地震によって発生する地すべりの規模や既存の地すべり地形内に占める位置, 範囲の特徴を明らかにするため, 2004年新潟県中越地震によって発生した地すべりと既存地すべり地形を比較・調査した。その結果, 中越地震によって発生した地すべりは, 既存地すべり地形よりも規模が小さいことが明らかになった。また, 地震による地すべりは基盤地質, 地質構造によりその規模が異なる傾向があること, 既存地すべり地形内で発生した地すべりは既存地すべり地形外で発生したものより規模が大きい傾向があること, 地震による地すべりは, 既存地すべり地形の下部で発生したものが多く, 河川侵食による影響の可能性が大きいことが明らかとなった。
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