看護理工学会誌
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会告
巻頭言
論説
  • 千葉 敏雄, 谷岡 健吉
    原稿種別: 論説
    2019 年 6 巻 2 号 p. 43-49
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/07/31
    ジャーナル フリー
    われわれは,超高精細8K画像(7680×4320ピクセル)を撮影可能なカメラ技術を基にして,医師がより安全に効率のよい内視鏡手術を行えるような8K内視鏡を開発してきた.2013年の8K腹腔鏡下動物実験を皮切りに,2014年11月の8K腹腔鏡下胆嚢摘出手術などを経て,2017年には真に医療現場で実用可能なレベルの8K内視鏡カメラの小型軽量化にいたった.2014年には2kg以上あった8K内視鏡カメラは,カイロス株式会社により370gにまで軽量化され,2017年にはクラス1医療機器として製品化された.8K内視鏡は従来のハイビジョン内視鏡(1920×1080ピクセル)とくらべ16倍の解像度をもっていることから,これまで見づらかったような細い血管や膜構造,重要な神経の判別などの明瞭な見分けが可能になる.内視鏡手術の効率が上がるだけでなく,手術の安全性も高まるため,患者の早期回復を促し医療経済上の効果も見込めることから,従来の内視鏡手術を大きく変えるものとして期待できる.
  • 土肥 健純
    原稿種別: 論説
    2019 年 6 巻 2 号 p. 50-53
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/07/31
    ジャーナル フリー
    看護師さんの仕事内容は,旅客機の搭乗客の世話をするキャビンアテンダントとは異なります.現在の臨床医学の現場では,看護師さんは,患者さんの世話だけでなく,医師と同様に多くの医療機器を使わなければなりません.すなわち看護師さんは,医師に指示された治療・検査以外にも患者さんの容体管理にも医療機器を用いています.看護師さんが,使用や研究の対象とする医療機器としては,①詳しい理解を必要とする医療機器,②看護分野への積極的使用を目的とする医療機器,③看護師さんの肉体労働を支援する医療機器,④看護に便利な医療機器の開発,があげられます.また,すでに解決済みとされていた仕事のなかにも,まだ問題が残されているものもあります.
原著
  • 松原 まなみ, 井上 円
    原稿種別: 原著
    2019 年 6 巻 2 号 p. 54-62
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/07/31
    ジャーナル フリー
    生後3~4日の正期産の健常新生児を対象に,動画解析ソフトを用いて吸啜時の下顎運動と吸啜波を,直接母乳と人工乳首による哺乳の2群間で比較した.下顎運動の指標として吸啜時における顎関節の①吸啜周期,②開口角,③下顎変位量,および④開口・閉口時の加速度を計測した.2群間の比較は対応のないt検定を用いた.A群(完全母乳栄養児)10名,B群(混合栄養児)14名の吸啜周期に有意差はなかったが,開口角,下顎変位量,開口・閉口時の加速度については,いずれもA群のほうがB群とくらべて有意に大きかった.(p<0.001).また,吸啜波はB群よりA群のほうが大きな振幅を示した.開口角,下顎変位量,開口・閉口時の加速度を含む下顎運動は人工乳首の哺乳より直接母乳のほうが有意に大きかったことから,人工哺乳より母乳のほうが吸啜に対してより大きな運動エネルギーを必要とすることが示唆された.
速報
  • 加納 尚之
    原稿種別: 速報
    2019 年 6 巻 2 号 p. 63-69
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/07/31
    ジャーナル フリー
    意識や聴覚や思考能力はあるものの,目も開けられず,完全に閉じ込められた状態になる完全閉じ込め症候群(Totally Locked-in Syndrome:TLS)となってしまった筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)患者のための意思伝達補助装置(Communication Aids:CA)の開発が切望されている.そこで,視覚刺激や聴覚刺激に関連して出現する事象関連電位(Event-Related Potential:ERP)を意思情報として利用するAndroidスマートフォンアプリを開発した.患者家族や医療関係者からの簡単な質問に対する患者のYESまたはNOの意思を特定する.これにより,本アプリは患者と家族,そして医療関係者との日頃の会話の一助となり,TLSとなったALS患者の生活の質は大きく改善する.
実践報告
  • 野口 博史, 小谷野 結衣子, 森 浩美, 小見山 智恵子, 真田 弘美, 森 武俊
    原稿種別: 実践報告
    2019 年 6 巻 2 号 p. 70-82
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/07/31
    ジャーナル フリー
    われわれは急性期病院において精神的な症状をもつ高齢者とロボットを会話させる試みを行ってきた.1つには,PepperとRoBoHoNというヒューマノイド型のロボットを病棟に常時配置し内蔵のソフトウエアで稼働させる試みを行い,病棟看護師の観察により患者が明るい表情を示す様子を確認できた.2つにはランダムにフレーズを繰り返し発話させるものや,家族のことや子供の頃など特定のトピックについて会話するソフトを開発し会話させた.ソフト開発を通じて高齢者への会話導入には腕を振るなどの注意を引く動作の重要性を確認した.加えて,繰り返しの発話を聞くことでリハビリに積極的になる症例を経験し,会話をすることで1名をのぞく10名の方では喜ばれ,自発的な発話が増える症例も見られた.これらから,ロボットの会話により急性期病院の高齢者において精神的な症状の緩和だけでなく,活動への参加意欲や社会性の向上などの効果も見られる可能性があると考えられる.
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