日本語教育方法研究会誌
Online ISSN : 2423-9909
Print ISSN : 1881-3968
2 巻, 1 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1995 年 2 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 原稿種別: 目次
    1995 年 2 巻 1 号 p. Toc1-
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 寺 朱美, 桑山 正彦, 落水 浩一郎, 加納 千恵子
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 2-3
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    留学や技術研修の目的で一定期間日本語教育プログラムに参加する学習者は、短期間に集中的に学習する場合が多く、効率的に学習できる反面、覚えることが主体である漢字学習において個々の漢字情報や使用例など総合的な学習が不足しがちである。また漢字の認識、学習、習得の方法がはたして日本人と同じかどうかについても疑問が残り、これまでも視聴覚教材は不可欠であった。これらの状況からマルチメディアを取り入れた、授業の復習を支援するシステムの構築を試みた。本稿では、学習者が教室で使用する教科書に従って復習でき、必要な関連情報を随時手に入れることができるような漢字学習支援システムの設計と試作結果について報告する。
  • 松本 哲洋
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 4-5
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    日本語学習において、CAIの利用は必要不可欠となっており、各々の日本語教育機関でもCAIの環境を整備している。しかし、現状では市販されているソフトでは各機関での教授内容と対応できなかったり、対応できても著作権や使用制限などでコストが嵩んだりするので、各機関がそれぞれの環境に応じてCAIを開発せざるを得ない現状である。本稿では、HyperCardを利用した漢字の書き順についてのデータを作成するスタックをふたつ紹介する。これらのスタックはできるだけ手作業を省き、効率よく作成ができ、また画数を読み上げる音声も添付したものである。「泊」という漢字のデータ入力実験を行い、その結果これらのスタックの有効性が認められた。
  • 小森 早江子, 上田 美紀, 松野 了二
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 6-7
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    漢字学習は学習者個人の過去の学習履歴や、学習目的などにより異なってくる。多様な学習者のニーズに対応するために、クラス全体の授業だけでなく個別学習できるような環境づくりが必要である。現在開発申の「QTKanji」は、漢字の筆順をビデオでとったものをデジタル化し、MacintoshのHyperCardの画面上で動画として示すようになっている。昨年秋に約150字分の漢字を提示するプログラムを試作し、外国人留学生に試用してもらい、アンケートをとり、それに基づいて改善に努めてきた。現在までに約500字の漢字をデジタル化している。また、漢字の検索については、「漢字辞典」0.8と「QTKanji」を連動させることによって、扁や旁などの知識がなくても知りたい漢字が容易に検索できるようになっている。
  • 小林 由子
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 8-9
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    「漢字の授業」は、学習者のために何ができるのだろうか。漢字教育については多くの問題点が指摘されてきたが、教室での学習活動に着目した研究は少ない。漢字の授業では単に形と音を結びつけるだけでなく、漢字の知識を実際に使用するための練習が行われなければなちない。本稿では、教室での学習活動が漢字学習に果たす役割と原則を検討し、筆者が行った非漢字圏学習者を対象とした補講クラスの授業を例として取り上げる。
  • 来嶋 洋美, 鈴木 庸子, 駒井 利江, 加藤 由香里, カッケンブッシュ 寛子
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 10-11
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    上級日本語学習者が効率的な読解学習を行うためには、1)ある程度の分量の読書をするために、辞書引きにとられる時間を短縮すること、2)学習者が興味関心のある題材を選択できるよう複数の教材が準備されていること、が必要である。この開発研究では、ハイパーカードを使用して辞書引き機能のついた読解プログラムを開発した。十冊の新書を選択し、各々の第1章から、読解本文を取り上げることとした。そして上級読解授業の補完的な位置づけの中で、そのうちの一つを使用し、学習者へのアンケートによるフィードバックを得た。その結果、本文及び辞書の内容には概ねプラス評価が出ており、プログラムの読解支援の役割が認識されていたが、単語の読み方の音声情報や要約等の機能の付加が要望にあがった。授業関連ではプログラムの有用性と共に学習環境の整備の必要性が、また学習者の情意的側面への関連では、学習者を自主的読書に導くためにより魅力的な要素を取り入れたプログラムを開発していく必要性が示唆された。
  • ラヴィン アン R., 宮川 繁
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 12-13
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    コンピューターによる社会のネットワーク化は、我々の生活を大きく変えようとしている。電子メール、ftp(ファイル・トランスファー・プロトコル)、ゴーファー(gopher),ワールド・ワイド・ウェッブ(WWW)等を利用して、今や世界的な規模での同時情報交換が可能になった。本稿では、米国MITを中心に現在進められている、日本語及び日本文化の教育、更に、その分野全体に貢献するオンラインのインフラ(infrastructure)提供を目的とした情報機関、JP-NETを紹介する。
