11歳齢、去勢雄、雑種猫が前縦隔腫瘤を主訴に来院した。各種検査により胸腺腫と診断し、摘出手術を実施した。術 後約1時間時点で胸腔内急性出血および虚脱を認めたため、開胸下での止血処置を行ったが、循環血液量減少性ショックに よる心肺停止を認めた。開胸下心臓マッサージにより自己心拍の再開を認めたが、即時輸血が必要と判断し、緊急処置とし て犬濃厚赤血球液の異種輸血を行い状態の安定化を得た。その後、猫新鮮全血を追加輸血した。輸血5日目に遅発性溶血性 輸血反応を認めたが、一過性であり、重篤な副反応はみられず、経過は良好であった。猫に対する犬濃厚赤血球液の異種輸 血は緊急処置として有効な手技であると考えられた。
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