徒手理学療法
Online ISSN : 2434-4087
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巻頭言
症例報告
  • 鳥井 泰典, 矢木 健太郎, 泉 清徳, Jones Brandi
    2019 年 19 巻 1 号 p. 3-7
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/04/22
    ジャーナル フリー

    〔はじめに〕本稿では足関節果部骨折後の底屈制限に対して,mobilisation with movement(MWM)を遠位脛腓関節に用いた際に可動域と疼痛が即時的に改善した症例について報告する。〔症例紹介〕症例は足関節底屈時の疼痛と可動域制限により正座ができないことを主訴とする患者であった。〔介入〕Mulligan Concept に基づいたMWM を実施した結果,直ちに痛みなく正座が可能となった。〔臨床推論と考察〕受傷時の捻転力と著明な腫脹により腓骨の前方位置異常が生じているとの仮説の下,MWM を実施した。〔おわりに〕足関節果部骨折後の底屈制限に対するMWM の有用性が示唆された。

  • 栗本 尚樹, 浅田 啓嗣
    2019 年 19 巻 1 号 p. 9-13
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/04/22
    ジャーナル フリー

    顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーは,進行が比較的緩徐である遺伝性筋疾患である。本報告の目的は,顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーの症例に対し長期的な徒手理学療法介入を行い,その効果について検討することである。 本症例は,立位・歩行時の腰背部痛および背臥位での呼吸困難感の主訴がみられた。胸椎後弯腰椎前彎位姿勢が顕著で,歩行時左右立脚期にDuchenne-Trendelenburg現象が認められた。そこで姿勢の修正を目的に,徒手理学療法に加えて自主トレーニングの指導など体幹に対する介入を複合的に行なった。その結果,主訴(呼吸困難感・腰痛)の軽減および歩容の改善が認められた。進行性筋疾患の場合,低下した筋機能をどこまで高められるかが課題とな る。本症例では,体幹に対する段階的な複合的介入が有効であったと考えらえる。

総説
  • 河西 理恵
    2019 年 19 巻 1 号 p. 15-19
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/04/22
    ジャーナル フリー

    徒手理学療法教育のグロ-バルスタンダードであるIFOMPT(International Federation of Orthopaedic Manipulative Physical Therapists)の教育戦略の特長は,高い教育目標の設定と目標達成のための最適なカリキュラム,および学習成果の評価方法まで一貫した基準を設けたこと,そして,これらの基準を遵守しているかを確認 するための定期的なモニタリングの実施により,IFOMPT が承認した教育機関であれば世界中どこでも一定で高水準の教育を受けられるシステムを確立したことである。また,近年,エビデンス重視の臨床実践が定着したことで, 現在の専門徒手理学療法士(OMPT)には実技能力だけでなく,臨床実践におけるエビデンスの批判的評価能力や高度なクリニカルリーズニング能力,研究論文を批判的に解釈し臨床応用できる能力など,EBP の実践に不可欠な さまざまな能力が求められている。

  • 三根 幸彌
    2019 年 19 巻 1 号 p. 21-26
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/04/22
    ジャーナル フリー

    日本の理学療法は発展途上であり,海外から積極的に学ぶ必要がある。また,根拠に基づく臨床実践の重要性 が世界的に叫ばれる中で,国際的な視野を持って仕事・生涯教育に臨むということは重要である。本稿では,2014 年に筆者が南オーストラリア大学大学院の筋骨格系・スポーツ理学療法修士課程で学んだ経験をもとに,留学のため の準備,カリキュラムの特徴,コース修了後の展望について述べる。本課程に限らず,熱意のある本邦の理学療法士 がこれから積極的に海外に出て学んでほしいと願っている。

  • 薄井 智貴
    2019 年 19 巻 1 号 p. 27-31
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/04/22
    ジャーナル フリー

    近年, 世界的に医療技術が発達する中,理学療法士の立場を見直そうという改革があった。その先頭に立った国がアメリカである。アメリカの理学療法教育は元来,学士,修士, 博士のプログラムが混在していたが,2015 年の改革にて博士レベルであるDoctor of Physical Therapy(DPT)のみとなった。現在ではイギリスやオーストラリアでもDPT プログラムは普及している。教育水準の向上に伴い入学条件は厳しくなったが,現場でのインターンシップや観察実習などプログラムは充実した。さらにアメリカの理学療法にはスペシャリストという資格制度が存在し,整形外科や小児科,スポーツなど自身の極めたい分野に特化することができる。さらにこの改革にてアメリカ全50州にて理学療法士が医師を介さず独自に診断や治療ができる権利(Direct Access)が認められ,各分野における理学療法士の社会的地位の向上が顕著になった。

  • 浅田 啓嗣
    2019 年 19 巻 1 号 p. 33-38
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/04/22
    ジャーナル フリー

    日本運動器徒手理学療法学会(JAOMPT) では,IFOMPT(International Federation of OrthopaedicManipulative Physical Therapists)の基準に基づいた国際認定セミナーを開催している。1988 年からKaltenborn -Evjenth International(K-EI)による国際セミナーを継続開催し,現在ではK-EI に限ることなく,IFOMPT の基準に沿った教育へとプログラムの充実を図っている。セミナーは大きく分けて基礎コースと上級コースに分けられている。基礎コースは49 日間,上級コースは34 日間のプログラムが設定されている。コースで習得するテクニックとして,関節モビライゼーション,関節マニピュレーション,軟部組織モビライゼーション,神経モビライゼーション,モーターコントロールトレーニングがある。効果的な治療を行うためには,正確な検査の下,仮説の設定と検証を繰り返し行う臨床推論能力,エビデンスを批判的に分析し臨床応用する能力が求められる。本コースではこの臨床推論過程と最新エビデンスの適用方法をシステマティックに学習することができる。

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