明治大学図書館のアウトソーシング事例を紹介する。1987年に目録データのマーク化(洋書遡及入力)に導入して以来,もっぱら,整理業務に活用してきた。職員の削減化が進む中で,2001年からは,サービス業務にも広げ,図書の迅速提供や,開館日の大幅拡大,地域社会への開放など,サービスの拡充と高度化を実現した。一方で,業務スキルの継承性の喪失や,OJTによる人材育成が困難になるなど,深刻な問題も発生している。業務委託の質の問題も問われている。職員の業務を明確にし,専門職化を進めていかなければならない。
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