本稿では,学校の児童生徒及び教員の情報ニーズを反映した計量書誌学的データを概観すると共に,その活用可能性を検討する。最初に,学校図書館における貸出記録,アクセスログ,児童生徒の学習成果物,レファレンス記録,相互貸借記録の5つについて,それぞれの特徴や得られる具体的な計量書誌学的データを整理する。次に,上述した計量書誌学的データの活用可能性を,図書推薦システムの開発,蔵書構成,教材用図書リストの作成の3つを例に検討する。最後に,今後の学校図書館研究に計量書誌学的データを積極的に活用していく上での課題を述べる。
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