国会会議録検索システムでは,データの公開や利活用を促進する動きを背景に,2014年12月にWeb APIによる検索機能の提供を開始した。その開発背景を説明するとともに,Webサーバのアクセスログから2015年6月までの利用状況を分析した。その結果,まだ利用はそれほど多くないが,検索語を指定しての利用よりも期間だけを指定した利用が主であること,短期間の利用者が多いことから,データセットを収集することを目的とした利用が多いことが推察された。また,こうした利用状況や国会会議録を利用した過去の研究,本APIの特性から,日本語コーパスとしての活用や国会審議に関する計量的研究への活用が期待される点を示し,今後の国会会議録Web APIの利活用を展望した。
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