溶接学会誌
Online ISSN : 1883-7204
Print ISSN : 0021-4787
ISSN-L : 0021-4787
31 巻, 6 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 新 成夫
    1962 年 31 巻 6 号 p. 415-426
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2011/08/05
    ジャーナル フリー
  • 矢部 満
    1962 年 31 巻 6 号 p. 427-434
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2011/08/05
    ジャーナル フリー
  • 関口 春次郎, 益本 功, 栗林 栄治
    1962 年 31 巻 6 号 p. 435-451
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2011/08/05
    ジャーナル フリー
    (i)CO2-O2およびCO2-N2混合ガスにより18-8ステンレス鋼をガス被包アーク溶接する場合,送給ガスの酸化力が減少するにつれ,すなわちCO2-O2の酸素混合率が減少し,100%CO2となり,さらにCO2-N2のN2混合率が増大し,100%N2になるにつれ,溶着鋼中のマンガン,珪素含量は一様に増大するが,モリブデンおよびニッケル含量はほとんど変化なく,クロム含量はCO2-O2系でCO270%以上ではほとんど変化しない.
    (ii)炭素含量は炭酸ガスのみあるいは炭酸ガスに若干の窒素を混合した場合が最も多く,炭酸ガスに酸素を混合送給する場合は減少の傾向にある.
    (iii)100%N2よりもさらに還元性にしたN2-H2送給ガスの場合は,マンガン,珪素およびモリブデン含量は一様に増加し,クロム含量は変化なく,ニッケル含量は概して減少の傾向を示した.
    (iv)CO2-O2系では100%O2でも溶着金属に著しい気孔の発生は認められなかった.
    (v)CO2N2系では窒素混合率60~80%から著しい気孔が発生した.
    (vi)N2H2系ではH2の混合により,X線的には100%N2の場合より気孔が減少したが,30~40%H2で再び激しい気孔の発生が認められた.顕微鏡検査の結果では,窒素に3.6%以上の水素を混合送給した場合に微細な空隙が溶着金属に存在することが確かめられた.
    (vii)このような顕微鏡的空隙はアルゴンおよびアルゴン+10%O2の場合にも認められた.とくにアルゴンのみの場合はX線的に認められた気孔の発生も著しかった,このことはアルゴン自身が気孔の原因になりうることを示すものと思われる,
    (viii)種々の腐食試験の結果,炭酸ガスに30%程度まで酸素あるいは窒素を混合して得られた溶着鋼の耐食性は,母材および送給ガスとしてアルゴンあるいはアルゴン+10%O2を使用してアーク溶接した溶着金属のそれと同程度か,それより優れていた.
    (ix)N2-H2系による溶着金属の耐食性はアルゴンあるいはアルゴン+10%O2送給ガスによる場合に比べ著しく劣った.
    (x)炭酸ガスのみを送給する場合に比べ,炭酸ガスに適量の酸素を混合送給して得られた溶着鋼の耐食性はやや優れ,溶着鋼の鏡検結果によると地に散在する非金属介在物も少なく清浄であった.
    (xi)純アルゴン,純炭酸ガス,炭酸ガス+28%酸素および炭酸ガス+30%N2それぞれの送給ガスの下で得られた304型の厚さ7.5mmのステンレス鋼板突合溶接部の引張試験結果は,純アルゴンによる場合以外はすべて母材部で破断し,満足な結果を示した.純アルゴンの場合は融合部から母材にかけて破断した.これは純アルゴンによる場合の溶込形状が不適当で融合不良部を生じたためと思われる.
    (xii)全溶着金属の引張試験結果は,強さはすべての場合に母材以上の値を示したが,伸びおよび絞りが母材に比べ低かった.伸びはCO2-O2,CO2,A,CO2-N2の順であった.多層盛溶接においては,送給ガスの混合率をなお検討する必要があるものと思われる.
    (xiii)304型電極鋼線による304型母材の多層盛全溶着金属の腐食試験結果は,単層盛全溶着金属の場合に反し,いずれの場合も母材に比べ耐食性はかなり劣化を示した.このような場合は316型電極鋼線の使用が望ましい,
    (xiv)粒界腐食および粒界腐食曲げ試験結果は,送給ガスによる溶接法の差はほとんど認められず,最初のパス側の熱影響部すなわちweld decay zoneに著しい粒界腐食の進行と曲げ試験では割れを認めた.
