獣医臨床皮膚科
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16 巻, 1 号
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原著
  • 永田 雅彦, 南光 弘子
    2010 年 16 巻 1 号 p. 3-8
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/04/29
    ジャーナル フリー
    約6年間に皮膚科診療施設を受診した犬1,407頭,猫178頭,ヒト患者24,657人を対象とし,Common Skin Diseases(CSD)を比較検討した。ヒトと犬に共通するCSDは脂漏性皮膚炎,アトピー性皮膚炎,疥癬で,ヒトと猫に共通するCSDは皮膚炎・湿疹,皮膚糸状菌症(白癬)であった。なお犬と猫ではヒトのCSDである接触皮膚炎,ウイルス性疾患,母斑性疾患などの受診がまれであった。ヒトおよび犬と猫の両者に共通してみられる各種皮膚疾患の名称,定義,概念の統一化に課題はあるが,上記疾患を中心とした比較皮膚科学的検討の有用性が示唆された。
症例報告
短報
  • 寺田 有里, 村山 信雄, 永田 雅彦
    2010 年 16 巻 1 号 p. 15-18
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/04/29
    ジャーナル フリー
    痒み行動を示す犬143例を用いて,コナヒョウヒダニ(Df)に対する高親和性IgE受容体を用いた血清抗原特異的IgE検査(以下アラセプト)と皮内反応の結果を比較した。アラセプト400 units以上を高IgE値と判定したところ,皮内反応に対する感度は95.8%であった。一方特異度は72.3%であったが,皮内反応偽陰性を否定できない症例を除くと85.5%に上昇した。次に定型的な犬アトピー性皮膚炎(以下cAD)50例,痒み行動を示す非cAD151例に対しアラセプトにてDfに対するIgEを測定した。前試験と同様に400 unitsをカットオフ値にしたところ,cADの感度は98%,特異度は80.8%であった。以上より,Dfに対するアラセプトは皮内反応の代替に,さらにcADの一特徴と言われるIgEとの関係を示す検査になりうることが明らかにされた。
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