本稿では,海外における図書館情報専門職の入門レベルの資格認定制度を論じている。北米,英国,オーストラリアの認定制度と,アジア・ヨーロッパにおける制度導入の動向を紹介したうえで,国際図書館連盟(IFLA)の教育訓練分科会で進められているLibrarian資格の国際的な相互認証に関する議論の中で,図書館情報専門職教育プログラムの認証が,規範的評価に基づく質保障システムから,学習アウトカムに基づく方法に移行していることを確認した。また,学習アウトカム測定の根拠となるコア・コンピテンシの重要性を指摘し,一例として米国図書館協会(ALA)の図書館学コンピテンシを紹介した。
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