本年度のINFOPRO2024にご参加,ご登壇いただいた皆様,誠にありがとうございました。ご協賛ならびに様々なご協力をいただいた皆様にも厚く御礼申し上げます。昨年のCOVID-19後の実験的な試みを経て,第21回となった今回は,ハイブリッド形式で2日間開催いたしました。また,webサイトも前回リニューアルしたものを活用しました。
さて,今回はなによりAIに注目した回でした。基調講演はNII所長の黒橋先生にお願いし,インフォプロへの期待を語っていただきました。また,本年度始まったAI利活用研究会のトーク&トークを開催し,AI時代のインフォプロのあり方を模索しました。
その他,今回発表の敷居を大きく下げることにし,申込と予稿それぞれの負担を下げ,実際に多くの発表申し込みを頂きました。この予稿集はXML化をして,全文htmlとしても公開しています。いわゆる研究大会の予稿集をXML化しているのはまだまだ珍しいかと思います。また,情報交流会(懇親会)を今回も手弁当ベースで開催し活発な交流がありました。以上の取り組みの結果,今回も過去最大級の500名ほどの参加者をいただきました。非会員の参加も多く,引き続き新しいマーケットの取り込みを進めていきたいと思います。
本号も,例年と同様に他の記事にて,特別講演を始めとする開催の様子を紹介しておりますので是非お読みいただければ幸いです。
最後に,引き続きINFOSTAおよび事務局のDXの一つの試金石として,INFOPROの改革に取り組んでいきたいと思います。次回のINFOPROに向けて,引き続きみなさまのご支援ご協力を賜りますよう,どうぞよろしくお願い申し上げます。
(INFOPRO2024 実行委員会委員長 林 和弘)
INFOPRO2024 実行委員会 委員長:林 和弘(科学技術・学術政策研究所),副委員長:川越康司(ジー・サーチ),委員:川本敦子(東芝),寺脇一寿(医学中央雑誌),平井克之(新潟医療福祉大学),松原友紀子(筑波大学),宮田和彦(クラリベイト),光森奈美子(海洋研究開発機構),南山泰之(国立情報学研究所),矢口 学(科学技術振興機構),担当理事:増田 豊(ユサコ),三枝 央(レタープレス)
本稿では,「AI等の活用を推進する研究データエコシステム構築事業」における研究データ管理人材の育成環境構築に向けた取り組みと,その成果および今後の展望について述べる。本事業では,基礎的な学習教材の開発に加え,実験装置からのデータ,人文学のデータ・社会科学分野のデータ,特に貴重書籍などのIIIF画像データやエスノグラフィなど質的研究手法に関するデータ管理を対象とした実践的な教材の開発を進めている。また,効率的な学習を支援するためのカリキュラム設計や,学習者の学習進捗を可視化し柔軟な支援を可能とするラーニングアナリティクス基盤のプロトタイプを構築している。