糖尿病に伴う維持透析患者の増加,高齢化社会の進行により,生活習慣病を基盤とする足の問題が益々増加の一途を辿ると予測されている
1).特に透析患者は末梢動脈疾患(PAD)のハイリスク群であり,無症状のまま下肢潰瘍・壊死を引き起こす.早期発見・早期治療のため,フットケアにおいて初期段階で異常を発見しPADのハイリスク患者の検出ができる観察基準,および定期的な観察から血流評価にいたるまでをシステム化した多角的なケア援助
2),また,下肢難治性潰瘍に対する創傷ケアは,それぞれの病態に応じた集学的治療が必要なため,定期的モニタリングやアセスメントに加え患者への日常的なアドバイスが重要であると考える.フットケアに対する認識・知見が徐々に発展・進歩しているなか,フットケアに対する考え方・重要性を再認識し,日常生活において早期から取り組み,いかにして再発を予防していくかがわれわれの役割である
3).
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