  • 鈴木 庸子
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 14-15
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    1992年から1994年にかけて、日本語教育プログラム初級後半から中級前半のコースで漢字教育にCAIを導入した。導入初期では放課後の自習として、後に授業の中に組み込んで行った。放課後の自習として行った場合の問題点は、学生の時間不足および教師からの強制力がなければ学生の自発的な学習はあまり望めないことであった。授業の中で行った場合には上記の問題は共に解決できた。また利点は、学生が集中して学習を行い、教師との対詣が増えたことである。ペアによる学習に対しては好む者と好まない者にわかれた。CAIに対する全体的な評緬は概ね肯定的であるが問題点として易しすぎる問題が含まれる点と、コンピュータの速度の遅さがあげられた。今後の課題はコースの読解授業と関連のある漢字学習用ソフトを開発すること、その中で既習漢字を学習内容から省けるようにすること、コンピュータの性能、台数、ソフトの数などの学習環境を整備することである。
  • 金久保 紀子
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 16-17
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    筑波大学留学生センターの技能別「会話I-1」クラスの特徴を検討し、現在半期に一度実施されているプレイスメントテストのよりよい利用法を考えた。学生の面接調査から、会話と文法の関係の重要性や他の技能別クラスとの関係を強化してほしいという希望が明らかになった。現在では聴解のみを利用して会話のプレイスをしているが、今後は文法のテスト結果との関連の強化と同時に学生の自己評価やニーズ調査といった方法をプレイスメントテストに組み込んで実施する必要がある。
  • 小寺 弘子, 早川 幸子, 山本 雅枝
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 18-19
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    いわゆる命令、依頼の表現はこれまで別々のものとして扱われてきたが、聞き手にある行為を要求するという機能面での共通性があることから、これらを一括して要求表現と見倣すことにした。この要求表現は話し手の「受益性」の有無により「受益性+」と「受益性-」の二つに分けることができる。考察の結果、「受益性-」の表現には、命令形だけでなく従来「〜てください」の単なる丁寧な形とされていた「お〜ください」も含まれること、「〜てください」は「受益性+」と「受益性-」を兼ねた形であることなどが分かった。
  • 庄司 惠雄, 金澤 眞智子, 山内 博之
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 20-21
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究は、大学院レベルの国費留学生を対象とする日本語集中予備教育課程(以下「日本語研修コース」と呼ぶ)のための口頭能力試験を修了試験として開発することを目的とするものである。本発表では、岡山大学における修了試験〔会話〕の開発過程を紹介する。試験形式は、教師による面接である。評定項目は、OPIを参照して「機能」「内容」など9項目とした。評定方法は、録音採取した被験者の発話標本を各評定項目に付した記述に照らして評価する方法を採用した。実施後、評定者間の信頼性係数を求めたところ、「機能」「内容」などで比較的高い数値が得られた反面、「発音」ではきわめて数値が低く、「文法」「社会言語学的処理能力」においても十分な高さの値が得られなかった。そこで、評定項目を整理するとともに、ガットマンスケールを全面的に採用し、項目記述を精緻化して再評定したところ、評定のばらつきをきわめて小さくすることができた。
  • 児島 敏久
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 22-23
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    この研究は、アメリカの大学生の日本語学習者の日本語による断り方のパターンを、高橋・Beebe(1987)をもとに作成されたディスコース完成テスト(DCT)を用いて、日本人のパターンと比較しながら、調査、考察したものである。会話データは、意味上の区切りを単位に、その順番、頻度、内容、調子をもとに分析された。結果は、以下の通りであった。第一に、断る状況と相手が断り方を左右した。第二に、「理由」がもっとも頻繁に使用された。第三に、日本語学習者の方が、より直接的な断り方を好んだ。第四に、日本人の方が、対話者の地位の変化に対して、より敏感であった。最後に、日本語学習者は、断るための理由を言う場合、より具体的な理由を提示する傾向が見られた。
  • 長能 宏子
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 24-25
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    どの言語にも多少なりとも男女による言語差が存在する。日本語における男女の言語差の研究の多くは、語彙、敬語、終助詞、文末表現などである。本稿では、二文の「接続」に焦点をおいた。逆接関係にある二文を接続する調査で、接続助詞ノニ、ガ、ケレドの使用状況において、男女に差が認められた。ノニの使用率では女性は男性のほぼ2倍あるいはそれ以上であり、ガの使用率では男性が女性のほぼ2倍あるいはそれ以上であった。ケレドはノニやガほど特定の傾向が認められなかった。ケレドは女性の丁寧さを好む傾向と関係があること、ノニはガやケレドより、より対比的、より感情移入が多いという意味用法の差を考えると、女性は男性より物事を丁寧に表現しようとする傾向がある、また対比的に、あるいは感情を移入して見る傾向があると言えよう。
  • 大橋 純
