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金丸 英樹, 佐藤 徹, 菅田 真生, 石井 大造, 丸山 大輔, 林 正孝, 濱野 栄佳, 井手口 稔, 片岡 大治, 高橋 淳
2015 年 9 巻 5 号 p.
233-237
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/10/02
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】近年脳血管内治療は普及の一途をとげているが,病変へのアクセス時に,ガイディングカテーテル(GC)を母血管に干渉せず留置できるかどうかは治療の成否に関与する重要な因子の一つである.そこで,GC を留置する際に機械的血管攣縮(mechanical vasospasm; mVS)を惹起する因子について検討した.【方法】対象は2012 年8 月1 日より2014 年7 月31 日までの2 年間に未破裂脳動脈瘤に対しコイル塞栓術を施行した連続64 例とし後方視的に検討した.mVS の定義として,GC を留置した母血管径が25%以上狭小化するものとした.【結果】mVS は24 例(38%)に認め,そのうちGC のサイズ変更を要したものは5 例,その他の症例では先端位置を変えることで攣縮所見は全例軽快した.mVS と関連する因子として,より年齢が若いこと(p<0.001),女性(p=0.03),高血圧でないもの(p=0.03)を認めた.Body Mass Index,Adjunctive technique の有無,治療後のDWI 高信号域の有無,治療時間,部位(ICA/VA),抗血小板療法(Single/Dual)は関連を認めなかった.【結論】より年齢の若い症例,女性,高血圧のない症例では機械的血管攣縮を引き起こしやすいと考えられる.
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天野 達雄, 佐藤 允之, 寺西 裕, 堀川 弘吏, 太田 貴裕, 松丸 祐司
2015 年 9 巻 5 号 p.
238-244
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/10/16
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】急性期脳梗塞症例に対する血栓回収療法において,血管内治療医が移動し血栓回収療法を行うMobile Endovascular-therapy Team(MET)という形態で病院間連携を行った.MET,患者転送症例における画像診断から治療までの時間を検討した.【方法】2012 年7 月から2015 年6 月までに,発症8 時間以内に血栓回収療法を開始したMET 症例(MET 群),転送症例(Transfer 群)を対象とした.治療開始をガイディングカテーテル(GC)留置時刻とし,初期画像撮影(画像)から治療開始までの時間推移を比較した.【結果】MET 群は55 例,Transfer 群は9 例だった.画像から穿刺時間(MET 群 vs. Transfer 群:54 分 vs. 128 分,p<0.0001),画像から治療開始時間(105 分 vs. 168分,p=0.0003),MET or 転送要請から治療開始時間(80 分 vs. 125 分,p<0.0001)はいずれもMET 群で有意に短かった.【結論】MET により血栓回収療法を遅延なく開始することが可能であり病院間連携の1 つとして有用な手段であると考えられる.
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宮田 悠, 中原 一郎, 石井 暁, 太田 剛史, 定政 信猛, 松本 省二, 甲斐 康稔, 石橋 良太, 五味 正憲, 坂 真人, 岡田 ...
2015 年 9 巻 5 号 p.
245-253
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/10/16
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】頚動脈ステント留置術(CAS)後の再狭窄による脳梗塞発症リスクと,再狭窄発生の独立予測因子につき検討する.【方法】2009 年1 月から2014 年9 月までに当科でCAS を施行し180 日以上経過観察した症例において,NASCET 70%以上の再狭窄の頻度,同側脳梗塞発症について後方視的検討を行った.【結果】250 例が解析対象となった.周術期以降の同側脳梗塞は9 例(3.6%),再狭窄は19 例(7.6%)に認め,再狭窄に合併した同側脳梗塞は3例であった.Cox 比例ハザードモデルでは,再狭窄を有する群に有意に同側脳梗塞が多い結果であった(hazard ratio[HR],5.98;95% confidence interva[l CI],1.19-24.47;p=0.032).また,多変量解析にてclosed cell stent の使用(HR 5.12,95% CI 1.30-34.34;P=0.017)のみが再狭窄発生に関連する独立予測因子であった.【結論】再狭窄が同側脳梗塞発症に関連し,再狭窄発生にはclosed cell stent の使用が関連していることが示唆された.
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阿河 祐二, 今村 博敏, 峰晴 陽平, 谷 正一, 足立 秀光, 鳴海 治, 坂井 千秋, 佐藤 慎祐, 浅井 克則, 柴田 帝式, 森本 ...
2015 年 9 巻 5 号 p.
