国立情報学研究所は,前身である学術情報センター時代から電子図書館事業を行ってきた。冊子体の学術雑誌/研究紀要を裁断し,スキャナで電子化したのち,メタデータを付与して検索に供するものであった。運用当初は電子図書館サービス「NACSIS-ELS」として独立したサービスであったが,後年,検索を受け持つフロントエンドとして,学術コンテンツ・ポータル「GeNii(ジーニイ)」の一つの機能であるCiNii(サイニィ)と,コンテンツを保管しておくバックエンドとに分離する改変を行った。その後,文部科学省の施策として,バックエンド部分をJ-STAGEに移管し,CiNiiはCiNii Articlesに移行して,学術論文を検索するサービスに特化した。