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 26-27
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本稿は、待遇表現における日英語対照研究に焦点をあて、これからの課題や問題を提起するものである。依頼の場面での日、英語対照研究を例にとれば、次のように著者が訳を付すことが一般的であった。例えば、Will You sit down?に座りませんか?などとやや乱暴に訳を付してしまって、それから様々な考察を加えるというように。この訳を付すという行為のために、大切な比較要因を切り捨ててしまっている可能性があるということで危険だと言える。また発話の起こる文脈を無視しているために、考察が正確な情報に基づいていないということになる。深層にあるメッセージから各母国語話者がどのような要因を意識して最終的な発話の選択をするかをまず見なければいけないのではないか。物や行為の授受があるコンテクストでの日英語それぞれの母語話者の表現選択をもとに具体的なこれからの研究方法のありかたについて筆者の意見を述べ、また比較対照に終わらず、得られた結果をどのように日本語教授に活かすかについても考える。
  • 蒲田 レックス・幸一郎
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 28-29
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    アメリカでの日本語学習経験を持ち、日本に勤務中の在日アメリカ人の多くが日本語ニュース・メディアに対する興味が高い点は、アメリカでビジネス関係に携わっている日本語学習者にも見られる一般的な傾向である。新聞及びテレビ・ニュースの特徴を共時的にそして通時的に分析した結果、語彙及び構文にさまざまな共通点が見られる事実を基本に、新聞及びニュースを日本語で理解できるようにするための一方法としての「通時的/共時的教授法」(タテ/ヨコ教授法)を用いて日本語ニュース・メディアの聴読解訓練を施した。この方法で学習した学生に高い学習効果が見られた点を踏まえ、その教授法の基本理論を述べると同時に授業現場での4技能訓練への応用性を提示する。
  • 正宗 鈴香
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 30-31
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    言語を考える上でその背後にある文化要因は無視できず、近年、日本語教育における文化教育の重要性が指摘されている。本稿では筑波大学留学生センターで実施した異文化理解プログラムの途中経過を報告する。本プログラムでは学習者が、1)自己、及び自己の中での日本語の位置づけを認識し、その上で、2)日本の文化や思想を理解し効果的な言語運用ができるようになる、ということを目的としている。また同時にこれらによる言語学習効果の促進も目指す。本異文化理解プログラムは、文化教育を日本語教育に組み入れることをねらいとしたものであり、文化教育の日本語教育における有効性を把握するためには、まず学習者の自文化の価値観での日本語及び日本文化の判断が、その日本語学習、学習態度、日本語運用、コミュニケーション活動等にどのような影響を与えるかを調査することが必要だと思われる。
  • 河野 俊之
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 32-33
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    学習者の信じるbeliefsとそれについての日本語教師の予想にズレがあり、さらに日本語教師が優れた日本語学習者が持つと予想するbeliefsやそれに基づく学習ストラテジーを学習者に強要すると、学習が阻害される可能性がある。そこで、まず、優れた日本語学習者はどのようなbeliefsを持っていると日本語教師養成課程大学生は考えているかを調査した。その結果、オーディオ・リンガル・アプローチに代表される、単純な繰り返しなどに対する忍耐力を重視する者のほうが日本語能力上位者だと思っていることなどがわかった。
  • 藤森 弘子, 坂野 永理, 川瀬 世津子, 小森 早江子, 山中 純子
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 34-35
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    日本語学習者にとってコミュニケーション能力の習得が重要なことはいうまでもない。しかし、実際コミュニケーションのための運用練習が体系的になされているかというとまだ十分とはいえない。本発表では、コミュニケーション能力を高める教室活動として「ゲーム」型活動を取り上げ、それらの特徴から習得が促進される要因との関連性について述べる。ゲームは、単に授業を活気づけたり、面白くしたりするためだけのものという印象を与えがちであるが、実際の場で「使える日本語」を自然な状態で習得するたあに有効な活動である。この点について、『日本語コミュニケーションゲーム80』の活動を例にとり、習得過程を考慮したコミュニケーション練習としての適切性を述べ、より広く利用されることの重要性を主張する。
  • 江村 裕文
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 36-37
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    コースをデザインしていくときに教師が考慮すべき項目がいくつかあると考えられる。この項目は、どの項目をどの程度考慮するかによってデザインの仕方、内容そのものが決定されるはずのものである。ここでは、その項目にはどういうものがあるか、そしてその項目同士の関係はどうなっているかということについて考えてみたい。そして、教師は、正しく美しい日本語が存在すると想定し、その全貌を学習者に習得させることが自分の仕事のすべてであるという考え方から解放されるべきであるということ、および、教師は、目の前にいる学習者のニーズに全身全霊をあげて応えるよう努力し、シラバスの選定および設定・教授法の開発・それらを含めたコース・デザインの見直しおよび改善に、可能な限りコミットすべきであることを主張する。
