地すべり
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13 巻, 3 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 松林 正義, 山口 真一, 中村 三郎
    1976 年 13 巻 3 号 p. 1-5_1
    発行日: 1976/12/05
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    Mencle氏の残留応力緩和法による斜面の応力分布の測定を長野市内の地すべり地3ヵ所で試み, その結果を伸縮計による測定, 航空写真による測定と比較した。
  • 福本 安正
    1976 年 13 巻 3 号 p. 6-13_1
    発行日: 1976/12/05
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
    地すべり斜面の安定性は, 土質試験より求めた強度定数に基づいて検討されている。しかし, このようにして得られた結果が実際と相違することが多い。
    また移動が開始した斜面土塊が崩壊的移動へ移行するか, それとも小康状態または停止へ移行するかの予測はきわめて困難である。
    これらの問題を解明するため, 現位置セン断試験をおこない, 上限降伏値と破壊強度を求めた。そしてまた長期載荷した場合, 上限降伏点を境にしてクリープ破壊を生ずるか否かを現位置大型供試体の実験により検討した。
  • 藤井 昭二
    1976 年 13 巻 3 号 p. 14-15_1
    発行日: 1976/12/05
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    地すべりは, かつてすべった所が再びすべることが多く, ある周期で移動していると考えられる。
    富山県東部の地すべり地帯で, 地すべりによって埋没した埋れ木の年代を測定したところ, 池田のクロンボ池で1350±110Y.B.P., 上市町あわら湶田で1120±80Y.B.P, 同町釜池近くのA点では1250±95Y.B.P, 1050±90Y.B.Pの年代を得た。また入善町舟見の藤保内神社の縁起にも830A.D. に地すべりにより遷宮したという記録がある。これらの年代はいずれも1100~1200年前に地すべりのあったことを示している。A点の花粉分析は1100~1200年前の気候は現在より幾らか低温を示し, 長雨や多雪で地すべりや山崩れが発生し易い条件があっようで, 地すべりの周期性を示す資料を提供する。
  • その (1) 問題点と理論解
    申 潤植
    1976 年 13 巻 3 号 p. 16-21_1
    発行日: 1976/12/05
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
    孔井水を食塩水等の電解質溶液で置きかえ, 流入してくる地下水による水比抵抗の増加から地下水の流動区間を検出するいわゆる地下水検層法は, 渡・藤田ら土研グループによって開発され, それに関連した実験的研究も発表されている。電気検層・SP検層等とは異なり, 地下水の流動を直接に検知できる点ですぐれており, 地すべり調査等において広く用いられているゆえんである。
    ただし, この検層によって検出されなかった区間をもっていきなり非地下水流動区間と判断し得ない事情もあり, この点を含めたいくつかの問題点を提示した。さらに, 流入地下水による孔内食塩水濃度の減少・上下層からの拡散による濃度の一部回復・流入地下水の比抵抗の3つを考慮した微分方程式を導き, つぎの理論式を得た。すなわち, 流入地下水の量と比抵抗をq, ρw, t=0およびt=tにおける孔内水比抵抗をρ0, ρ, 地下水流動区間の水柱体積をV, 拡散速度に関係する係数をTとして,(1-ρ0/ρ) / (1-ρ0/ρw) =q/ (q+T) / (1-e- (1/v) (q+T) t) で与えられる。観測値として既知である左辺およびVの値を用いて9およびTが求められるわけであるが, 図式的な解析を容易ならしめるべく, 標準曲線 (5 (u) 曲線) を作成して併せて示しておく。
    地下水検層は, 地すべり地等での地下水の直接的検出方法としてすぐれている。この方法に関するいくつかの問題点を指摘するとともに, 流入地下水による孔内食塩水濃度の減少・上下層からの拡散による濃度の一部回復・流入地下水の比抵抗の3つを考慮した理論式を導き, その解を得た。与えられた孔内水頭のもとでの流地下水の量q, 地層水の圧力水頭の大きさと関係する拡散速度係数Tが, 孔内水比抵抗変化の観測データから入容易に定量的に求められる。なお, 解析計算を一層便ならしめるべく, 上式に関する標準曲線を作成して併せて示しておく。これにより図式的解析が可能となり, これをs (u) 曲線と名づける。
  • 奥西 一夫
    1976 年 13 巻 3 号 p. 22-25_1
    発行日: 1976/12/05
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    地下水検層や地下水追跡によって地下水流を調査する場合や水質の鉛直分析を調査する場合, ボーリング孔内で起る鉛直混合を考慮しなければならない。そこで室内実験によって種々の程度の密度不安定を与えた場合の混合過程を観察・解析した。初期段階には高密度の水が低密度の水と混合しながら前線を伴って降下するが, その後は一定係数の拡散方程式で記述されるような拡散過程となり一様分布に近づく。
  • 工藤 久樹
    1976 年 13 巻 3 号 p. 26-32_1
    発行日: 1976/12/05
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    爆圧工法が爆圧による地層の固化作用と爆圧拡孔内に作成した埋設ぐい群によってすべり面の縫合効果を促進した結果, 周面土に中抜け現象が発生しなかったので単独ぐいとして取扱うよりは幅と長さを考慮した面的な抵抗を持つ “爆圧抵抗帯 (Resistance Belt)” とする方がより適切である。一方この形式が施工後にクリープ破壊を生じないか等については室内実験結果からもその可能性は少なく, 現地測定結果からもその徴候はなく施工効果を示し始めたと云える。
  • 第2報神戸市西簾地すべり地区における地形と土地利用区分の特性について
    石田 陽博, 今村 寿夫, 安部 章正, 塔本 晋也
    1976 年 13 巻 3 号 p. 33-39_1
    発行日: 1976/12/05
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    地すべり現象は1面では「地形輪廻」の1過程である。神戸層群における農地地すべり地の中, 神戸市西簾地区について, 地形と土地利用区分の特性を研究した。
    全地表面の平均傾斜が約10°30', 棚田部分の平均傾斜が約7°で緩やかであり, 全地表の約70%が13°以下の緩斜面である。地表面上には隆起・陥没・亀裂・滑落等の異常変形が認められた。農地は変形・細分化・地目変換・耕作放棄等の地すべり災害をうけていた。畦畔は農耕地面積の約20%を占めており, 土地利用効率はきわめて低い。畦畔の約12%がすでに崩壊していた。道路や水路には変形のため機能に障害を生じている部分が認められた。
  • 吉野 儀, 田中 元
    1976 年 13 巻 3 号 p. 40-43
    発行日: 1976/12/05
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 1976 年 13 巻 3 号 p. plate1-plate2
    発行日: 1976/12/05
    公開日: 2011/02/25
    ジャーナル フリー
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