関西医科大学雑誌
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57 巻 , 2-4 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • Mihoko KOJIMA, Mari MANABE, Seiji KANDA, Kenji FUKUNAGA, Masafumi NAKA ...
    2005 年 57 巻 2-4 号 p. 165-170
    発行日: 2005/12/30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    The E-CALUX assay has been established to measure the estrogenic activity of agents such as exogenous endocrine disrupting chemicals. The method utilizes human ovarian carcinoma cells, and is able to evaluate estrogenic activity as a reporter gene assay by using estrogen receptors (ERs) expressed endogenously. However, we have no information about the subtypes of ERs that ovarian carcinoma cells express. Therefore we detected the expression of both ER-αand ER-β by RTPCR, and determined the ratio of ER-α to ER-β to be 5.7: 1 using semi-quantitative real-time PCR. Further, the protein expression of each ER subtype was detected using immunocytochemistry. These results suggest that estrogenic activity detected with the E-CALUX assay is mainly ER-α dominant and the additive estrogenic activity was observed when cells were stimulated with the combination of 17βestradiol (E2) and pesticides (pyriproxyfen, thiabendazole (TBZ) and ο-phenylphenol (OPP)), respectively.
  • 下間 亜由子, 山本 純, 楠本 健司, 久徳(辻田) 美樹, 覚道 奈津子, 小川 豊
    2005 年 57 巻 2-4 号 p. 171-175
    発行日: 2005/12/30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    我々はパレスチナ難民の顔面熱傷後搬痕拘縮症例を治療する機会を得た.症例は23歳女性.幼少時期に顔面に火焔熱傷を負い保存的治療で上皮化した.ボランティアの援助により治療目的にて来日した,患者は顔面全体に癩痕拘縮を認め閉瞼障害による眼球の充血と開口障害を認めた.本症例に対して,esthetic unitを考慮した遊離植皮術を用いて再建を行ない,術後も十分な圧迫療法を行った.採皮部の選択には難渋し,コミュニケーシヨンの困難さも存在したが一年という限られた治療期間で一定の改善をみることが出來たので反省点を含めて報告する.
  • 河本 光平
    2005 年 57 巻 2-4 号 p. 177-182
    発行日: 2005/12/30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    現在,軽度の難聴者も含めて聴覚障害を持つ人はわが国には人口の約5%,600万人,世界中では約5億人いると推測されている.感音難聴の原因としては内耳の感覚細胞である有毛細胞や螺旋神経節細胞の変性・脱落によるものが大半である。有毛細胞は音波や頭部の動きを電気信号に変換するという重要な機能をもっているが哺乳類の蝸牛では障害をうけて一度消失すると再生することがなく,感音難聴をひきおこす.この感音難聴に対しては根本的な治療方法がなく,それゆえ有毛細胞の再生に関する研究が長年おこなわれてきている.1980年代に鳥類の有毛細胞は再生すると報告され,それ以後より鳥類を用いて内耳再生についての研究がさかんにおこなわれてきた.この近年の研究の結果では内耳の支持細胞が有毛細胞へと形質転換することが報告されており,この支持細胞が内耳感覚細胞の再生には大変重要であると考えられている.鳥類においては有毛細胞の再生のメカニズムが徐々に解明されつつあるが,何故哺乳類の蝸牛では鳥類と違い有毛細胞が再生しないのかは現在も不明のままである.失われた細胞を再生するためには,生体外から細胞を移植するか,もしくは生体内に存在する細胞を分化誘導させるかの方法が選択される。前者は幹細胞移植を代表とし,内耳においてもその有用性が示唆されている.後者は残存する細胞,すなわち内耳では有毛細胞を支える支持細胞がそのターゲットとなり,支持細胞の細胞分裂するメカニズムも研究されている.分子生物学的なメカニズムが解明された後それを応用して治療に結びつけるためには生体の細胞に対して分子レベルでの操作が必要であり,そのためには遺伝子導入の技術が最も適している. 筆者らはアデノウィルスベクターを用いた内耳への遺伝子導入の研究を基礎とし,有毛細胞の発生に重要な役割をしているル臨配遺伝子を内耳に導入することにより有毛細胞を新生することに成功した.本稿では内耳への遺伝子導入とその手技による蝸牛有毛細胞の新生の研究につき述べる.
  • 八木 正夫
    2005 年 57 巻 2-4 号 p. 183-187
    発行日: 2005/12/30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    感音難聴の治療については高度感音難聴に対する人工内耳など限られた治療以外では薬物療法が一般的であるが,必ずしも有効でないのが現状である.近年,神経成長因子の中枢および末梢神経系における作用については,様々な研究により急速に解明されつつあり,内耳においても初期発生,形態維持,細胞死などに重要な役割を担っていることが解ってきた.NTL3, BDNF, NGE FGF2,GDNFなどの神経成長因子が内耳有毛細胞やラセン神経節細胞(SGC)の保護作用を有することが報告されている. Glial cell-lined erived neurotrophic factor(GDNF)はTGF-pスーパーファミリーに属し,中脳培養細胞のドパミン取り込みを促進させる神経成長因子として初めて精製され,中枢及び末梢神経において保護作用を有することや,腎および腸管神経系の発生に関与していることが報告されている.GDNFはGDNF familyレセプター(GFR)とレセプター型チロシンキナーゼ遺伝子(Ret)というレセプター複合体を介して情報伝達されることが解っている.内耳でのGDNFの産生部位とレセプターの局在については未だ不明な点が多いがそれぞれ内耳に存在することはin situ hybridi-LationおよびRTPCRにて確認されている. 蝸牛は側頭骨に囲まれており,内腔が液体で占められているため,遺伝子治療の格好の標的組織であると考えられている.そこで今回アデノウイルスベクターを用いて,GDNFを直接内耳に発現させることにより,その内耳における有毛細胞やらせん神経節細胞の保護効果について検討した.
  • 森 茂生
    2005 年 57 巻 2-4 号 p. 188-200
    発行日: 2005/12/30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    Hepatocyte growth factor (HGF)はTransforming growth factor-β(TGF-β)シグナルに相乗的にも拮抗的にも作用するが,そのクロストークの分子生物学的機構はまだよく分かっていない.TGF-β 受容体により調節されるR-Smadのリンカー部とC末部のリン酸化を特異的に認識する抗体を用いることにより,HGFもTGF-β も共に正常胃粘膜細胞のJNK経路を活性化し,その後内在性R-Smadのリンカー部のリン酸化を誘導することが分かった.しかし,この時C末部のリン酸化はHGFでは活性化されなかった.活性化されたJNKがR-Smadを直接リン酸化することはInvitrokinaseassayにても確かめられた.よって,R-Smadのリンカー部はHGFとTGF-β の共通のリン酸化部位であることが分かった.HGFとTGF-β の同時刺激によりリン酸化したR-SmadはSmad4と結合し,核移行を促進した.JNK阻害剤であるSP600125にてのHGFとTGF-β による細胞浸潤能の抑制により,HGFとTGF-β を含むJNK経路の活性化は細胞浸潤能を調節していることが分かった.さらに言えばHGFとTGEBの同時刺激はSmad3のリンカー部のリン酸化増強を介し,プラスミノーゲン・アクチベーター阻害因子Type1を増加させ,これに対して,HGFはSmad3のC末部のリン酸化抑制を介し,TGF-β によるp15INK4Bプロモーターの活性化を抑制した.結論として,HGFとTGF-β はJNKを介したR-Smadのリンカー部の利リン酸化によりシグナルを相加的に伝達していることを明らかにした.
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