日本地すべり学会誌
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57 巻, 1 号
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巻頭言
論文
  • 河野 勝宣, 野口 竜也, 西村 強
    2020 年 57 巻 1 号 p. 3-11
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/02/19
    ジャーナル フリー

     本研究では約16,000箇所に及ぶ地すべり地形を基に, AHP法とGISを用いて, 中国地方の地すべりハザードマップの作成方法を試行し, 過去の斜面変動が起きた箇所と同等の危険度を有する斜面の抽出を試みた。特に, 本研究ではAHP法による地すべり危険度に関する評価項目 (標高, 斜面傾斜角, 斜面型, 集水度, 地質および植生) の一対比較において, 地すべり地形分布と評価項目の関係を数値化したものを導入した。斜面における地すべり危険度は, 評価項目からAHP法による地すべり危険度得点の累計によって評価し, Ⅰ~Ⅴのハザードランクに分類した。本研究によって得られた地すべりハザードマップより, 地すべり危険度が大きくなるにつれて, 地すべり地形分布割合が大きくなる傾向がみられ, 本手法が, 不安定斜面の抽出に期待できることが示された。

研究ノート
  • 小田川 隼祐, 竹下 航, 藤平 大, 藤原 一啓
    2020 年 57 巻 1 号 p. 12-18
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/02/19
    ジャーナル フリー

     地すべり地では地下水位変動特性が変化する場合がある。本研究では, 地下水位再現モデルを設定し, モデルのパラメータは時変係数であると仮定し, モデルパラメータをベイズ最適化により推定して, その変動およびパラメータの機能から地下水位変動特性が解析期間内でどのように変化したかを評価する手法を試みた。この手法を地下水排除工が施工された地すべり地に適用し, 地下水位変動の再現および評価を行った。その結果, 各パラメータを変化させることによって地下水位の変動を精度よく再現できた。さらにパラメータの変動傾向から無降雨時の地下水位低下量が集水井施工後にかけて増加したという結果が示された。

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