254-259
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/08/20
ジャーナル
オープンアクセス
要旨 【目的】大腿静脈穿刺による経静脈的塞栓術(transvenous embolization; TVE)が困難な海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻(cavernous sinus dural arteriovenous fistula; CSdAVF)に対して,シルビウス静脈を直接穿刺しTVE を行った症例を経験したので報告する.【症例】72 歳,女性.眼球結膜充血の精査でCSdAVF と診断した.主な流出路はシルビウス静脈への逆流であり,右側頭葉に無症候性の脳内出血を認めた.下錐体静脈洞経由など大腿静脈からはアクセスできず,開頭下にシルビウス静脈を留置針で直接穿刺し,術中脳血管撮影を併用してTVE を行い,シャントを閉塞した.【結論】シルビウス静脈への逆流が多く大腿静脈穿刺によるTVE が困難なCSdAVF は,シルビウス静脈の直接穿刺がアプローチルートとして有用であると考えられた.
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村上 知義, 重松 朋芳, 角野 喜則, 井間 博之, 木谷 知樹, 浅井 克則, 尾崎 友彦, 中村 元, 坂口 学, 藤中 俊之, 吉峰 ...
2015 年 9 巻 5 号 p.
260-265
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/08/20
ジャーナル
オープンアクセス
要旨 【目的】総頚動脈に狭窄のある病変でMo.Ma Ultra(MOMA)使用下に頚動脈ステント留置術(CAS)を行い,Open-cellステント(PROTÉGÉ)の内反変形をきたした1 例を経験したので報告する.【症例】66 歳男性.一過性黒内障の精査で右内頚動脈高度狭窄を指摘され,CAS 目的で入院.MOMA を用いたプロテクション下にPROTÉGÉ を留置して後拡張を行ったが,MOMA 抜去後のCone-Beam CT でPROTÉGÉ の内反変形を認めた.追加治療は行わず虚血性合併症なく経過した.簡易狭窄モデルを用いた再現実験で,狭窄部に比較的太いデバイスが存在する下でステントを展開すると,open-cell ステントは変形しうることが分かった.【結論】Open-cell ステントは,狭窄部で内に凸になった状態で後拡張を行うと,内反変形をきたすことがある.
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池田 典生, 西崎 隆文, 坂倉 孝紀, 藤井 奈津美
2015 年 9 巻 5 号 p.
266-271
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/09/03
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】遺残原始舌下神経動脈に合併した多発性未破裂脳動脈瘤を経験し,大型右内頚動脈海綿静脈洞部動脈瘤に対して血管内治療を行ったので報告する.【症例】70 歳,女性.左側難聴と両側耳鳴の精査にて遺残原始舌下神経動脈に合併した大型右内頚動脈海綿静脈洞部動脈瘤と小型脳底動脈先端部動脈瘤が偶然発見され,大型右内頚動脈瘤に対しバルーンアシスト下にコイル塞栓術を行ったが,最終コイルが内頚動脈に逸脱しrescue stenting を行った.術後虚血性事象なく経過良好であった.【結論】遺残原始舌下神経動脈に合併した多発性脳動脈瘤で内頚動脈海綿静脈洞部動脈瘤の報告はこれまでになく,稀な1 例であった.
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南 浩昭, 垣田 寛人, 松本 洋明, 櫻井 靖夫, 増田 敦, 富永 正吾, 宮地 勝弥, 山浦 生也, 吉田 泰久
2015 年 9 巻 5 号 p.
272-277
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/08/28
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】頭蓋内ステントは広頚の動脈瘤に対する塞栓術において有用であるが,滑落すれば危機的な状況となる可能性がある.われわれは脳動脈瘤塞栓術中に留置後のNeuroform の滑落を来し,回収し得た左内頚動脈瘤の1 例を経験したので報告する. 症例は79 歳男性. 未破裂内頚- 後交通動脈分岐部動脈瘤に対してstent-assisted coil embolization を施行した.術中コイルとステントが絡まり近位内頚動脈内に滑落したがGooseneck snear によりステントは回収可能となった.【結論】コイルは留置後のステントに絡む可能性がある.その回収には十分注意を払い,二次的な合併症を生じさせないことが重要である.
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山本 優, 福田 仁, 半田 明, 山田 大輔, 黒﨑 義隆, 沈 正樹, 山形 専
2015 年 9 巻 5 号 p.
278-283
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/09/07
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】頚動脈ステント留置術(carotid artery stenting; CAS)の周術期は,脳血管領域に保険適応のある抗血小板薬のうち2 剤を併用して血栓症予防を行うことが一般的である.今回,既存薬剤による副作用のため,新規抗血小板薬のプラスグレルを併用しCAS を施行した.【症例】症候性内頚動脈狭窄症を有する70 歳男性に対し,クロピドグレル・シロスタゾールが無顆粒球症の被疑薬のため,虚血性心疾患のため導入済みであったアスピリンとプラスグレル併用しCAS を行った.周術期合併症はなかった.【結論】現在プラスグレルは虚血性心疾患のみの適応だが,脳血管内治療での有効性・安全性については検討が必要である.
