獣医臨床皮膚科
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9 巻, 1 号
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原著
  • -皮内反応試験とアレルゲン特異的IgE検査の比較-
    信太 将幸, 峯岸 美知代, 桃井 康行, 岩崎 利郎
    2003 年 9 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2003年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は血清中の抗原特異的IgEを検査会社3社で調査し,それを皮内反応試験と比較して,各検査方法の特徴を明らかにすることである。病歴および臨床症状からADと診断した犬のうち,皮内反応試験でハウスダストマイトに陽性反応を示した症例10頭,対照群には10頭のアトピー性皮膚炎の徴候の全くみられない健康な犬を用いた。皮内反応試験に用いた抗原は,血清IgE検査の項目が各社で共通するハウスダストマイト,ヘラオオバコ,ブタクサ,ノミを用いた。検体は皮内反応試験実施時に採血した。皮内反応試験を標準的な結果として各社の結果を比較したところ,感度は36.4%,40.9%,45.5%であった。また,特異度は91.4%,74.1%,56.9%であった。一致率はそれぞれ76.3%,65.0%,53.8%であった。3社の結果を総合すると,感度は40.9%,特異度は74.1%,一致率は65.0%となった。各社の検査結果が皮内試験との相関を示したのは一社のみ(p=0.0022)であった。
  • 柴田 久美子, 永田 雅彦
    2003 年 9 巻 1 号 p. 9-14
    発行日: 2003年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    皮膚科を受診したクッシング症候群の犬40例を対象とし医原性クッシング症候群(医原性)21例と自然発生クッシング症候群(自然発生)19例の血液学的検査成績を比較検討した。血液検査では,自然発生例でリンパ球減少が52.9%,好酸球減少が35.5%,一方医原性ではリンパ球減少が44.0%,好酸球減少が28.0%の症例に認められた。血液化学検査では,自然発生例でALP増加が94.7%,ALT増加が73.3%,高コレステロールが64.7%,高血糖が50.0%,医原性ではALP増加が57.1%,ALT増加が50.0%,高コレステロールが14.3%,高血糖が14.3%の症例に認められた。血液検査における異常の頻度は自然発生と医原性症例の間に明らかな差を認めなかったが,血液化学検査の異常は医原性に比べ自然発生で発生頻度が高かった。
症例報告
レター
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