    (xv)この粒界腐食割れは,600℃の焼鈍では敏感になり,むしろ増加し,950℃では著しく減少し,1050℃の溶体化処理を行なえば完全に防止できる,
    (xvi)CO2-N2系送給ガスを採用する場合,その窒素混合率が増大するにつれ,溶着鋼の窒素含量はほぼ直線的に増加し,溶着鋼のフェライト量は減少する.
  • 高木 乙麿, 西 茂, 鈴木 和久
    1962 年 31 巻 6 号 p. 452-465
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2011/08/05
    ジャーナル フリー
    In this paper, we investigated the all position welding process by CO2 gas arc welding and a new multiple-electrodes automatic arc welding process which coupled CO2 gas arc welding with Submerged arc welding.
    The former intends to apply automatic arc welding to all positions of fillet and butt weld for welding construction, and the latter does to form welds equal to base metal by controlling deposited metal metallurgically on the process of welding for high notch toughness quenched and tempered steel, and moreover of improvement and high efficiency of workability of welding.
  • 合金元素としてNi, Cr, Mo, WおよびVを添加した場合
    笠松 裕
    1962 年 31 巻 6 号 p. 466-475
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2011/08/05
    ジャーナル フリー
    前報の場合と同一形式のフラックスに,合金元素としてNi,Cr,Mo,WおよびVをそれぞれ単独に添加した五系列の溶接棒を製作して溶接を行い,その際に起る化学反応を物理化学的に研究し,さらに第1報から本報告までに得られたデーターを総括して,つぎの結果を得た.
    1.K'Ni{(%Nio)/[%Ni]・(%FeO)}は塩基度によって変化せず,その値はつぎのごとくである.
    logK'N;(NiAddition)=-2.586
    2.K'Cr{(%Cr203)/[%Cr]2・(%FeO)3}は塩基度の増加によってわずかに減少するような傾向が見られ,両者の間の関係はつぎの式で表わされる.
    logK'cr(Cr Addition)=-0.080BL-2.903
    3.K'Mo{(%MoO2)/[%Mo]・(%FeO)2}は塩基度の増加によって増大し,両者の間の関係はつぎの式で表わされる.
    logK'Mo(MoAddition)=+0.262BL-3.111
    4.K'w{(%WO2)/[%W]・(%FeO)2}は塩基度の増加によって増大し,両者の間の関係はつぎの式で表わされる.
    logK'w(w Addition)=+0.277BL-2.532
    5.K'v{(%V2O3)/[%V]2・(%FeO)3}は塩基度の増加によって増大し,両者の間の関係はつぎの式で表わされる.
    logK'v(v Addition)=+0.218BL-1.427
    6.溶接スラグ中の各種酸化物の活量係数yMmon。と塩基度との関係は,それぞれつぎの式で表わされる.
    log YNio(Ni Addition)=O
    log YCr2O3(cr Addition)=+0.080BL
    log YMoO2(Mo Addition)=-0.262BL
    log YwO2(W Addition)=-0.277BL
    log YV2O3(V Addition)=-0.218BL
    すなわち,YNioは塩基度によって変化しないが,YCr2O3は塩基度の増加によってわずかに増大する.またyMoO2,yWO2およびyV2O3は塩基度の増加によって減少する.
    7.K'Mnの挙動については前報で得られた結果,すなわち,(1)大部分の場合塩基度によって変化しない,(2)脱酸方式が強力になるほどこの値は低下する.(3Mnの添加量が少いほどこの値は低下する.という事実が再確認された.
    8.K'SiO2は塩基度の低下によって急激に増加するが,脱酸方式あるいは合金元素の添加方式による差はあまり明りようではない.すなわちK'SiO2の挙動も前報の場合と同様である.
    9.溶接過程において溶鋼中の各種元素がスラグ中のFeOと反応して酸化する化学反応の平衡指数の大小の順序は,純元素が酸素ガスと反応してその酸化物を生成する化学反応の平衡恒数の大小の順序と,だいたい同じである.
    10.酸化物の活量係数の塩基度に対する勾配すなわち∂logッMmon/∂BLは,酸化物の酸性度を示す2z/R2なる値と密接な関係があり,alog.YMmon/∂BLは2Z/R2が減少するに従ってだいたい直線的に増加する.
  • 岡田 実, 森脇 良一
    1962 年 31 巻 6 号 p. 476-481
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2011/08/05
    ジャーナル フリー
    In the previous papers (1) (2), fatigue strength was investigated on butt weld joint containing a notch, in case where this notch line was perpendicular or parallel to loading direction.
    This paper deals with butt welded specimen containing an oblique notch line in order to study the combined effect of normal and shear stresses on fatigue fracture. As the result, a reasonable, stress criterion could be proposed for specimens used.
feedback
Top