MACRO REVIEW
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19 巻, 2 号
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  • 綿抜 邦彦
    2007 年 19 巻 2 号 p. 3-7
    発行日: 2007年
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    水資源は、その量の限界を超さない限り、水の循環を変化させない限り、水を汚染しない限り無限の資源なのである。しかもその循環は地球が自転・公転をしている限り、太陽が輝いている限り、繰り返して起こる自然現象である。
  • 木本 研一
    2007 年 19 巻 2 号 p. 9-14
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    水資源の危機の原因はいくつか考えられるが、1.過度の灌漑取水(自然農法の限界を越えていること)、2.生活水準の向上と工業化(水需要をこれまで以上に加速していること)、3.地球環境の悪化(砂漠化、森林減少、温暖化が進んでいること)などがあげられる。そしてこれらの背景には爆発的な人口増加がある。水資源の量が少なくなるとそれに伴って水の汚染度も相対的に上がってくるから、資源確保と汚染防止を両輪とした水に関する保全施策が益々重要になってくる。緊急かつ最低限の対策としては安全な飲料水が確保することであるが、次いで食糧生産の確保がエネルギー問題に優先する。
  • レナ川-アンガラ川水路による気象制御
    角田 晋也
    2007 年 19 巻 2 号 p. 15-21
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    シベリア河川流量は季節変動のみならず、年々変動が大きいため、これが海氷生産や開水面の分布の変動に大きく影響する。そこでカラ海に注ぐエニセイ川の支流アンガラ川とラプテフ海に注ぐレナ川を水路で結び流量を人為的に調整することにより開水面ひいては気象を制御することを提案する。バイカル-アムール鉄道(バム鉄道)はレナ川とはウスチクートで、またアンガラ川とはブラーツク湖で交差しているが、この間150km~200kmを水路で結べば標高差も少ない。
  • 亀田 泰武
    2007 年 19 巻 2 号 p. 23-27
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    世界の様々な水資源問題の中で、低開発途上国の水問題が一番深刻のように感ずる。世界各地で、河川、地下水など天然資源を有効に利用する従来の水資源増加手段が様々な問題を引き起こしている。一方、海水淡水化などの技術開発が進み適用範囲が広くなっているが、その実施には経済力が必要である。従って、新たな水資源を安価で得ることは難しく、結局、低開発国においては現在の水資源の範囲で運営をせざるを得ない状況にある。このことから、人口を極力増やさないようにして、国民生活を安定させ経済成長を図っていくことが重要と考える。
  • 角田 晋也
    2007 年 19 巻 2 号 p. 29-36
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    統合失調症や躁鬱病は共に人口の1%程度を占める代表的な精神病であるが、精神病という程ではない障害をもつ人々はその十倍程度いると思われる。特に、反社会的な言動を伴う障害に注目すると、ストレスに対する反応が十人十色であるとともに、脳科学の進歩により、公共心に乏しい人々の総人口に占める割合の削減や各人のストレス耐性などに応じた権限の割当て制限などの可能性が示唆される。ホロビンの仮説では、以下のようになる。まず突然変異で統合失調症の遺伝子ができる。その時点では発病しないか、社会的に問題にならない時代が何十万年も長く続く。そして訪れた地球規模の気候の変動により食糧事情が変化し、農業中心による穀物中心の食文化に移行すると、摂取する栄養の内容が変わる。その結果、発病の引き金となる脂肪酸の代謝が悪化する。すると、それまでは発病しないか、軽症で済んでいた遺伝子ホルダーたちが顕著に発病をはじめる。それが社会に大きなインパクトを与えることになる。
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