本研究は内観面接者に必要な知識やスキルを体系化し、教育プログラムを開発するための研究の第3報となる。第1報では、第2世代の内観面接者が若手内観面接者として抱いた困難が明らかにされ(高橋・李, 2020)、第2報では、第2世代が学びを得た第1世代の内観面接の困難や対処が明らかにされた(高橋・李, 2021)。第3報となる本論は、第1報・第2報で明らかにされた知見を基に、複数の内観研修所における実態を把握することを目的に、日本内観研修所協会を対象に行われた調査について報告するものである。内観研修所から得た結果をもとに、集中内観の枠組みの設え方、内観面接者になる・内観面接者としてある、内観面接者としての対応、面接の流れや枠組みの作り方、内観面接中の対応について、内観の今後に向けてという視点から考察を加えた。
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