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佐口 隆之, 細野 篤, 蠣崎 昭太, 田部井 勇助, 安達 忍, 伊地 俊介, 鈴木 一郎
2015 年 9 巻 5 号 p.
284-288
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/09/11
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】破裂脳動脈瘤コイル塞栓術後にdelayed distal coil migration を生じた1 例を報告する.【症例】68 歳男性.突然の意識障害を発症し当院へ救急搬送された.CT 及びDSA で前交通動脈瘤破裂によるクモ膜下出血と診断しコイル塞栓術を施行した.第16 病日に心筋梗塞を合併し治療を要した.第38 病日に施行した画像診断で前大脳動脈遠位部血管へのdelayed distal coil migration と診断されたが,無症候性のため保存的に経過観察した.【結論】脳動脈瘤塞栓術後にdelayed distal coil migration を生じたがX 線検査が診断に有用であった.
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掛樋 善明, 山根 文孝, 上宮 奈穂子, 塚越 瑛介, 新美 淳, 根木 宏明, 石原 秀章, 溝上 康治, 神山 信也, 山本 哲也, ...
2015 年 9 巻 5 号 p.
289-296
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/09/07
ジャーナル
オープンアクセス
電子付録
要旨: 【目的】頚動脈分岐部にjellyfish sign を伴う示す可動性不安定プラークを,かつ内頚動脈起始部に高度狭窄を伴う不安定プラークを持つ症例に対し,スタチン投与でプラークの可動性が低下し,安全にステント留置術を施行できた1 例を経験したので報告する.【症例】71 歳.男性.冠動脈バイパス術の術前検査にて,右内頚動脈起始部高度狭窄,ならびに右頚動脈分枝部にjellyfish sign を示す可動性プラークを指摘.左頚動脈閉塞を合併しているため,頚動脈内膜剝離術は危険性が高いと考え,エコーガイド下にて分岐部の可動性プラークを避けつつ内頚動脈起始部狭窄に対し経皮的血管形成術を施行した.脳血流の改善を得たが,再狭窄を来したため同じストラテジーにて治療を追加した.再々狭窄出現も,分岐部プラークの可動性が低下しており,内頚動脈起始部のプラークも安定化が示唆されたため,内頚動脈狭窄部から総頚動脈にかけステント留置術を施行.塞栓性合併症を呈することなくステントを留置し,良好な拡張を得た.【結語】近位部にJellyfish sigh を示す可動性プラークを伴う,内頚動脈起始部高度狭窄に対して,スタチン投与後の血管内治療が有用であった1 例を報告した.Jellyfish sigh を呈した可動性プラークに対して,スタチン投与により頚動脈ステント留置術の周術期虚血性合併症を軽減させる可能性がある.
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明田 秀太, 輪島 大介, 米澤 泰司, 大岡 洋子, 岡崎 知子
2015 年 9 巻 5 号 p.
297-304
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/10/08
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】アテローム血栓性椎骨脳底動脈急性閉塞に対し緊急血栓回収術と椎骨動脈のバルーン血管形成術を行い,慢性期にステント留置術を追加して良好な経過を得た1 例を報告する.【症例】68 歳男性.構音障害,嘔気,視野障害で発症,入院後に意識障害と呼吸障害が急激に進行した.脳血管撮影で頭蓋内椎骨脳底動脈閉塞を認め,緊急でPenumbra システムによる血栓回収と左椎骨動脈の血管形成術,6 週後にステント留置を行った.症状はmodified Rankin Scale 1 に回復し,術後1 年で再発はない.【結論】致命的脳卒中になりうるアテローム血栓性椎骨脳底動脈急性閉塞に対して,このような二期的血管内治療は有用な可能性がある.
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金 相年, 大瀧 雅文, 津田 宏重, 木村 友亮
2015 年 9 巻 5 号 p.
305-309
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/10/14
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】ヘパリン起因性血小板減少症を発症した症候性頚部内頚動脈狭窄症の患者に,アルガトロバンを使用して頚動脈ステント留置術を施行した1 例を報告する.【症例】73 歳男性.右大脳半球症状で発症した内頚動脈狭窄症に対しての内科的治療の経過でヘパリン起因性血小板減少症を発症した.慢性期に代替抗凝固薬としてアルガトロバンを使用した頚動脈ステント留置術を施行した.施術中に活性化凝固時間,活性化トロンボプラスチン時間,およびプロトロンビン時間国際標準比を測定し,安全な施術が可能であった.【結論】ヘパリン以外の静注可能な抗凝固薬の使用の実際を知ることで,安全な血管内治療が可能となる.
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竹下 朝規, 林 健太郎, 陶山 一彦
2015 年 9 巻 5 号 p.
