MACRO REVIEW

巻頭言

「3F」特集号に寄せて

新田義孝

2009 年 22 巻 1 号 p. 1
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/28

DOIhttps://doi.org/10.11286/jmr.22.1

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研究論文

食の安全における政策的取組に関する一考察

—日本、アメリカ、EU、中国の事例において—

秋吉祐子, 増子隆子

2009 年 22 巻 1 号 p. 3-11
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/28

DOIhttps://doi.org/10.11286/jmr.22.3

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20世紀後半以降は人類の生存に直接関係する食の安全性が世界的な共通課題となっている。食肉を提供する家畜の病気(BSE、鳥インフルエンザ)、その人間への感染性をきっかけに世界的に食品安全行政への真剣な取組が行われてきた。本稿はその事例として日本、アメリカ、EU、中国の状況とその方向性を概観する。事例にみる共通性は、農場から食卓に至るフードチェーンをリスクアナリシスの手法を用いて安全性を確保することにある。ことの重大性に鑑みて食品安全委員会のような組織の導入が行われる事例もある。事の判別の困難さおよび複雑性において予防原則の導入の事例や、食の安全性意識の醸成を社会の根本的役割である教育に求める食育教育を強調する事例もある。本考察から示唆されることは現在の社会的危機において、安全な食の提案を起点とする社会システムモデルの構築とそれを創造する意識•認識の必要性である。

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論壇

環境、エネルギー、食糧および下水処理の視点からの海洋開発

柳下和夫

2009 年 22 巻 1 号 p. 13-17
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/28

DOIhttps://doi.org/10.11286/jmr.22.13

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私は海洋開発の4つの視点を提案したい。一つ目は環境問題である。二つ目はエネルギー問題である。三つ目は食糧問題である。そして四つ目は下水処理問題である。これらは現在陸上で行なわれている。しかし人口の増加で陸上では足りなくなるのは明白である。日本は人口が減るとしても、他の国々で人口が増えれば、エネルギーや食糧は日本には来なくなる可能性がある。

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総説

日本が食糧を輸入する際の利害関係者にとって好ましくない外国為替レートの変動要因

角田晋也

2009 年 22 巻 1 号 p. 19-24
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/28

DOIhttps://doi.org/10.11286/jmr.22.19

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総コストを最小化•備蓄率を最大化するような食糧自給率は、国内外のコスト差次第で異なってくる。国内外のコスト差の原因は、本来は経済地理学的な問題であるが、外国為替レート(つまり円高•円安)に伴って変動する。日本が食糧を輸入する際の利害関係者にとっては、国内外の生産コスト差が大きい方が好ましく、そのためには円高傾向が望ましい。「日本が投資立国になる」または「日本でしか生産が不可能な、国際競争力のある輸出」を実現できない場合は、日本が食糧を輸入する際の利害関係者にとって好ましくない円安となる可能性がある。

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研究ノート

2国モデルにおける総コスト最小化•備蓄率最大化から導かれる食糧自給率

角田晋也

2009 年 22 巻 1 号 p. 25-28
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/28

DOIhttps://doi.org/10.11286/jmr.22.25

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ある作物等の自給率が輸入作物の平均在庫期間（常時備蓄期間を除く）と線形な関係になる等という単純化の下に生産•販売コスト、保管管理コスト及び輸出入コストを含む総コストの最小化を制約条件とする常時備蓄率最大化について2国モデルで考察することにより、これらを満たす自給率を導いた。

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マクロプロジェクトの成功要因についての研究
－川崎市スポーツイベントプロジェクトを通して－

高千穂安長

2009 年 22 巻 1 号 p. 29-39
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/28

DOIhttps://doi.org/10.11286/jmr.22.29

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巨大プロジェクトは国、地域に与える影響が大きく、事前に十分な調査を行い、実施の過程ではプロジェクト監理による円滑な進捗が求められる。本来、巨大さゆえに多くの注目を集め、注意深く進められるため失敗は少ないと考えられるが、平成13年以降の行政評価の実施結果によると、失敗とみなされる巨大プロジェクトも多く見られる。
本稿は、先行研究の成果をもとに、川崎市のスポーツイベントプロジェクトの評価を行い、成功のための要因について研究した。その結果、巨大プロジェクトの成功要因は、先行研究で明らかとなっている広報活動、「旗振り役の適切な選抜」などとともに、より多くのステークホルダー作りとそれによる支持者拡大、ITを利用した適切な広報の工夫が必要であることが明らかとなった。

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自動翻訳機用文法の時制と主語-文明と言語-

宮本隆司

2009 年 22 巻 1 号 p. 41-49
発行日: 2009年
公開日: 2010/01/28

DOIhttps://doi.org/10.11286/jmr.22.41

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文明は言語に起因する。言語を持たない動物は、文明を持っていない。技術は、文明を生む重要な要因である。そこで、自動翻訳機用の技術的な英語の文章をを考察した。
英語には動詞が語形変化した過去形がある。未来形と言う単語があるだろうか?文章にwillが付いても時間的に未来を意味しない。主語?子供は文法を習わなくても英語が話せる。文章の構成を子供のように素直に考えると、自動翻訳機は簡単に完成しよう。

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