情報の科学と技術
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74 巻, 6 号
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特集:URA業務の今とスキル認定制度
  • 小川 ゆい
    2024 年74 巻6 号 p. 187
    発行日: 2024/06/01
    公開日: 2024/06/01
    ジャーナル フリー

    2024年6月号ではURA(University Research Administrator)のスキル認定制度に着目し,制度とURA業務についての特集を企画しました。URAとは,大学等研究機関において,研究者および事務職員とともに,研究力活性化のための分析,推進,管理,支援および利活用等の業務に携わる人のことを指します。

    国内のURAは現在1,600人を超え,URAの業務も拡大し,研究プロジェクトの企画・マネジメントや関連する研究資金の調達,研究成果の活用推進等を担うようになりました。求められるスキルやキャリアパスも様々となる一方で,その高い専門性を有する人材を安定的に雇用し,大学内に適切に配置し,戦略的に育成することが課題となっています。これら課題に対して,URAスキル認定機構はURAスキル認定制度を発足し,URAの実務能力を認定することで,URAのキャリアを国内大学等で共通に評価しやすい取組みを始めました。本特集ではスキル認定制度の業務区分をもとに,現在ご活躍中のURAの方にご自身の業務や業務で生じた課題,その解決方法を通じ,求められるスキルや経験等をご紹介いただいております。

    スキル認定制度については,池田雅夫氏にご執筆いただきました。スキル認定制度の設立背景やURAの4つの業務内容,制度の実施状況をご紹介いただき,スキル認定制度の全体像を示していただきました。研究戦略推進支援業務については,矢吹命大氏にご執筆いただきました。政策情報等や研究力の調査分析の実施例や,オープンサイエンス推進体制構築における研究政略策定の実務をご紹介いただいております。プレアワード業務については,杉原忠氏にご執筆いただきました。コミュニケーション力の重要性を論じており,業務に役立つ文章力,他者との視点の違い,異文化理解力等を身につけるうえで大変参考になります。ポストアワード業務については,佐藤準氏方にご執筆いただきました。センター・オブ・イノベーション(COI)プログラムの基盤研究から応用展開までの取組みを具体的に紹介いただき,業務を通してURAの役割を論じていただいております。関連専門業務については,飯塚朗氏にご執筆いただきました。多能工型研究支援人材育成コンソーシアムでの実務経験をもとに教育プロジェクトの支援や産学連携活動,人材育成等をご紹介いただきました。最後にスキル認定制度の合格者の池田一郎氏より,受験した背景や合格に至るまでの過程,合格後の現在等について忌憚のないお話を提供していただいております。

    本号は本誌で初めてURAにフォーカスして特集した号となります。読者の方がURA業務の理解を深め,URAの方達にとってはご自身のスキル向上や今後のキャリアパスを考える一助になりますと幸いです。

    (会誌編集担当委員:小川ゆい(主査),青野正太,福原綾)

  • 池田 雅夫
    2024 年74 巻6 号 p. 188-193
    発行日: 2024/06/01
    公開日: 2024/06/01
    ジャーナル フリー

    文部科学省の「リサーチ・アドミニストレーター(URA)を育成・確保するシステムの整備」事業が2011年度に始まってから10数年が経ち,今では多くの大学等にURAが配置されている。URAの業務は多様であって,各機関の期待も様々であるため,URAを導入する過程においては,関係者の間で,業務内容や期待するレベルに関する認識が必ずしも一致していなかった。それを解決する方策の一つとして,URAの質保証に資する認定制度の導入の必要性が文部科学省の検討会で議論され,2021年度にURAスキル認定制度が創設された。本稿では,以上の経緯と認定制度の趣旨を紹介する。

  • 矢吹 命大
    2024 年74 巻6 号 p. 194-199
    発行日: 2024/06/01
    公開日: 2024/06/01
    ジャーナル オープンアクセス

    本稿ではURAスキル標準において「研究戦略推進支援業務」として整理されている「政策情報等の調査分析」「研究力の調査分析」「研究戦略策定」に関するURA業務について,URAスキル標準と,URAスキル標準に基づきより具体的な業務内容や求められる能力を記載したスキルカード,URAスキル標準をもとに設計されたURA認定制度における研修科目での達成目標等を手がかりとして,各種業務内容を概説する。併せて,筆者の業務経験を元にした具体的な業務事例と,業務に取り組む際の課題とその解決に向けた工夫について3つの業務内容に沿って紹介する。

  • 杉原 忠
    2024 年74 巻6 号 p. 200-205
    発行日: 2024/06/01
    公開日: 2024/06/01
    ジャーナル オープンアクセス

    本稿では,URAが担当する業務のうち,pre-award,特に研究計画調書作成,公募情報の収集・学内周知,研究プロジェクトの企画等主要な支援について,典型的な支援の仕方,実施の上で想定される課題とその解決案に加え,沖縄科学技術大学院大学(OIST)での支援の具体例を織り交ぜながら解説する。また,業務実施の基礎として,コミュニケーション力が重要であると指摘する。筆者がOISTで実施しているコミュニケーション力向上のための研修プログラム等を紹介しながら,文章力,視点の違いへの理解力,異文化理解力の3つの観点でコミュニケーション力のpre-award業務における重要性を具体的に示す。

  • 松原 雄介, 稲穂 健市, 佐藤 準
    2024 年74 巻6 号 p. 206-211
    発行日: 2024/06/01
    公開日: 2024/06/01
    ジャーナル オープンアクセス

    東北大学リサーチ・マネジメントセンターでは,URAが研究戦略やマネジメントにかかる業務を遂行してきた。そのモデルケースとして計9年間にわたるセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラムにおけるポストアワード活動を取り上げる。東北大学のCOI拠点(COI東北拠点)では,複数企業との連携を通じて,ヘルスケア領域における革新的なバックキャスト型研究開発と拠点形成が進められた。その中でのURAの役割と,課題解決への対応などを3年ごとの各フェーズに分けて詳述する。さらに,事業終了後の自立的・持続的プラットフォームの構築に向けた貢献や,ポストアワード業務とプレアワード業務・関連専門業務等との関連性についても説明する。

  • 飯塚 朗
    2024 年74 巻6 号 p. 212-217
    発行日: 2024/06/01
    公開日: 2024/06/01
    ジャーナル オープンアクセス

    近年,研究の国際化や複雑化する法令対応のほか,産業振興も含めた地域創生・地域貢献も求められるなど,大学や研究者に期待される社会の役割が変化・拡大してきている。それらの活動を支援するURAも同様であり,業務の基準となる「URA認定制度のスキル標準」においては,大学の運営支援,研究プロジェクトの支援のほか,それ以外の業務については「関連業務」として体系化されている。本稿では多様な業務を行う必要がある地方国立大学の多能工型URAが行ってきたいくつかの「関連業務」について,その内容と課題について述べる。また,中規模大学の多能工URA同士の相互扶助や,若手育成のためのコンソーシアムとその活動について紹介する。

  • 池田 一郎
    2024 年74 巻6 号 p. 218-222
    発行日: 2024/06/01
    公開日: 2024/06/01
    ジャーナル オープンアクセス
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