日本神経回路学会誌
Online ISSN : 1883-0455
Print ISSN : 1340-766X
ISSN-L : 1340-766X
15 巻, 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
巻頭言
研究論文
  • 山本 愛実, 奥田 次郎, 鮫島 和行, 坂上 雅道
    2008 年 15 巻 1 号 p. 3-17
    発行日: 2008/03/05
    公開日: 2008/10/21
    ジャーナル フリー
    To investigate influence of perceptual saliency on reward processing in the brain, we examined reward-related fMRI activity for random-dot-motion stimuli with different coherence levels. After conditioning delivery of juice reward or control solution with a direction (leftward or rightward) of 100%-coherence random-dot-motion, subjects' brain activity was examined for trials with high and low coherence stimuli. Reward-related activations were found in the caudate head for high coherence trial but in the medial prefrontal cortex (MPC) for low coherence trial. The results suggest differential involvement of the caudate head and MPC in reward prediction for different saliency stimuli.
解説
  • —雑音を利用したオンチップマルチクロック源—
    浅井 哲也, 宇田川 玲, 雨宮 好仁
    2008 年 15 巻 1 号 p. 18-26
    発行日: 2008/03/05
    公開日: 2008/10/21
    ジャーナル フリー
    電子デバイス·回路において,ゆらぎの要素は旧来除去すべきものであって,その除去のためにこれまで様々な努力がなされてきた.一方,生物は環境の雑音やゆらぎを除去するというよりはむしろ積極的に利用して情報処理を行うと考えられている.本稿では,著者等がこれまで研究を進めてきた「ゆらぎを利用する集積回路アーキテクチャ」の一つである,雑音を利用した位相同期回路—オンチップマルチクロック源,に関する研究成果を紹介する.
  • 関根 好文, 佐伯 勝敏
    2008 年 15 巻 1 号 p. 27-38
    発行日: 2008/03/05
    公開日: 2008/10/21
    ジャーナル フリー
    生体の脳に存在する神経回路網は優れた情報処理能力を有しており,脳内に存在する神経回路網をモデル化し,工学的に応用することを目的に研究が行われている.特に,非同期,パルス,カオスの特徴を有する神経回路網モデルであるニューラルネットワークモデル(Neural Network model 以下,単にNNと略記)の構築は重要な研究テーマである.NN化にあたり,急速な発展を遂げている集積回路技術を用いることにより,脳型情報処理システムの構築が可能となる.NN中のニューロンモデルとしては生体のニューロンの特徴を有したモデルが有効であり,脳内での情報伝達手段であるパルス信号を近似的に模倣したパルス形ハードウェアニューロンモデル(以下,P-HNMと略記)が注目されている.また,ニューロンの細胞体からパルス波形を出力する状態,すなわち,発火する状態において,カオスの特徴をもった波形も報告されており,脳の情報処理機構に深く関与しているといわれている.更に,他のニューロンからシナプスを通して入力されるパルス信号は非同期で動作している.以上の点をふまえた非同期パルス形カオスNNを構築し工学的に応用するためには,単体のニューロンモデルとしてはP-HNMが必要不可欠である.本稿では,非同期パルス形カオスNNを構築することを目的に,簡単な回路構成で集積化可能なハードウェアニューロンモデルについて解説を行い,その応用例としてCPGモデルについて説明している.
  • 道木 慎二, 伊藤 悠二, 大熊 繁
    2008 年 15 巻 1 号 p. 39-47
    発行日: 2008/03/05
    公開日: 2008/10/21
    ジャーナル フリー
    ΔΣ変調にもとづくパルス神経回路(DSM-PNN)とそのハードウエア化について述べる.本手法では,パルス信号としてディジタル信号処理分野において注目を集めているΔΣ変調にもとづく1ビットストリーム信号を採用することにより,コンパクトな回路構成を実現することが可能なパルス神経回路の特徴を生かしつつ,ディジタル信号処理の観点から高い精度の演算が実現可能である.この特徴を生かし,特定のモデルや学習アルゴリズムに特化させることなく,各種1ビットストリーム信号の演算器により,様々なモデルや学習アルゴリズムに対応可能な神経回路を構成する.最後に,様々なハードウエア化の実施例の中から,独立成分分析を行うDSM-PNNについて紹介する.
  • 岩佐 要, 黒柳 奨, マウリシオ クグレ, 岩田 彰
    2008 年 15 巻 1 号 p. 48-58
    発行日: 2008/03/05
    公開日: 2008/10/21
    ジャーナル フリー
    Pulsed neuron(PN) model can be easily implemented in hardware and is suitable for processing time series data. In this paper, we introduce the method to implement PN model to hardware with FPGA. And we construct aural information processing system based on the human auditory system using implemented PN model. Experimental results show that a proposed system could successfully identify the sound source and location of the used sound data, while running considerably faster than an equivalent software implementation and the size of circuit is smaller than other method.
連載
受賞概要
会報
編集後記
feedback
Top