世界のインターネットビジネスをリードする米国において, E-Commerceの急激な拡大は, 情報消費者のWWWを用いたサービスへの期待に多大な影響を与えつつある。その対象はコマーシャルサイトのみならず, 図書館を含む非営利組織のサービスにも及ぶ。本稿では, これらの消費者の期待に応える, サービス志向の電子図書館の実現状況を, 米国の大学図書館の電子化を中心に概観し, E-CommerceにおけるB2C(ビジネス対消費者)すなわちカスタマー・サービスとの比較, 検討を試みる。また, その他のE-Commerceの形態であるB2B(ビジネス対ビジネス), B2E(ビジネス対雇用者), C2C(消費者対消費者)の図書館サービスへの適用についても, 既存サービスの電子化, 新たな電子ビジネスの可能性の2側面から考察する。
抄録全体を表示