我が国における特殊土の一つに風化残積土があり, この種の土のコンシステンシーを表す指標として流動限界がしばしば活用されている。一方, 近年, 我が国では豪雨や地震を誘因とする土砂災害が特殊土の分布域で多発しており, その有効利用を考えると, 特殊土の特性把握, とりわけ締固め特性 (最大乾燥密度, 最適含水比) の把握が重要となる。本研究では, 特殊土と呼ばれる, 風化残積土, 砂質火山灰土, 火山灰質粘性土を対象に, 種々の室内試験を実施し, 特殊土の基本的性質と締固め特性について実験的検討を行った。その結果, 流動限界は特殊土のコンシステンシーを表す指標として有用性が高く, 締固め特性と非常に強い相関性を示すことが明らかとなった。