日本臨床皮膚科医会雑誌
Online ISSN : 1882-272X
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36 巻 , 6 号
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論文
  • 今福 信一, 古賀 文二, 伊藤 宏太郎, 伊原 穂乃香, 神谷 智康, 髙垣 欣也, 草場 宣廷
    2019 年 36 巻 6 号 p. 731-736
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/09/30
    ジャーナル フリー
     乾癬は慢性の炎症性皮膚疾患であり,その病因として遺伝的要因以外に食事などの環境要因が指摘されている.松樹皮抽出物(フラバンジェノールⓇ)は,ポリフェノールを豊富に含む高い抗酸化作用を持つ機能性食品素材であり,抗炎症作用を持ち,皮膚・血管の保護・改善作用や高脂血症改善作用があることが知られており,高用量の松樹皮抽出物の摂取により乾癬の改善作用がみられたことが報告されていることからも,その摂取が乾癬の症状改善に資することが期待される.我々は松樹皮抽出物が,乾癬患者の皮膚症状,及び脂質に対する血液検査の結果に及ぼす影響を評価するために試験を実施した.対象は福岡大学病院皮膚科にて治療方法が定まり症状の安定した乾癬の治療中で治療経過の安定している軽~中等度の患者で文書での同意が得られた者とし,松樹皮抽出物80 mg/日を3ヶ月間摂取させた.その結果PASIスコアは8.0±10.3から5.8±7.4へと有意に低下し(p<0.01),血清総コレステロール値は216.8±24.2から208.1±29.6に低下した(p<0.05)(as observed analysis).有害事象はみられなかった.少数例であるが,松樹皮抽出物は乾癬患者の皮膚症状と血清脂質を改善する可能性が示唆された.
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