気象集誌. 第2輯
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44 巻, 5 号
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  • Andre J. Robert
    1966 年 44 巻 5 号 p. 237-245
    発行日: 1966年
    公開日: 2008/05/27
    ジャーナル フリー
    この論文では,大気の運動方程式•熱力学の式の球函数展開による数値実験についての議論が行なわれる。球函数による時間積分は格子点による時間積分にかわる興味ある方法である。
    静止•等温の初期条件から出発する5層モデルは,球函数の15成分をとって200日間時間積分され,さらにそれにつづく22日間については45成分を使用して積分が行なわれた。
    数値実験の結果,両半球のjet streamおよび赤道に沿う下層の偏東風が示された。数値実験で得られたplanetary waveの振幅•位相速度は,実際の大気のそれらとよく対応していた。この数値実験の結果は,大気大循環の数値実験に球函数の使用が有利である事を示している。
  • 高橋 浩一郎
    1966 年 44 巻 5 号 p. 246-254
    発行日: 1966年
    公開日: 2008/05/27
    ジャーナル フリー
    太陽活動の変動と気象との関係を明らかにする目的で太陽活動の示数となる地磁気の変動度やソーラー•フレヤーを示数にとり,極東各地の日降水量との関係をキー•ディ解析によって調べた。
    この結果によると,統計的には顕著なソーラー•フレヤーのあった日に日降水量は増加する傾向がはっきりしている。従来太陽からくる微粒子流が注目されているが,この結果からみるとソーラー•フレヤーにともなって増加する軟X線,または宇宙線などが何らかの機構により降水量を増加させるように働くとみた方がよいようである。多くの地点では地磁気の変動度の大きい日には,むしろ日降水量は減るところが多い。これは,地磁気の変動は顕著なソーラー•フレヤーの起きた時より2,3日遅れて大きくなるので,顕著なソーラー•フレヤーの起きた日に大気中の水が降水となって落ちてしまうとすれば説明がつく。
    なお,ところによっては鍵の日より2日目とか6日目頃に2次,3次の降水量の増加が認められるが,これはおそらくソーラー•フレヤーによって生じた降水により,2次,3次の循環が生じ,降水が増すためであろう。
    なお,本研究の経費の一部として「異常気象の綜合的研究」に対する文部省の科学研究費の援助をえたので,感謝の意を表する。
  • 礒野 謙治, 田中 豊顕
    1966 年 44 巻 5 号 p. 255-259
    発行日: 1966年
    公開日: 2008/05/27
    ジャーナル フリー
    夏期に太平洋からの海洋性気団が日本をおおう時には一般に空気中の氷晶核濃度は低く-200°Cで0.1個/1の程度またはそれ以下である。このような気象条件の続いている期間に,雷雲下で短時間ではあるが急激な氷晶核の濃度の増加が観測された。このとき同時に気圧,気温,湿球温度の特徴的な変化が起っていて,これが,雷雲中の下降流によるものであることが見出された。下降流中で氷晶核濃度が大であることに関し,三つの仮説をたてて検討した。上層における氷晶核の観測がないため決定的なことはいえないが,下降流の一部をなす大陸上空からきた乾いた空気中の氷晶核の濃度が高いことに起因するものと推定される。
  • 電場,降雪の電荷,降雪強度及び降雪の結晶形の同時観測
    孫野 長治, 織笠 桂太郎
    1966 年 44 巻 5 号 p. 260-279
    発行日: 1966年
    公開日: 2008/05/27
    ジャーナル フリー
    °1956年から60年にかけて冬期の4シーズンに札幌において,地表電場,降雪の電荷,降雪強度,及び雪の結晶形の同時観測が実施されたが,この期間中に種々の型の電場の変化が観測された。
    これらの観測結果から次の結論が得られた。
    1. 層状形の高い雲から,雲粒のつかない雪がちらちらと静かに降る場合は,雪が負に荷電しており,これはWilsonの静電誘導機構に似た方法で荷電されたものであろう。そうしてこの場合電場と降雪電荷の間のいわゆる逆相関関係(正電場の下で負の降雪)が成立する。
    2. 積乱雲のような雲から強い降雪のある場合には,正に帯電した霰や雲粒付の降雪がみられる。これは-10°Cより温い気層で霰が雲粒のつかない雪と衝突摩擦して帯電したもので,雪の方は負に帯電する。この種:の降雪では正の霰が雲から降下することによって雲中に負の空間電荷が蓄積され,その結果,負電場の下で正の降雪という逆相関関係が成立する。
    3. しゅう雪の場合は,正のピークと負のピークが電場変化にみられる。これらのピークは観測点のすぐ近くの空間電荷に基づくもので,その発生機構は2の場合と同様である。
  • 孫野 長治, 織笠 桂太郎
    1966 年 44 巻 5 号 p. 280-285
    発行日: 1966年
    公開日: 2008/05/27
    ジャーナル フリー
    前の論文(On the disturbance of surface electric field caused by snowfall,本誌44巻,5号)で降雪中に生ずる地表電場の種々の型を報告したが,電場が急激に変動する場合はWilsonの静電誘導説では説明できない現象が多かった。そこで-10°Cより温い大気中では雲粒付の雪が雲粒のつかない雪の結晶と衝突摩擦する際に正に荷電する現象と,地上電場は観測点の直上の空間電荷にだけ左右されるという仮定の下で地上電場に対応する雲中及び雲下の電荷の分布を想像して説明を試みた。
  • J. Latham, C. D. Stow
    1966 年 44 巻 5 号 p. 286-290
    発行日: 1966年
    公開日: 2008/05/27
    ジャーナル フリー
  • 柳井 迪雄, 丸山 健人
    1966 年 44 巻 5 号 p. 291-294
    発行日: 1966年
    公開日: 2008/05/27
    ジャーナル フリー
  • 駒林 誠
    1966 年 44 巻 5 号 p. 295-296
    発行日: 1966年
    公開日: 2008/05/27
    ジャーナル フリー
  • 駒林 誠
    1966 年 44 巻 5 号 p. 297-300
    発行日: 1966年
    公開日: 2008/05/27
    ジャーナル フリー
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