310-314
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/10/28
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】もやもや病に合併した前脈絡叢動脈末梢部動脈瘤に対してコイル塞栓術を行った1 例を報告する.【症例】出血発症のもやもや病に対する脳血管造影にて前脈絡叢動脈末梢部に動脈瘤を認めた.液体塞栓物質による親動脈閉塞を予定し,前脈絡叢動脈の選択的造影を行ったところ,側副血行を介して中大脳動脈の皮質領域が広範に描出された.選択的瘤内塞栓術へと治療を変更し良好な結果を得た.【結論】前脈絡叢動脈末梢部動脈瘤はカテーテルの誘導性や仮性動脈瘤の可能性から親動脈閉塞術が選択されることが多い.もやもや病では前脈絡叢動脈が側副血行を介し中大脳動脈の大部分を灌流する可能性があるため,選択的造影にて側副血行を詳細に検討し治療方針を決定する必要がある.
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田中 敏樹, 金子 雅春, 渡辺 一良
2015 年 9 巻 5 号 p.
315-318
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/07/22
ジャーナル
オープンアクセス
【目的】脳動脈瘤コイル塞栓術を術者一人で容易に行うための,Y コネクターの使用法を報告する.【方法と結果】2007 年10 月より2015 年5 月まで,同一術者が脳動脈瘤連続50 病変に対して,ガイディングカテーテルとマイクロカテーテルそれぞれに適した異なるY コネクターを使用する方法を用いてコイル塞栓術を施行し,術中のガイディングカテーテルからは最小限の出血しかなく,両手によるマイクロカテーテルとコイルの繊細な操作が可能であった.【結論】異なる適切なY コネクターを用いることによりtwo-handed technique 時に繊細なコイル挿入操作ができた.
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田中 克浩, 安田 竜太, 森川 篤憲, 川口 健司
2015 年 9 巻 5 号 p.
319-325
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/09/03
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】小脳テント外側に発生し皮質静脈逆流を呈する硬膜動静脈瘻(dural arteriovenous fistula; dAVF)の経動脈的・経皮質静脈的塞栓術の1 例を報告する.【症例】76 歳男性.耳鳴りを主訴に精査され,MRI,DSA にて右側のlateral tentorial sinus にシャントを有し,vein of Labbe へ皮質静脈逆流するdAVF(Borden type Ⅲ, Cognard type Ⅳ)を認め血管内治療を行った.初回治療としてN-buthyl cyanoacrylate を用いた経動脈的塞栓術を行い,残存病変に対し対側頚静脈を経由した経皮質静脈的塞栓術を行った.半年後の検査で病変の消失を確認した.【結論】lateral tentorial sinus に発生したdAVF に対し,経皮質静脈的塞栓術を用いて根治し得たのは渉猟できる範囲で初めてであった.開頭術の代替手段として有効であると考えられた.
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岡本 薫学, 大西 宏之, 村尾 健一, 高橋 賢吉, 高村 慶旭, 村上 敏春, 前岡 良輔, 久我 純弘, 大西 英之
2015 年 9 巻 5 号 p.
326-330
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/09/07
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】腕頭動脈狭窄症に対して右総頚動脈露出下に直接穿刺しステント併用血管形成術(ステント留置術)を施行した1 例を報告する.【症例】腕頭動脈狭窄症に対し全身麻酔下にステント留置術を施行した.右総頚動脈よりをdirect puncture を行い,8 Fr のシースを留置した.ガイドワイヤーをlesion cross させて総頚動脈の遮断を行い,Express stent を留置した.【結論】腕頭動脈狭窄症に対する右総頚動脈外科的露出下での直接穿刺によるステント留置術は有用な治療法の一つであると考えられた.
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江面 正幸, 倉前 卓実, 柴原 一陽, 坪井 謙, 上之原 広司
2015 年 9 巻 5 号 p.
331-335
発行日: 2015年
公開日: 2015/11/30
[早期公開] 公開日: 2015/09/07
ジャーナル
オープンアクセス
要旨: 【目的】ICA に造影剤をプールさせ,その透視画像を利用して CAS を行う direct road map 法を考案したので本法の有効性を報告する.【方法】MoMa の ECA と CCA のバルーンを拡張させ,MoMa からゆっくりと造影剤を注入しつつICA の PSGW を拡張させてICA に造影剤をプールさせる.この造影剤の透視画像をリアルタイムroad map として使用し CAS を行う.【結果】本法によりCAS を試みた7 病変中5 病変において有効性が示された.【考察】従来の road map では,デバイスの通過により病変血管の走行が著しく変位し,ステント留置位置の判断が困難となる症例に遭遇する.本法は ,貯留造影剤をリアルタイムにroad map とするためにデバイスの正確な位置決めが可能である.【結論】MoMa と PSGW を併用した direct road map は有用な方法と考えられた.
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