29 巻 1 号 p. 19-26
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/09/01
    ジャーナル フリー
    高感度な熱型光検出器としてのバイメタルMEMSカロリメータの実現可能性について検討した.標準的なMEMS製造プロセスで作製できる構造のうち,5mm×5mmに及ぶ大面積のバイメタルセンサについて熱-機械的特性を有限要素法数値計算で評価した.その結果いくつかの設計において,同サイズの従来型熱電モジュール方式熱型光センサと比べて,等価ノイズパワーを一桁以上小さくできることを見出した.試作したセンサを評価した結果もそれを支持するものであった.これにより,高スループットな絶対分光パワー測定につながるものと期待できる.
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