  • 十島 真理
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 38-39
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    構造工学分野の講義における日本語の特徴を副詞を中心に語彙的側面から明らかにした。分析の結果は以下の通りである。(1)名詞以外の語彙はあまり難しくはない。(2)副詞の全体に対する出現率は1割程度。(3)使用頻度の高い副詞、および副詞の種類はある程度限定されている。(4)使用頻度の低い副詞が多い。(5)講義聴解に必須な学習項目に「程度」「時制」「序列」「発言」の副詞があげられる。(6)「程度」副詞は程度の大きいものを示す副詞の使用頻度が高く、否定をともなった副詞も多用される。(7)「時制」「序列」「発言」の副詞は講義構成上重要な副詞であり、多用される語彙もある程度限定されているので専門教育に移行する以前に習得する必要がある。実際の聴解の難易との関係は今後の課題である。
  • 山崎 信寿, 富田 豊, 羽田野 洋子, 長田 紀子, 平林 義彰, 文野 峯子, 倉八 順子
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 40-41
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    理工系大学における実験・実技教育は、科学技術を実際の現象として理解し、かつ実践的技能を身に付ける上で必要不可欠な手段である。実験・実技は、使用する道具や操作の程度などについて、通常、口頭で指示や情報交換がなされる。したがって、理工系留学生に日常の日本語とは異なる、主として口頭で使用される科学技術日本語を早期に修得させることが重要となる。このため、物理・化学・数学の3分野から、文章や絵では理解しにくい、道具・現象・操作・程度・量等の基本用語・表現を選定し、1テーマ数分ずつのビデオ教材を作成した。本ビデオ教材は科学技術系用語の理解とコミュニケーション能力の向上を目的としたもので、「理工系の日本語コミュニケーション」のための教材といえる。また、用語選択は網羅的ではなく、ある一つの概念を持った関連用語群として、クラスにおける導入的役割を果たすものとした。
  • 羽田野 洋子, 田口 睦子
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 42-43
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    現在、中等教育の現場において、日本語教育を必要とする生徒が増加しているといわれているが、その実態は把握されていないのが現状である。本研究では、高等学校における日本語教育の現状を調査し、その問題点を具体的に明らかにした。すなわち、生徒は日常的な生活言語は習得しているが、教科理解のための言語能力が身についていない場合が多い。また、教材がなく、日本語教育に使える時間も少なく、日本語教育の知識のある教員もほとんどいないという学習環境である。このような現状では、日本語教育の観点から作成した教科理解を助ける教材が必要である。その教材開発のために、高等学校の教科書分析を行い、基礎資料とした。
  • 松永 幸子
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 44-45
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究では、日本人が日本語の文章を内容把握を目的として読むとき、漢字の音の処理を行っているかどうかを検討した。研究目的は、日本語学習者が最終的に習得したいと思う、理想的な日本語の文章の読み方を示すデータを提供することである。本実験では、日本人被験者に、漢字エラーを入れた新聞記事を読んでもらい、被験者の目の動きを記録した。その結果、被験者は同音の漢字エラーより異音の漢字エラーによく気づいた。すなわち、被験者は、日本語の文章の内容把握のために漢字の音を処理していたことになる。日本人の文章の読み方が音声処理に頼るという本実験結果は、初級日本語教育において、話す力、聞く力をつけるためのローマ字使用を、間接的に支持するものである。
  • 加藤 由香里
    原稿種別: 本文
    1995 年 2 巻 1 号 p. 46-47
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    中・上級の学習者7名を対象として、作文を書くことに慣れた学生(熟達者)と作文があまり得意でない学生(初心者)の文章産出過程には、どのような相違があるのかを、プロトコル・データとCohen(1991)の質問紙により調査することを試みた。その結果、プロトコル・データからは、文章産出過程において熟達者のほうが初心者よりも、学習方略を多くしかも有効に利用していることが明らかになった。また、質問紙による調査からは、教師に望む指導も熟達者と初心者では異なるため、それぞれに対して別々の指導法を用いるほうが望ましいという結果が得られた。
  • 原稿種別: 文献目録等
    1995 年 2 巻 1 号 p. 48-53
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1995 年 2 巻 1 号 p. App1-
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1995 年 2 巻 1 号 p. App2-
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1995 年 2 巻 1 号 p. App3-
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1995 年 2 巻 1 号 p. Cover2-
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1995 年 2 巻 1 号 p. Cover3-
    発行日: 1995/04/02
    公開日: 2017/02/27
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
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