4次元データ同化に関する方法を研究するために,数値実験を行った。モデルは,現在電計室で用いられている4層北半球プリィミィティブモデルを用い,挿入するデータは現実に観測される衛星のデータを使用した。データを挿入する方法に関しては,間欠的手法と連続的手法の2種類の方法が提案されているが,ここでは,モデルに与える影響のことを考えて,間欠的手法を採用した。
データの挿入に伴い発生するノイズに関しては,高周波のノイズは,通常の松野スキームを用いることにより充分減衰させることが出来たが,低周波のノイズに関しては,それでは不充分であった。
衛星のデータの挿入のもたらす予報への影響は,それほど大きなものではなく,中•高緯度では,おおむね妥当であると考えられる。しかしながら,低緯度では事情が異なり,挿入に伴うノイズが無視出来ないものとなっている。
低緯度の取り扱いに関しては,今後の課題である。
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