様々なデータマイニング手法の中で,書籍や論文,特許といった文書群を扱う図書館や情報センターにおいて特に重要なのが,リンクマイニングとテキストマイニングである。本稿では,その中から,リンクマイニングを用いた引用情報の活用方法とその事例,分析時の注意点について解説を行う。活用事例として,論文や特許情報を用いた領域全体の構造の俯瞰,萌芽的領域の検出,重要な論文の予測,コーパス間の差異の抽出を行った事例を紹介するとともに,分析時において注意すべき事項,すなわち,コーパスの妥当性やリンク作成法の設定,分析のタイムラグや粒度についても解説を行う。
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