人体科学
Online ISSN : 2424-2314
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人体科学
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表紙
原著
  • 三軒茶屋のヨコザワプロダクション稽古場で頻発する事象について
    小久保 秀之, 児玉 和俊
    原稿種別: 原著
    2024 年 33 巻 1 号 p. 1-17
    発行日: 2024/08/01
    公開日: 2024/08/01
    ジャーナル フリー
    電子付録
    東京都世田谷区の三軒茶屋の雑居ビル4階に劇団ヨコザワプロダクションの稽古場があり、心霊現象に類似した現象(ヨコプロ現象)が多発することで知られている。ヨコプロ現象をまとめた映画「三茶のポルターガイスト」(2023)の制作陣は、続編映画の制作にあたり、科学的調査の協力を筆者らに求めた。筆者らは現場収録に2回同席し、ヨコプロ現象を観察・測定した。データを赤外線サーモグラフィ解析・音響スペクトログラム解析などで検討し、さらに現場検証で室内の構造を確認した結果、ヨコプロ現象に超常性は認められず、すべてヨコプロによって演出された疑似心霊現象と結論された。
評論
  • ―文献紹介とその研究方法について―
    東 長人
    原稿種別: 評論
    2024 年 33 巻 1 号 p. 18-24
    発行日: 2024/08/01
    公開日: 2024/08/01
    ジャーナル フリー
    纏足は、主に中国大陸で、約千年の間行われてきた、女子の足を人為的に小さい足に改変する風習である。中国、日本における纏足研究の数は、少ない。本稿では、纏足の歴史、地理的分布、方法、理由、医療面などの角度から、文献の紹介を通じて纏足の本質をさぐってみる。また包括的な纏足研究を行った川端厚子の仕事を紹介し、少数事例の研究方法も考えてみる。
研究ノート
  • ―江戸期朱子学の性格と「臨在感的把握」の概念に着目して―
    山田 江理男
    原稿種別: 研究ノート
    2024 年 33 巻 1 号 p. 25-36
    発行日: 2024/08/01
    公開日: 2024/08/01
    ジャーナル フリー
    わが国における江戸期頃までの身体観は、「五臓六腑」等の言葉に象徴される「気の身体」ともいえるものであったが、江戸後期から明治にかけての解剖生理や衛生学などの移入によってその身体観は転換したかに見え、それは「気の消失」ともみなされ、片淵は、養生書などの言説上での気の消失とともに唯物的な身体が出現したとした(片淵、1988)。しかし、それは何を意味するのか。本稿の目的は、わが国の世界観を支えるものとして前提されていた気の観念や、「気の身体」が、いかなる思想性と関係性によって構成され、近代化の中でどのように変容していったのかについてその一端を概観しようとするものである。この問いを明らかにするため、江戸期から明治期にかけて、朱子学や山本七平の「臨在感的把握」等の概念を中心として、巨視的な視点で、思想史的考察を行ったものである。結論として、わが国朱子学の両義性が、近代性を受容する土壌となり、国民国家形成期における相矛盾する二重性から両義的な「重層的身体」を成立させてきた可能性を提示した。
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