本稿は,大学図書館における評価活動の事例として,慶應義塾大学の利用者調査ワーキング・グループの活動を紹介するとともに,2007年度に実施した学習支援の方向性を探るための大学1,2年生に対するフォーカス・グループ・インタビューについて報告する。データの分析は,質的データを分析する手法であるグラウンデッド・セオリー・アプローチによって行った。その結果,「場としての図書館」と「学習支援」の2つのカテゴリと,(1)一人で勉強するための場所,(2)一緒に勉強するための場所,(3)安全で快適な空間,(4)飲食,(5)図書館サービス全般,(6)学習に必要なモノ,(7)読むための資料,(8)図書館のウェブサイト,(9)欲しい情報,(10)情報リテラシー教育,(11)人的支援の11のサブカテゴリが抽出された。
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